ZEH(ゼッチ)とはどんな住宅?基準やメリット、ZEH-Mとの違いなどを解説

最近では家の建築・購入時によく目にするようになった「ZEH」。しかし、省エネな住宅ということはわかっても、「どんな住宅がZEHと呼ばれるの?」「ZEHを買うメリットって何?」と疑問に感じている方もいるでしょう。

この記事ではZEHについて解説。定義や種類、メリット・デメリット、代表的な補助金などを紹介します。「ZEH-M」との違いや、新しい「GX ZEH」についても説明します。

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ZEH(ゼッチ)とは?定義を簡単に解説

ZEH(ゼッチ)とは「net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略称。直訳すると「エネルギー収支を(実質的に)ゼロ以下にする家」という意味です。経済産業省資源エネルギー庁では、ZEHを以下のように定義しています。

ZEHの定義

外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅

特筆すべきは、高い断熱性能と高効率な設備によって省エネなだけでなく、「太陽光発電などによる電力創出(創エネ)」が必要となる点でしょう。

20254月からは新築住宅に省エネ基準への適合が義務化されました。202110月に閣議決定されたエネルギー基本計画にて、政府は「2030年度以降新築される住宅について、ZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指す」としています。

ZEHと認められるための基準

前述したとおり、ZEHは定義上「高断熱」「省エネ」「創エネ」の3つを満たさなければなりません。では、具体的にはどのような基準が定められているのでしょうか? ZEHと認められるには、次の4つの要件をすべて満たす必要があります

1.断熱等性能等級5以上

断熱等性能等級とは、住宅の断熱性を評価するための指標。性能の高さに応じて7つの等級に分類されます。特徴的なのは、地域によって基準値が異なる点。気候条件から、全国を8つの地域に区分しています。

2.基準一次エネルギー消費量を20%以上削減

一次エネルギー消費量とは、住宅内で使う設備機器(冷暖房と給湯、換気、照明器具)が1年間に消費するエネルギーの合計値。高断熱設計+省エネ設備により、一般住宅の水準から20%以上削減しなければなりません。

3. 再生可能エネルギーの搭載

再生可能エネルギー設備の導入は必須条件。発電設備は水力発電や風力発電などでも問題ありませんが、発電量が基準値を超えられないことが多くなっています。そのため、要件を満たすためには太陽光発電設備の導入が現実的です。

4.上記1~3で基準一次エネルギー消費量を100%以上削減

ZEHと認められるのは、高断熱+省エネにより一次エネルギー消費量を20%以上削減したうえで、再生可能エネルギー設備による発電量が残りの消費量を上回る必要があります

ZEHの種類

ZEHは断熱性能や一次エネルギー消費量削減率などに応じて5種類に分類されます。それぞれの経済産業省における要件をまとめました。

ZEHシリーズ及びZEH+の要件一覧(令和7年以降)

種類

要件

断熱性能

一次エネルギー消費量削減率

省エネのみ

再エネ含む

ZEH Oriented

断熱等性能等級5以上

20%以上

-

Nearly ZEH

75%以上100%未満

ZEH

100%以上

Nearly ZEH+

断熱等性能等級6以上

30%以上

75%以上100%未満

ZEH+

100%以上

  • 経済産業省資源エネルギー庁が提示する要件を簡素化して作成。

ただし、これはわかりやすいように、簡素化した要件です。再生エネルギーの導入には「容量不問。全量売電を除く」といった条件がつくなど、実際には細かく定義されています。以下、5つのZEHシリーズに解説していましょう。

ZEH Oriented

ZEH Oriented(ゼッチ・オリエンテッド)は、多雪地域や都市部狭小地の住宅を対象とした区分です。

多雪地域は、垂直積雪量100cm以上のエリアを指します。都市部狭小地はやや複雑ですが、簡単に言うと「北側の家の日当たりを守るため建物の高さにルールがある地域」で「敷地面積85㎡未満」の土地。また、都市部狭小地の住宅は平屋だと要件外となります。

分類・通称

要件

断熱性能

一次エネルギー消費量削減率

省エネのみ

再エネ含む

ZEH Oriented

断熱等性能等級5以上

20%以上

-

  • 経済産業省資源エネルギー庁が提示する要件を簡素化して作成。

太陽光発電設備の導入が難しいエリアを前提としているため、シリーズで唯一、太陽光発電設備が必須ではありません。ただし、断熱性能と省エネ性能は、ZEH同様に高水準となっています。 

Nearly ZEH

Nearly ZEH(ニアリー・ゼッチ)は日照量が少ない地域、寒冷地などを対象とした区分。太陽光発電などによる創エネが十分にできないことを考慮し、創エネの要件がZEHよりも緩和されています。

分類・通称

要件

断熱性能

一次エネルギー消費量削減率

省エネのみ

再エネ含む

Nearly ZEH

断熱等性能等級5以上

20%以上

75%以上100%未満

  • 経済産業省資源エネルギー庁が提示する要件を簡素化して作成。

具体的には、創エネを含めた一次エネルギー消費量の削減率は75%以上100%未満。断熱等性能等級5以上、省エネによる一次エネルギー消費量削減率が20%以上となっています。つまり、創エネが関わる要件以外はZEHと同じ水準です。

ZEH

ZEH OrientedNearly ZEHとは異なり、ZEHは定義どおりの要件となっています。断熱等性能等級5以上で、省エネにより一次エネルギー消費量を20%以上削減。そのうえで、家庭内で消費される以上の創エネ性能が必要です。

分類・通称

要件

断熱性能

一次エネルギー消費量削減率

省エネのみ

再エネ含む

ZEH

断熱等性能等級5以上

20%以上

100%以上

  • 経済産業省資源エネルギー庁が提示する要件を簡素化して作成。

対象地域は限定されていませんが、地域ごとに異なるUA値を規定。寒冷な地域のほうが温暖な地域より高い断熱性能が求められます。 

Nearly ZEH+

Nearly ZEH+(ニアリー・ゼッチ・プラス)NearlyZEHと同様、日照量が少ない地域、寒冷地、多雪地域を対象とした区分。そのため、太陽光発電などによる創エネが十分にできないことが考慮されています。

分類・通称

要件

断熱性能

一次エネルギー消費量削減率

省エネのみ

再エネ含む

Nearly ZEH

断熱等性能等級6以上

30%以上

75%以上100%未満

  • 経済産業省資源エネルギー庁が提示する要件を簡素化して作成。

創エネを含めた一次エネルギー消費量の削減率は、75%以上100%未満。断熱等性能等級6以上、省エネによる一次エネルギー消費量削減率30%以上という要件はZEH+と同じです。加えて以下の2要素のうち、ひとつ以上を備えていることも要件です。

Nearly ZEH+で達成すべき要件
  1. 太陽光発電などで作った電力の自家消費を拡大する設備(蓄電池、EV充電器、高効率給湯器など)
  2. HEMSによる高度なエネルギーマネジメント

ZEH+

ZEHシリーズで最も高い達成基準となるのがZEH+(ゼッチ・プラス)。断熱等性能等級が6以上、一次エネルギー消費量の削減率は省エネで30%以上、再エネを含めると100%以上であることが条件です。

分類・通称

要件

断熱性能

一次エネルギー消費量削減率

省エネのみ

再エネ含む

ZEH

断熱等性能等級6以上

30%以上

100%以上

加えてNearly ZEH+同様、「太陽光発電などで作った電力の自家消費を拡大する設備」「HEMSによる高度なエネルギーマネジメント」のどちらか、もしくは両方を備えている必要もあります。

  • 経済産業省資源エネルギー庁が提示する要件を簡素化して作成。

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ZEH-M」とは? ZEHとの違いを解説

ZEHは戸建住宅を対象としていますが、集合住宅では「net Zero Energy House Mansion(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)」を略した「ZEH-M(ゼッチ・エム)」という基準が設けられています 

分類・通称

要件

断熱性能

一次エネルギー消費量削減率

目指すべき水準

省エネのみ

再エネ含む

ZEH-M

地域ごとに
UA
値を規定

20%以上減

100%以上

13階層

Nearly ZEH-M

75%以上100%未満

ZEH-M Ready

50%以上75%未満

45階層

ZEH-M Oriented

-

6階層以上

  • 経済産業省資源エネルギー庁が提示する要件を簡素化して作成。

要件は断熱性能や省エネおよび創エネによる一次エネルギー消費量削減率といった評価軸はZEHと共通していますが、住棟と住戸それぞれに要件が設けられているのが大きな違い。戸建てのZEHにはない「ZEH-M Ready」という区分があるのも特徴です。

また、ZEH-M住棟の階層に応じて「目指すべき基準」が明記されています。これは、マンションは階数が高くなるほど1戸あたりの屋根面積が小さくなり、太陽光発電設備を導入しにくくなることが理由。実現可能性を踏まえ、低層・中層・高層で目標とするZEH-M水準が分けられているのです。

ZEHとも呼ばれる「GX ZEH」とは?

2010年代から普及が促進されてきたZEHですが、2025年9月に新たな基準として「GX ZEH」が定義されました。2050年カーボンニュートラル実現に向け、2030年の「新築ZEH水準義務化」、2050年の「ストック平均ZEH(新築・既存を問わないZEH水準化)」という目標を達成するためです。 

経済産業省によるGX ZEHの定義はZEHと同一。つまり、現行のZEHをベースに、さらに水準を引き上げたのがGX ZEHと言えるでしょう。

2027年4月からの適用開始が予定されており、現行ZEHは新規取得できるのは新築で20283月まで。ただ、リノベーションでは以降も新規取得でき、すでに取得したZEHも引き続き使用可能です。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

集合住宅向けのZEH-Mも同様に、新たな基準として「GX ZEH-M」が設定されました。ZEH-Mを踏襲しながら、GX ZEH同様にさらに高い水準となっています。

ZEHGX ZEHを比較

現行のZEHGX ZEHの要件で変わった部分を比べてみましょう。

ZEHとGX ZEHの主な違い

要件

ZEH

GX ZEH

断熱等性能等級

断熱等級56

断熱等級6

一次エネルギー消費量削減

2030%以上

35%以上

再エネ要件

ZEH Oriented:なし
Nearly ZEH/Nearly ZEH+
75%以上
ZEH/ZEH+
100%以上

GX ZEH Oriented:なし
Nearly GX ZEH
75%以上
GX ZEH
100%以上
GX ZEH+:115%以上

設備要件

ZEH+のみ(自家消費拡大設備、高度エネルギーマネジメントのどちらか)

・高度エネルギーマネジメント
・蓄電池(GX ZEH Orientedを除く)

断熱等級はZEH+と同じ6が標準となり、省エネによる一次エネルギー消費量削減率は35%以上に引き上げられます。 

また、GX ZEH Oriented以外では高度エネルギーマネジメント(HEMS)と蓄電池の設備が必須に。シリーズもNearly ZEH+に相当する区分を廃止し、現行の5分類から4分類へと整理されます。

GX ZEHシリーズの要件

前述したとおり、GX ZEHシリーズの評価軸は現行のZEHおよびZEH+と共通す。断熱性能の地域区分や、エリアごとにUA値が規定されている点は変わりません。Orientedのみ創エネの要件がないこと、適用地域が多雪地域・都市部狭小地に限定される点も同じです。

GX ZEHシリーズの定義

分類・通称

要件

断熱性能

一次エネルギー消費量削減率

省エネのみ

再エネ含む

GX ZEH Oriented

断熱等性能等級6以上

35%以上

-

Nearly GX ZEH

75%以上100%未満

GX ZEH

100%以上115%未満

GX ZEH

115%以上

ZEHの主なメリット

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ZEHはエコなだけでなく、快適性と安心感に優れた住まいでもあります。ZEHにすることで得られるメリットをまとめました。ZEH-Mや次期GX ZEHZEHと同等もしくはそれ以上の水準を満たしているので、程度の差こそあれ、同様のメリットが期待できます。 

  • 季節を問わず快適に過ごしやすい
  • 光熱費を節約できる
  • 防音性・遮音性が高くなる
  • 災害対策になる
  • 資産価値が高くなる可能性がある

季節を問わず快適に過ごしやすい

ZEH住宅は断熱性が高いため、室内の温度が変化しにくいのが特徴。外気によって室温が上がったり下がったりするのを抑制し、冷暖房が効きやすくなります。夏の日中の暑さや、真冬の早朝の寒さを多少なりとも緩和できるのはうれしいところでしょう。

また、部屋間の温度差も抑えられるので、急激な温度変化によって引き起こされるヒートショックの対策にもなります。

光熱費を節約できる

断熱性と省エネ性能に優れた設備を備えたZEHは、ランニングコストの面でも有利。冷暖房の稼働効率が上がるため、光熱費の負担軽減を期待できます。

太陽光発電が導入されていれば、節約効果はさらに向上。創エネした電力を自家消費すれば電力会社から購入する電気を減らせるほか、余った電力は電力会社に買い取ってもらうことも可能です。

国土交通省のWEBサイトでは、一般的な省エネ住宅と比較したZEHの節約額を試算。太陽光発電設備がある場合、東京などでは光熱費が最大86,000円、北海道など寒冷地では最大186,000円安くなる見込みがあるそうです。

自家消費向けに電気料金プランで節約効果アップ!

太陽光発電した電気を自家消費するなら、専用の電気料金プランに切り替えることで節約効果が高まるかもしれません。

多くの電力会社では、太陽光発電を導入しているご家庭向けの電気料金プランを提供。自家消費に有利な内容となっており、太陽光発電の導入の他、蓄電池やEV、エコキュートの所有などが加入条件です。

例えば、ENEOSでんきの「自家消費応援プラン」は地域の電力会社より割安な基本料金が特徴。水準を抑えた一律単価の電力量料金なので、電気を使う時間帯や天候を気にせずに済むのも魅力です。

  • 自家消費応援プランの供給エリアは北海道・東北・関東エリアのみです。

防音性・遮音性が高くなる

ZEHに使用される断熱材は、吸音効果に優れている場合があります。断熱性能を高めるために壁を厚くしたり、窓が複層ガラスになっていたりするケースもあり、一般住宅よりも防音性・遮音性に有利な傾向があります。

周りからの騒音や、自宅からの音漏れを気にせず生活できるかもしれません。そうなると、快適性はいっそう高まるでしょう。 

災害対策になる

太陽光発電設備があれば、災害などで停電した場合でも電力を得ることができます。もちろん、天候などの条件によって発電量は変わりますが、スマホの充電など最低限の用途には耐えられるでしょう。

太陽光発電と合わせて蓄電池が設置されていれば、さらに安心。発電できなくなる夜間や悪天候時でも、蓄えておいた電気を使うことができます。

さらに、エコキュートなどヒートポンプ機器には、非常時にタンクから一時的に水を取り出して使えるタイプも。飲料には使えませんが、断水が発生した場合でも生活に必要な水を確保できることは心強いはずです。

資産価値が高くなる可能性がある

ライフスタイルや家族構成の変化によって、自宅を手放すこともあるでしょう。建物としての性能が高いZEHは、高値で売却できる可能性があります。

ただし、ZEHであることを客観的に示すには、住宅の省エネ性能を客観的に評価する制度「BELS」の認証が必要。認定証にZEHマークが付いていれば、高い省エネ性能を有する住宅であることを示すことが可能です。買い手や借り手が見つかりやすくなると言われています。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

ZEH水準の物件は住宅ローン控除にて優遇措置が適用されるのもポイントです。詳細は官公庁のWEBサイトで確認できるので、気になる方はチェックしてみてください。

ZEHの主なデメリット

メリットの多いZEHですが、デメリットと言えるものもあります。特に以下の3点に留意しておきましょう。

  • 初期費用・メンテナンス費用が高くなる
  • 太陽光発電の発電量は天候によって増減する
  • 場合によってはデザインや間取りに制限がかかる

初期費用・メンテナンス費用が高くなる

断熱材や複層ガラス窓などの建築資材、高効率な給湯設備、さらに太陽光発電や蓄電池などを設置するため、ZEHは一般的な住宅より、初期費用が高めとなります。

また、太陽光発電や蓄電池、省エネ設備などを使い続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。点検・修理費用などがかかることを見越しておく必要があるでしょう。

光熱費の削減効果や資産価値向上を考えると、最終的に回収できる可能性もありますが、絶対に収支がプラスになるとは言い切れません。

太陽光発電の発電量は天候によって増減する

太陽光発電の発電量は、天候や住環境に大きく左右される点もネックでしょう。曇りや雨の日、日照時間が短い冬場は、晴天や夏に比べて発電量が減る傾向にあります。

また、自宅の前に大きなビルが建ったなどの理由で日陰になる可能性もあり得ます。そうなると、電力会社から想定以上の電力を買わなければいけないケースも。当初の試算よりランニングコストが増大すれば、最終的な収支がマイナスになる恐れが出てきます。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

ZEH自体は建築時の条件で認定されます。そのため、実際に生活を始めてからのエネルギー収支が要件に満たなくても補助金などが取り消されることはありません。

場合によってはデザインや間取りに制限がかかる

ZEHでは断熱性能を高めるため、窓の大きさや数が制限されたり、外壁材が限定されたりすることがあります。つまり、デザインや間取りを100%希望どおりにできない場合もあるのです。

太陽光パネルを設置するなら、屋根の形や屋根材を自由に選ぶことも難しくなります。建物の外観や間取りにこだわる方は、この点をよく考慮しましょう。

ZEHに関する補助金制度

ZEH住宅を建てる上では、国の補助金制度を利用することができます。2026310日時点での情報を元に「住宅の脱炭素化促進事業」「みらいエコ住宅2026事業」について、それぞれ解説します。

住宅の脱炭素化促進事業

住宅の脱炭素化促進事業は、環境省・国交省・経産省が連携して主導。ZEH基準以上を達成する戸建住宅、集合住宅の新築・リフォームに対して補助金を交付する制度です。戸建住宅は地域区分に応じて補助額が変わり、寒い地域ほど補助額が高くなります

住宅の脱炭素化促進事業の補助額/補助率

分類

地域区分/階層等

補助額/補助率

戸建住宅ZEH

1~3

55万円/

4~8

45万円/

戸建住宅ZEH+

1~4

90万円/

5~8

80万円/

集合住宅ZEH-M

低層

40万円/

中層

40万円/

高層

1/3

ZEH化改修促進

戸建・集合

1/3相当

省エネ診断

1/3

  • 2026年310日時点の情報です。

  • 戸建住宅ZEH、戸建住宅ZEH+、集合住宅ZEH-Mには追加設備等に対する補助があります。

  • 集合住宅ZEH-M の低層と中層は、LCCO2の算定を行った場合50万円/戸。

  • 集合住宅ZEH-Mの高層に対する補助額1/3は、過去に採択された案件の継続分に限ります。

  • ZEH化改修促進は補助率1/3相当ですが、上限があります。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

住宅の脱炭素化促進事業は、ZEHだけでなく、断熱窓への改修など既存住宅の断熱リフォームも補助金の対象です。

みらいエコ住宅2026事業

みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)は、環境省・国交省・経産省が連携する2026年度の住宅省エネキャンペーンです。ZEHの断熱・省エネ性能をベースとするZEH水準住宅」と、同じ省エネ住宅である「GX志向型住宅」「長期優良住宅」の新築に補助金が交付されます。

特徴的なのは、Z水準住宅と長期優良住宅の新築では子育て世帯または若者夫婦世帯のみに限定される点です。さらに住戸の床面積は50㎡以上240㎡以下といった条件も設けられており、「土砂災害特別警戒区域」や「急傾斜地崩壊危険区域」などは原則対象外となります。

みらいエコ住宅2026事業における新築への補助額

対象世帯

対象住宅

補助額(一部地域)

すべての世帯

GX志向型住宅

110万円/戸(125万円/戸)

子育て世帯または若者夫婦世帯

長期優良住宅

75万円/戸(80万円/戸)

家の除却を伴う場合は95万円/戸(100万円/戸)

ZEH水準住宅

35万円/戸(40万円/戸)

古家の除却を伴う場合は55万円/戸(60万円/戸)

  • 2026310日時点の情報です。

  • GX志向型住宅は環境省において実施。長期優良住宅およびZEH水準住宅は国土交通省において実施。

  • 長期優良住宅とZEH水準住宅が賃貸住宅の場合、子育て世帯などに配慮した安全性・防犯性を高めるための技術基準に適合することが必要。

  • 古家の除却を伴う場合とは「住宅の新築にあわせ、建替前に居住していた住宅など建築主(その親族を含む)が所有する住宅を除却する場合」を指します。

補助金を申請する流れ

ZEH補助金を申請し、交付を受けるまでの一般的な流れを解説します。実際の補助金申請は建築会社などの業者が代行して行うケースがほとんど。ただ、スムーズにやりとりするためにも、大まかな流れは覚えておきましょう。

Step1)ZEH対応の建築会社の選定・契約

補助金の要件に事業者の指定があるなら、指定業者の中から建築会社を選定。契約を結んだら、ZEHの要件を満たす住宅の設計・見積もりを依頼します。

Step2)申請書類の作成・申請

事業者が設計図面や計算書(ZEH基準を満たす証明)、見積書などを準備し、申請します。

Step3)審査〜交付決定

制度ごとの事務局・審査機関による審査を経て、交付が決定されます。

Step4)工事の着工〜完工・実績報告書(完了報告)の提出

ZEH基準を満たす内容で工事を実施。その後、事業者が報告書を提出します。

Step5)補助金の受け取り

最終審査完了後、補助金が振り込まれます。

ZEHに関する補助金を申請する際のポイント

ZEHに関する補助金を申請するなら、押さえておきたいポイントがあります。補助金を申請できずに後悔しないように、次の3点をきちんと把握しておきましょう。

  • 適切な業者を選ぶ
  • 補助金の交付決定後は設計変更できない
  • 補助金が申請受付しているか確認する

適切な業者を選ぶ

補助金は、制度ごとに申請要件だけでなく、指定事業者も異なります。例えば、かつてのZEH補助金ではSII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)に登録された事業者であることが条件でした。しかし、みらいエコ住宅2026事業では、「みらいエコ住宅事業者」または「GX建築事業者」に依頼する必要があります。

補助金を申請したいなら、登録されている事業者の中から、自分の望みに寄り添ってくれる業者を選ぶのが必須です。

みらいエコ住宅事業者/GX建築事業者は、事業の公式サイトから検索することができます。

▶国土交通省「みらいエコ住宅2026事業」公式サイトはこちら

補助金の交付決定後は設計変更できない

補助金の申請では、住宅のエネルギー消費量や断熱効果を綿密に計算した書類を提出します。補助金を受けて建てられる住宅は提出書類どおりの要件を満たしていることが条件。当然、交付決定後に設計変更することは原則できません

それは、前述した住宅の脱炭素化促進事業、みらいエコ住宅2026事業でも同様。着工後に後悔しないためには、事業者と入念に打ちあわせたうえで設計プランを作ることが大切です。

補助金が申請受付しているか確認する

ZEH補助金制度は永続的なものでなく、年度によって利用できる制度が変わります。予算規模や要件、申請受付時期、交付時期は制度によってさまざま。加えて、公募は先着順であることが多くなっています。

つまり、補助金は申請金額が予算に達すると打ち切られてしまうので要注意。ZEH補助金を利用するには随時、各省庁のホームページなどで最新情報をチェックしましょう。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

工事代金を定められた期間内に支払うことを条件にする補助金は少なくありません。支払い計画も含めて、補助金を申請するプランを検討しましょう。

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ZEHに関するよくある質問

最後に、ZEHに関するよくある質問をまとめました。こちらもぜひチェックしてください。

Q.GX志向型住宅や長期優良住宅、低炭素住宅との違いは?

GX志向型住宅は、脱炭素社会の実現に向け、省エネ性能を備える住宅。ZEHとは要件が重なる部分もありますが、別の基準が設けられています。長期優良住宅も同様で、省エネルギー性能だけでなく、耐久性や耐震性も求められている点がZEHとの違いです。

ZEHと長期優良住宅、GX志向型住宅の主な違いは次のとおり。なお、わかりやすくするため、シリーズ全体でなく単一のZEHにおける要件で掲載しています。

ZEHと長期優良住宅、GX志向型住宅の違い

項目

ZEH

長期優良住宅

GX志向型住宅

断熱等性能等級

5

5

6

一次エネルギー消費削減率

省エネのみ

20%以上

20%以上

35%以上

創エネ含む

100%以上

要件なし

100%以上

その他の要件

-

・劣化等級3
・耐震等級2など

高度エネルギーマネジメント

Q.ZEHの補助金は他の補助金と併用できる?

国庫を財源とする補助金制度は、同じ補助対象に対して、複数の補助金制度を利用することはできません

ただし、国庫を財源とする補助金と地方自治体による補助金などなら併用可能なケースがあります。併用可能か否かについては、担当各省庁のホームページなどで確認してください。

光熱費を抑えたいならZEHに注目!

ZEHは地球環境に優しく、そこで暮らす人に快適さや安心をもたらしてくれる優れた住まい。光熱費を抑えられるなど、家計を考えるうえでのメリットも小さくありません。

住宅の建築・購入は、日々の支出を見直すチャンスでもあります。特に電力会社・電気料金プランは節約効果が高いのでおすすめです。

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