リビングが広くなるほど気になるのが、エアコンの選び方と電気代です。20畳前後の広い部屋では大型エアコン1台で一気に冷暖房するか、それとも小型エアコンを2台に分けて使うか悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、エアコン2台と1台それぞれの電気代を比較しながら、2台使いのメリット・デメリットや今日からできる節約術まで、電力会社の視点で分かりやすく解説します。
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広い部屋のエアコンは小型2台と大型1台のどっちがお得?電気代の目安を比較
「20畳用の大型エアコン1台」と「10畳用の小型エアコン2台」、一見すると「2台動かしたら単純に倍の電気代がかかるのでは?」と思いがちですが、実際には部屋の広さに対するエアコンの能力(kW)や消費電力、運転効率によって結果は大きく変わります。
ここからは最新モデルの仕様を基に、冷房・暖房それぞれの電気代をシミュレーションして比較していきます。
エアコン冷房の2台と1台における電気代比較
まずは国内主要メーカーの2026年モデルのスペックを基に冷房期間の電気代を比較してみましょう。
メーカー | シリーズ | 10畳用エアコン×2台 | 20畳用エアコン 1台 | ||
|---|---|---|---|---|---|
冷房期間消費電力量 | 電気代(1シーズン) | 冷房期間消費電力量 | 電気代(1シーズン) | ||
三菱電機 | 213kWh×2=426kWh | 13,206円(6,603円×2) | 579kWh | 17,949円 | |
ダイキン | 230kWh×2=460kWh | 14,260円(7,130円×2) | 587kWh | 18,197円 | |
パナソニック | 203kWh×2=406kWh | 12,586円(6,293円×2) | 579kWh | 17,949円 | |
日立 | 211kWh×2=422kWh | 13,802円(6,541円×2) | 554kWh | 17,174円 | |
シャープ | 273kWh×2=546kWh | 16,926円(8,463円×2) | 703kWh | 21,793円 | |
電気代は、1シーズン・135日間(5月23日〜10月4日)あたり。
10畳用エアコンの電気代は「1台分の数値×2」の計算結果を記載し、括弧書きで1台分の数値も併記しています。
電力量料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使用。
全メーカーで「10畳用2台合計」のほうが「20畳用1台」よりも電気代が安い結果となりました。
これは、20畳用エアコンが部屋全体を一気に冷やすために大きな能力(消費電力)で運転するのに対し、10畳用は2台合計しても20畳用1台の消費電力を下回るためです。
エアコン暖房の2台と1台における電気代比較
次に、国内主要メーカーの2026年モデルのスペックを基に暖房期間の電気代を比較してみましょう。
冬は外気温と設定温度の差が大きくなるため、エアコンの消費電力も冷房より大きくなり、電気代も高くなりがちです。
メーカー | シリーズ | 10畳用エアコン×2台 | 20畳用エアコン 1台 | ||
|---|---|---|---|---|---|
暖房期間消費電力量 | 電気代(1シーズン) | 暖房期間消費電力量 | 電気代(1シーズン) | ||
三菱電機 | 555kWh×2=1,110kWh | 34,410円(17,205円×2) | 1,374kWh | 42,594円 | |
ダイキン | 560kWh×2=1,120kWh | 34,720円(17,360円×2) | 1,335kWh | 41,385円 | |
パナソニック | 543kWh×2=1,086kWh | 33,666円(16,833円×2) | 1,343kWh | 41,633円 | |
日立 | 535kWh×2=1,070kWh | 33,170円(16,585円×2) | 1,368kWh | 42,408円 | |
シャープ | 640kWh×2=1,280kWh | 39,680円(19,840円×2) | 1,680kWh | 52,080円 | |
電気代は、1シーズン・160日間(11月8日〜4月16日)あたり。
10畳用エアコンの電気代は「1台分の数値×2」の計算結果を記載し、括弧書きで1台分の数値も併記しています。
電力量料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使用。
暖房についても、定格消費電力ベースで比較すると「10畳用2台」の合計が「20畳用1台」より低くなる結果となっています。
冬場は使用時間が長くなりがちのため、シーズン全体では電気代が数千円の差につながる可能性があるのです。
ただし、この電気代の計算はあくまで定格消費電力を基にした「最大運転時」の試算であり、実際にはインバーター制御で消費電力は変動するため、目安としてご覧ください。
期間消費電力量とは、一年間エアコンを運転した際に消費する電力量の目安。JIS規格(JIS C 9612:2013)を元に特定の条件下で算出されています。冷房と暖房では基準が異なるので、注意が必要です。
外気温度:東京をモデルとしています。
設定温度:冷房時27℃/暖房時20℃
期間:冷房135日間(5月23日〜10月4日)/暖房160日間(11月8日〜4月16日)
時間:6~24時の18時間
住宅:平均的な木造住宅(南向)
部屋の広さ:モデルに見合った部屋の広さ
エアコンは小型2台と大型1台のどちらがお得?電気代以外の項目を比較
電気代だけで判断すると「2台使い」が有利に見えますが、エアコン選びでは初期費用や設置スペース、冷暖房スピード、故障時のリスクなど多角的な視点が欠かせません。
比較表のとおり、それぞれに一長一短があるため、ご家庭のライフスタイルや間取りに合わせて総合的に判断することが大切です。
項目 | 小型エアコン 2台 | 大型エアコン 1台 |
|---|---|---|
初期費用(購入+工事) | △ 高い(2台分) | ◎ 安い |
クリーニング費用 | △ 高い(2台分) | ◎ 安い(1台分) |
室外機の設置スペース | △ 2台分 | ◎ 1台分 |
冷暖房のスピード | ◎ 2方向から早い | △ 遠くまで時間がかかる |
温度ムラの少なさ | ◎ 均一になりやすい | △ 発生しやすい |
故障時 | ◎ 片方が予備になる | × 使えなくなる |
デザイン性 | △ 圧迫感が出る | 〇 壁面がすっきりする |
消費電力(最大時) | ◎ 2台に分散できる | △ 1台で大きく稼働 |
広い部屋で小型エアコン2台使用するメリット
広い部屋で小型エアコンを2台運用するおもなメリットは次の3つです。
- メリット①電気代を安く抑えられる可能性がある
- メリット②万が一の故障時に1台が予備になる
- メリット③冷暖房のスピードが早く、温度ムラができにくい
これらを順番に見ていきます。
メリット①電気代を安く抑えられる可能性がある
前述の比較表のとおり、冷房・暖房いずれも定格消費電力ベースでは「10畳用2台」のほうが「20畳用1台」よりも電気代が安い傾向にあり、2台使いならではの細かな運転コントロールができる点も大きな魅力です。
例えば、人がいないキッチン側のエアコンを弱める、または一時的に停止し、リビング側だけ通常運転にすれば、無駄な電力消費を防げます。春や秋など気温が穏やかな季節には、1台だけ稼働させて温度をキープする運用も可能です。
このように、状況に合わせて柔軟に使い分けられることが、結果として日々の電気代の節約につながります。
メリット②万が一の故障時に1台が予備になる
真夏の猛暑日や真冬の厳寒日にエアコンが故障すると、室内が一気に過酷な環境になります。特に高齢者や乳幼児がいるご家庭では、熱中症やヒートショックのリスクも無視できません。
エアコンの修理や買い替えには数日〜数週間かかることも珍しくなく、その間1台しかないと完全に冷暖房が止まってしまいます。一方で2台設置していれば、片方が故障しても残りの1台で最低限の冷暖房は確保でき、急場をしのげる安心感があります。
メリット③冷暖房のスピードが早く、温度ムラができにくい
L字型のLDKやキッチンが奥まった間取り、吹き抜けのある住宅などでは、1台のエアコンだけでは部屋の隅々まで冷暖気が届きにくく、「リビングは寒いのにキッチンは暑い」「窓際だけ温度が下がる」といった温度ムラが発生します。
1台のパワーで強引に冷やそうとすると、設定温度を下げざるを得ず、結果的に電気代もかさみます。エアコンを対角線上や空間ごとに分けて2台設置することで、それぞれが担当エリアを効率よく空調でき、部屋全体の温度が均一に保つことが可能です。立ち上がりのスピードも速く、帰宅後すぐに快適な空間を作れるのも嬉しいポイントです。
広い部屋で小型エアコン2台使用するデメリット
メリットの多い2台使いですが、当然デメリットも存在します。導入前に押さえておきたいポイントは次の3つです。
- デメリット①初期費用やクリーニング代が2台分かかる
- デメリット②室外機を2台設置するスペースが必要
- デメリット③部屋に圧迫感が出やすい(デザイン性)
デメリット①初期費用やクリーニング代が2台分かかる
一番ネックになるのは電気代です。本体価格に加え、設置工事費もそれぞれ2台分かかるため、トータルでは20畳用1台を購入するよりも高額になるケースが少なくありません。
同等グレードの上位機種を選んだ場合、10畳用2台の合計価格と20畳用1台の価格を比べると、本体+標準工事込みで2台のほうが数万円〜十数万円程度高くなることもあります。
稼働後のメンテナンス費用も無視できません。エアコン内部のカビや汚れを防ぐためには、専門業者による分解クリーニングが2〜3年に一度推奨されていますが、当然この費用も2台分必要になります。
日常のフィルター掃除も2倍の手間がかかるため、維持・管理面での負担増は事前に理解しておきましょう。
デメリット②室外機を2台設置するスペースが必要
意外と見落とされがちなのが、室外機の設置スペースです。エアコンを2台設置する場合、室内機だけでなく、室外機も原則として2台分のスペースを確保しなければなりません。
ベランダや庭、専用置き場の広さが限られている戸建てやマンションでは、2台目の室外機を置けないケースも考えられます。特にマンションのベランダは共用部分にあたることが多く、管理規約によって設置場所や向きが制限されることもあるため注意が必要です。
設置スペースが足りない場合は、二段置き架台や壁面金具を使った設置工事により、追加費用が発生する場合もあります。また、室外機の周囲には熱を逃がすための空間が必要です。無理に詰めて設置すると、冷暖房効率が下がるおそれがあります。
デメリット③部屋に圧迫感が出やすい(デザイン性)
インテリアにこだわる方にとっては、視覚的な圧迫感もデメリットになり得ます。同じ部屋の壁面にエアコンが2台並ぶと、どうしても存在感が増すためです。
特に天井が低めの部屋やコンパクトなLDKでは、エアコンが2台あることで部屋全体が狭く感じられることもあるでしょう。
家具やカーテンとの配色バランス、設置位置の工夫である程度緩和はできますが、「壁面をすっきり見せたい」「ミニマルな空間を作りたい」というニーズには、大型1台のほうが合うかもしれません。
デザイン重視の方は、室内機の色やサイズ、設置場所を事前にシミュレーションしてから判断するのがおすすめです。

ENEOSでんきは、地域の電力会社と比較すると電力量料金単価が割安に設定されています。電気使用量が多い家庭ほどお得に利用できるプランです。いくらお得になるか電気料金シミュレーションで確認しましょう!
広い部屋のエアコンは小型2台と大型1台、どちらを選べばいい?

ここまで電気代やメリット・デメリットを見てきましたが、最終的な判断は「ご家庭の間取り」「家族構成」「優先したいポイント」によって変わります。以下に当てはまる場合は、それぞれエアコン2台・1台運用が向いています。
空気が循環しにくい間取り・体感温度のばらつきがある家庭・故障リスクに備えたい人
設置スペースに制約がある・メンテナンス負担を減らしたい・空調しやすい間取りの人
エアコン2台がおすすめな人
L字型や細長い形状のLDK、吹き抜けのあるリビングなど、空気が循環しにくい間取りに住んでいる方には、1つの広い部屋へのエアコン2台運用が向いています。対角線上に設置すれば、部屋全体に冷暖気を効率よく行き渡らせ、温度ムラを最小限に抑えられます。
また、家族の中に暑がりと寒がりが混在しており、エリアごとに細かく温度を調整したい方にもおすすめです。さらに、真夏や真冬の故障リスクに備えたい方、リスク分散を重視したい方も、2台使いの安心感を享受できます。
エアコン1台がおすすめな人
一方で、ベランダや庭に室外機を2台分設置するスペースがない方は、現実的に1台運用を選ぶことになってしまいます。
フィルター掃除や専門クリーニングなどのメンテナンスを少しでも楽にしたい方、ランニングコストよりも管理のシンプルさを優先したい方にも、大型1台運用が向いています。
正方形に近く空気が循環しやすい間取りで、もともと温度ムラができにくい広い部屋に住んでいる場合は、エアコン1台でも十分に快適な空間を維持できるでしょう。
エアコンの電気代を節約するコツ
エアコンの台数選びとあわせて意識したいのが、日常の使い方やプランの見直しです。今日からすぐに実践できる節約のコツは、次の4つにまとめられます。
- 必要なときだけつける
- フィルターは月1〜2回程度清掃する
- 扇風機やサーキュレーターを活用する
- 電力会社・電気料金プランを切り替える
必要なときだけつける
エアコンは、必要なときだけつけることで電気代の節約につながります。あまり使わない部屋や、外出時にエアコンをつけっぱなしにしている部屋では、その分余計な電力を消費しやすくなるため注意が必要です。
資源エネルギー庁の家庭向け省エネ情報でも、「冷房の使用を1日1時間減らすと、年間約580円の節約」になるとされており、必要なときだけ運転することが推奨されています。タイマー機能やスマホ連携の遠隔操作機能を活用すれば、無駄な稼働を減らしつつ快適性も維持できるでしょう。
フィルターは月1~2回程度清掃する
エアコンのフィルターが目詰まりすると、冷暖房効率が下がって余計な電力を消費してしまいます。
フィルターを月に1〜2回程度のペースで清掃するだけで、エアコン本来の性能を維持でき、結果的に年間約990円の電気代節約につながります。掃除機でホコリを吸い取るか、汚れがひどい場合は水洗いして陰干しする程度の簡単な作業で、節電効果が得られるのは大きなメリットです。
扇風機やサーキュレーターを活用する
エアコン単体で運転するよりも、扇風機やサーキュレーターを併用して部屋の空気を循環させると、冷暖房効率がぐっと高まります。冷房時はエアコンの風を水平にして、サーキュレーターを天井方向に向けることで冷気が部屋全体に行き渡ります。
暖房時は逆に、エアコンの風を下向きに設定し、足元に溜まりがちな冷気をサーキュレーターで上方向にかき混ぜると効果的です。設定温度を1℃緩めても快適に過ごせるようになり、電気代の節約にも直結します。
電力会社・電気料金プランを切り替える
そもそもの電気料金単価を見直すことも、電気代節約の大きな手段です。日々の節電努力には限界がありますが、電力会社や料金プランを切り替えれば、同じ電気使用量でも基本料金や従量料金が安くなり、固定的に電気代を下げられる可能性があります。
電力会社を選ぶ際は、単価や電気料金プランだけでなく、都市ガスとのセット割、ポイント還元、ガソリンなどのその他サービスの割引、契約期間の縛りなどを総合的にチェックするのがポイントです。特にエアコンの使用時間が長く電気使用量の多いご家庭ほど、プラン変更の恩恵を受けやすいです。
ENEOSでんきは、使えば使うほど単価が割安になる料金体系を採用しており、エアコンを長時間使うご家庭との相性が良いプランのひとつです。
ENEOSでんきでは、一般家庭向けやオール電化住宅向けなど、ライフスタイルに合った豊富な電気料金プランをご用意しています。電気を切り替えると電気代がいくらお得になるのかシミュレーションしてみましょう!
エアコンを2台使いする場合は電気代の負担も考慮しましょう
エアコン2台と1台の電気代を比較してきましたが、最新モデルで冷房・暖房のいずれも、定格消費電力ベースでは「10畳用2台」のほうが「20畳用1台」より電気代を抑えられるケースが多いです。温度ムラの解消や故障時のリスク分散といった面でも、2台使いには大きな魅力があります。
一方で、初期費用や設置スペース、デザイン面ではデメリットもあるため、ご家庭の間取りやライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。そして何より、エアコンの台数にかかわらず、電力会社や料金プランの見直しは、電気代節約に効果が出やすいです。
ENEOSでんきなら、使用量が多いご家庭ほどお得になる料金設計で、エアコン2台使いの電気代負担もぐっと軽くできます。電気代の見直しを検討中の方は、ぜひ料金シミュレーションでお得額をチェックしてみてください。
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