窓用エアコンのデメリットは?メリットや電気代、取り付けできない窓の特徴も解説

夏が近づき「工事不要・室外機なしで手軽に涼しくしたい」といった理由から、窓用エアコンが気になっているという方もいるでしょう。一方で、窓用エアコンに対して「取り付けできるのか」「電気代が高そう」「音や隙間が気になる」といった不安を抱えている方もいるはずです。

この記事では、窓用エアコンの6つのデメリットに加えて、壁掛けタイプとの年間電気代の比較や、取り付けできない窓の条件、製品の選び方を解説します。

自分の部屋に窓用エアコンが合うかどうかを見極め、納得して選びましょう。

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窓用エアコンとは?

窓用エアコンとは、窓枠に取り付けて使う一体型のエアコンです。壁掛けエアコンのように室内機と室外機が分かれておらず、配管工事が不要なため、賃貸住宅や室外機を置くスペースがない部屋でも導入しやすい冷房家電といえます。「ウインドエアコン」「窓用クーラー」と呼ばれることもあります。

室外機と室内機が一体化したエアコン

窓用エアコンは、縦長の本体を窓枠に直接はめ込んで設置するタイプのエアコンです。一般的には、引き違い窓などに専用の取り付け枠を設置し、その枠に本体を固定して使用します。

最大の特徴は、壁掛けエアコンのように室内機と室外機が分かれておらず、冷房・送風・排熱などに必要な機能がひとつの本体に組み込まれている点です。そのため、配管工事や室外機の設置スペースが不要で、賃貸住宅や室外機を置きにくい部屋でも導入しやすいのがメリットです。

ただし、運転音が室内に伝わりやすい、窓の形状によっては設置できない場合があるなど、壁掛けエアコンとは異なる注意点もあります。設置場所や使用環境に合うかを確認したうえで選びましょう。

やめた方がいい?窓用エアコンの6つのデメリット

窓用エアコンは、工事不要で設置しやすい一方、壁掛けエアコンとは構造が異なるため、音・冷房能力・防犯性・天候の影響などに注意が必要です。購入後に「思っていた使い方ができなかった」と後悔しないためにも、あらかじめデメリットを把握しておきましょう。

ここでは、窓用エアコンを検討する際に確認しておきたい6つの注意点を紹介します。

①コンプレッサーの作動音が室内に響きやすい

窓用エアコンは、壁掛けエアコンのように別置きの室外機がなく、冷房に必要な部品が本体一台にまとまっています。そのため、冷たい風をつくるために動く「コンプレッサー」の音や振動が室内に伝わりやすく、ワンルームや静かな環境で過ごしたい寝室、書斎などの空間ではストレスに感じることもあります。

音の感じ方には個人差がありますが、静音性を重視する場合は、運転音の数値や口コミ、設置場所を確認してから選ぶとよいでしょう。

②対応畳数が狭く、暖房機能付きが少ない

窓用エアコンは冷房能力が壁掛けエアコンより低めのモデルが多く、対応畳数は6〜8畳程度が中心です。そのため、広いリビングや日当たりの強い部屋、人の出入りが多く室温が上がりやすい空間では、十分に冷えにくい場合があります。

また、窓用エアコンは冷房専用モデルが主流で、暖房機能を備えた製品は限られます。冬場も同じエアコンを使いたい場合は選択肢が少なく、メイン暖房として導入しにくい点に注意しましょう。

夏場に6〜8畳程度の部屋を冷やす用途であれば検討しやすい一方、広い部屋や冬の暖房兼用を前提にする場合は慎重に選ぶ必要があります。

③本体との隙間から虫や隙間風が入りやすい

窓用エアコンは窓枠に取り付け枠やパッキンを当ててはめ込み、設置します。そのため、わずかな隙間ができることがあります。

隙間があると、外の熱気や隙間風が入り込み、冷房効率が下がる原因になるほか、小さな虫が侵入しやすくなる点にも注意が必要です。

設置後は、本体と窓枠の間に隙間がないか確認し、気になる部分がある場合は、隙間テープや防虫スポンジなどを使って補強しておくと安心です。

④大雨や台風の日は使いにくい

窓用エアコンは、部屋を冷やすときに出る熱を屋外へ逃がしながら運転します。正しく設置されていれば、窓まわりはパッキンなどでふさがれるため、通常時に外気が大きく入り込むわけではありません。

ただし、横殴りの雨や台風の日は、屋外に面した部分やわずかな隙間から雨水が吹き込む恐れがあります。雨風が強い日は、雨水の吹き込みを防ぐために使用を控えなければならない場合もあるでしょう。

設置場所を選ぶ際は、雨風を受けやすい窓かどうかを確認しておくことが大切です。悪天候時の使用が難しい場合もある点を理解したうえで検討しましょう。

⑤窓を開けっぱなしにするため防犯対策が必要

窓用エアコンは窓を半開きにして使う構造のため、窓に備え付けられているクレセント錠は、通常どおりに使えなくなることがあります。

防犯面のリスクを抑えるには、付属の簡易鍵や窓ストッパーの取り付けが有効です。説明書に沿って正しく固定し、1階の部屋や人目につきにくい窓に設置する場合は、補助錠の追加も検討しましょう。

⑥細かな出力調整が苦手で電気代が割高になりやすい

壁掛けエアコンは、多くの場合、設定温度に近付くと自動でパワーを弱める「インバーター制御」という機能を備えています。しかし、窓用エアコンは搭載していないモデルが多く、全力運転と停止を繰り返すことになります。

細かな出力調整がしにくい分、必要以上に電力を使いやすく、使用時間が長くなるほど電気代が割高になる傾向があります。

短時間だけ使う部屋なら負担を抑えやすい一方、長時間つけっぱなしにする部屋ではランニングコストに注意が必要です。購入前には、本体価格だけでなく、使用頻度や毎月の電気代も含めて検討しましょう。

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窓用エアコンと壁掛けエアコンの年間の電気代を比較

窓用エアコンは電気代が割高になりやすい傾向にありますが、一般的な壁掛けエアコンとの差はどのくらいになるのでしょうか。

それぞれ冷暖房の機能のある6畳用のエアコンで、電気代を比較しました。

窓用エアコンと壁掛けエアコンの電気代比較

種類

年間電気代の目安
(期間消費電力量)

冷房1時間あたりの電気代目安

暖房1時間あたりの電気代目安

窓用エアコン(コロナ CWH-A1826R)

40,796
(1,316kWh)

19.84円
(640W)

19.53円
(630W)

壁掛けエアコン(コロナ CSH-W2225R )

22,227円
(717kWh)

15.19円
(490W)

15.97円
(515W)

  • 年間電気代の目安は期間消費電力より算出。

  • 冷暖房の1時間あたりの電気代の目安は消費電力より算出。

  • 電力量料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使用。

窓用エアコンと壁掛けエアコンでは、年間の電気代に2万円弱の差があります。電気代に差が出る理由は、設定温度に合わせて出力を調整するインバーター制御の機能に違いがあるためです。

窓用エアコンは、インバーター制御を搭載していないモデルが多く、設定温度に合わせて運転パワーを細かく調整するのが苦手です。コンプレッサーが動いている間は最大出力に近い電力を使いやすく、設定温度に達すると停止、室温が上がると再び運転する仕組みが一般的です。そのため、消費電力が大きい状態での運転が続きやすく、電気代のロスが生じやすくなります。

一方、壁掛けエアコンはインバーター制御により、室温に合わせて運転パワーを自動で調整できます。冷房や暖房の立ち上がり時は窓用エアコンと同様に消費電力が大きくなりますが、室温が安定すると出力を抑え、最小限の電力で運転可能です。

今回比較した機種では、窓用エアコンの冷房時消費電力が640W、壁掛けエアコンは490Wと同じ6畳サイズでも壁掛けエアコンの消費電力が低くなっています。加えて、壁掛けエアコンは、運転状況によって消費電力を下げられるため、年間の期間消費電力量にも差が出ます。その結果、窓用エアコンは年間40,796円、壁掛けエアコンは年間22,227円と、電気代の目安にも大きな差が生じます。

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窓用エアコンを取り付けできない窓もあるので要注意

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窓用エアコンは工事不要で設置しやすい家電ですが、すべての窓に取り付けられるわけではありません。窓の開き方や窓枠の形状によっては、購入しても設置できないケースがあります。

事前に取り付けたい窓の種類や寸法を確認しておきましょう。

引き違い窓以外の窓には設置できない

窓用エアコンは、左右にスライドして開け閉めする「引き違い窓」にしか設置できません。窓枠にはめ込んで設置するスタイルのエアコンであるため、引き違い窓以外の窓には対応していないためです。

窓の種類には色々ありますが、外側に押して開ける窓やハンドルを回して開ける窓などには取り付けられないため注意しましょう。窓用エアコンを取り付けたい窓が引き違い窓であるかどうかを確認してみてください。

また、似た形の窓でも、左右にスライドしないタイプは対象外となります。判断に迷う場合は、製品の取付条件やメーカーの説明書で確認しておくと確実です。

窓の立ち上がり(レール)の高さが足りない・幅が狭い場合がある

窓用エアコンは、窓枠に専用の取り付け枠を固定して設置します。製品によって条件は異なりますが、窓の「立ち上がり部分」と呼ばれるレールの高さが1cm程度ないと、取り付け枠が設置できず、窓用エアコンを設置できない場合があります。

さらに、レールが低い窓や幅が狭い窓では、補助金具が必要になったり、設置自体が難しくなったりすることもあります。

購入前にはレールの高さと窓の寸法を測り、製品の対応寸法と照らし合わせて確認しておくことで、設置できないリスクを減らせます。

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窓用エアコンはデメリットだけじゃない!選ばれるメリット

窓用エアコンには音や対応畳数などの注意点がありますが、設置環境によっては非常に頼りになる選択肢です。特に、壁掛けエアコンを取り付けにくい部屋では、窓用エアコンが有効な手段となるでしょう。

壁掛けエアコンを設置するには、配管穴と専用コンセント、室内機を取り付ける壁のスペース、室外機を置く場所が必要です。さらに、専門業者による取り付け工事の手配も欠かせません。賃貸住宅や古い建物では、これらの条件を満たせないケースもあります。

①壁に穴を開けずに設置でき賃貸物件でも安心

窓用エアコンは、壁への配管穴あけ工事をせずに設置できる点が大きなメリットです。エアコンが付いていない部屋に新しく冷房を導入したい場合でも、壁に穴を開けずに済むため、賃貸マンションやアパートで検討しやすいでしょう。

壁掛けエアコンを新設する場合は、配管穴やビス穴、専用コンセントの有無などを確認する必要があります。物件によっては管理会社や大家さんの許可が必要になるため、工事を避けたい場合は窓用エアコンが選択肢になります。

②壁に設置するスペース・室外機を置くスペースが不要

窓用エアコンは窓枠に取り付けて使うため、壁掛けエアコンのように室内機を設置する壁面スペースを確保する必要がありません。家具の配置や梁の位置などで壁に余裕がない部屋でも、窓まわりの条件が合えば設置できます。

室外機を別に置かないため、ベランダや屋外スペースが限られる部屋にも向いています。一人暮らしのワンルームや、室外機置き場を確保しにくいマンションでは、スペース面の悩みを減らせる選択肢です。

③工事の手配が不要で自分ですぐに設置・取り外しができる

業者による設置工事を手配しなくても使える点も窓用エアコンの良さと言えるでしょう。製品が届いたあと、取扱説明書に沿って窓枠に取り付ければ、工事日程の調整や立ち会いをせずに使い始めることができます。

夏場はエアコン工事の予約が混み合いやすく、設置まで時間がかかることもあります。窓用エアコンなら、届いたその日に設置できるため、急いで暑さ対策をしたいときにも便利です。

引越しの際に自分で取り外して持っていきやすい点も魅力です。ただし、本体には重さがあるため、取り付け枠の固定や落下防止を確認しながら作業しましょう。

窓用エアコンの選び方4つのポイント

窓用エアコンは、部屋の広さや使う季節、設置環境に合う製品を選ぶことで失敗を防ぎやすくなります。ここでは、購入前に確認したい4つの選び方を解説します。

冷房専用か冷暖房兼用かで選ぶ

窓用エアコンは冷房専用モデルが主流で、冷暖房兼用タイプは選択肢が限られます。夏場の冷房が目的であれば、無理に冷暖房兼用タイプを選ぶ必要はありません。

一方、冬場に暖房器具を別で用意したくない場合や、限られたスペースで冷房と暖房を1台にまとめたい場合は、冷暖房兼用タイプが候補になります。使用する季節と部屋の用途を決めたうえで、必要な機能を絞り込みましょう。

水捨ての手間がないノンドレン方式を選ぶ

エアコンは、空気を冷やす過程で「ドレン水」と呼ばれる結露水が発生します。窓用エアコンを選ぶ際は、この水を本体内部で蒸発させ、屋外へ排出する「ノンドレン方式」のモデルを選ぶと便利です。

ノンドレン方式であれば、たまった水を定期的に捨てる手間を減らせます。価格や冷房能力だけでなく、日々のメンテナンスのしやすさも確認しておきましょう。

部屋の広さと建物の構造に合った対応畳数を選ぶ

窓用エアコンは、6〜8畳程度の小部屋向けモデルが中心です。ただし、同じ畳数でも木造住宅と鉄筋コンクリート造では冷えやすさが異なり、製品によって対応畳数の目安も変わります。

例えば、「木造4〜5畳、鉄筋6〜7畳」のように表示されることがあるため、自宅の構造に合う数値を確認しましょう。部屋の広さだけで判断せず、建物の種類と冷房能力を照らし合わせて選ぶことが重要です。

寝室で使うなら静音性を確認する

窓用エアコンは、コンプレッサーの作動音や振動が室内に伝わりやすい構造です。日中に使う部屋では気になりにくくても、寝室や書斎など静かに過ごしたい空間では音がストレスになることがあります。

口コミで実際の使用感も確認しながら運転音が50dB以下の静音モデルや低振動設計を採用したメーカーの製品を確認するとよいでしょう。

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窓用エアコンのデメリット・メリットを正しく理解してご家庭に合った選択を

窓用エアコンは、工事不要で設置しやすく、室外機を置けない部屋や賃貸住宅でも導入しやすい点が魅力です。一方で、運転音が気になりやすい、設置できる窓が限られる、壁掛けエアコンより電気代が高くなりやすいといった注意点もあります。

特に電気代は、本体価格だけでは判断しにくいポイントです。窓用エアコンは手軽に導入できる反面、使用時間が長くなるほど壁掛けエアコンとのランニングコストに差が出やすくなります。購入前には、設置条件や部屋の広さだけでなく、どのくらいの頻度で使うかも確認しておきましょう。

窓用エアコンを使う期間や時間が長い家庭では、家電選びだけでなく、電気料金プランの見直しも電気代対策につながります。毎月の電気代を少しでも抑えたい方は、現在の契約内容や使用量をもとに、シミュレーションでどのくらい変わるのかチェックしてみてください。

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