エアコンの除湿(ドライ)と冷房どっちが安い?電気代の違いや節約術なども解説

室内を快適にしてくれるエアコン。夏や冬には毎日のように使う家電ですが、湿気の多い日は「除湿(ドライ)と冷房どちらを選ぶべき?」「もしかして除湿のほうが電気代が高い?」と気になったことがある人もいるでしょう。

そこで今回は、エアコンの除湿の電気代について解説。冷房とどちらが高いのかや、除湿の種類、節電・節約術などを紹介します。

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エアコンの除湿(ドライ)は冷房より電気代が高い?

結論から言うと、一般的なエアコンの冷房機能と除湿機能(ドライ)には電気代に極端な差はありません。

エアコンの除湿機能は「弱冷房除湿」「再熱除湿」「ハイブリッド除湿」の3つの方式に大きく分けられますが、詳細な消費電力は公表されないケースがほとんどです。

しかし、メーカーでは消費電力の大きさは「再熱除湿>冷房>弱冷房除湿≒ハイブリッド除湿」の順と説明。さらに「室内外の気温・湿度などの環境・設定温度によって、除湿と冷房のどちらが省エネになるか変わる」と解説しています。

エアコンの除湿と冷房の電気代を比較

除湿の消費電力を公表しているメーカーは多くありませんが、それでも一部のモデルでは数値を掲載しています。

ここでは、再熱除湿を採用する三菱電機のエアコンと、弱冷房除湿のシャープのエアコンを例に電気代を試算。1日の使用時間は13時間、1カ月は30日、電力量料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価である31円/kWhを用いて計算しました。

エアコンの除湿と冷房の電気代

商品

モード・方式

消費電力

電気代

1時間

1日

1カ月

三菱 MSZ-X2826

冷房

580W

約17.98円

約233.74円

約7,012.2円

再熱除湿

600W

約18.6円

約241.8円

約7,254円

シャープ AY-S40X2

冷房

940W

約29.14円

約378.82円

約11,364.6円

弱冷房除湿

240W

約7.44円

約96.72円

約2,901.6円

三菱電機のエアコンでは再熱除湿が冷房をわずかに上回り、シャープのモデルでは除湿が冷房の4分の1程度。同じ除湿機能でも、方式によって電気代に差があることがわかります。

ただし、除湿機能の消費電力はメーカーによって算出条件が違いますし、一定の消費電力による試算結果です。現在のエアコンは室温・湿度に応じて運転の強さを細かく調整するので、実際の電気代も異なります。

環境によっては除湿より冷房のほうがかさむ場面も珍しくないので、この試算はあくまでも参考程度に留めておくとよいでしょう。

エアコンの除湿機能(ドライ)を種類別に解説

除湿機能(ドライ)は方式によって3種類に分けられますが、どの方式が採用されているかはモデルによって、また運転モードによって異なります。では、その違いはどこにあるのでしょうか? それぞれの特徴について解説します。 

弱冷房除湿

取り込んだ湿った空気を冷やし、水分を結露させることで、乾いた空気を室内に送り出す除湿方式。送風される空気は冷えた状態なので、室温は下がります。

室温を下げすぎないよう送風量を抑えて運転し、弱い冷房のように使用可能。夏の朝晩、春や秋の暖かい日に便利です。冷やした空気を温め直さないため、再熱除湿より消費電力を抑えやすく、3種類ある除湿方式の中ではハイブリッド除湿と並んで低い水準です。

再熱除湿

 弱冷房除湿と同様、空気中の水分を冷やして結露させますが、乾いた空気をちょうどよい温度に温めてから送風します。

室温を変えずに除湿できるので、肌寒い梅雨時期や冬に窓の結露などを防ぎたいときに活躍してくれるのが利点。ただし、一度冷やした空気を暖めるため、電気代は3種類の中で最も高めです。

ハイブリッド除湿

冷やした空気を部屋の空気と混ぜ、室温に近づけた状態で送風する除湿方式。弱冷房除湿の経済性と再熱除湿の快適性、それぞれの長所を組み合わせた方式と言えるでしょう。

部屋の空気を利用して温度を調節するため、再熱除湿や冷房より電気代は少なめです。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

弱冷房除湿と、再熱除湿あるいはハイブリッド除湿の両方の除湿機能を備えたエアコンもあります。

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エアコンの除湿(ドライ)と冷房の違い

エアコンの除湿機能(ドライ)と冷房機能では、使用目的が異なります。除湿は湿度を下げることを目的とする機能です。室内の湿った空気を取り込み、水分を取り除いたうえで空気を送り出します。一方で、冷房は室温を下げることを目的とした機能で、取り込んだ室内の空気を冷やして戻します。

室内の空気を一度冷やす、という点は除湿も冷房も同じです。ただ、除湿には、再熱除湿やハイブリッド除湿など、室温をできるだけ下げずに湿度を下げる仕組みがあることが冷房との違いです。

エアコン除湿と冷房の主な違い

 項目 

除湿機能

冷房機能

弱冷房除湿

再熱除湿

ハイブリッド除湿

温度到達前

温度到達後

目的

湿度を下げたい

温度を下げたい

風量

小

中

中

大

中

除湿量

中

大

中

中

小

室温

少し下がる

下がらない

わずかに下がる

設定温度に応じる

電気代

〇

△

〇

〇

  • 電気代の「〇」は比較的抑えやすい、「△」は高くなりやすいことを示します。

除湿量では再熱除湿が優秀です。これは室温の低下を気にすることなく、急激に空気を冷やして除湿できるから。冷房の場合でも設定温度を低くすれば、除湿量が増えます。 

除湿(ドライ)と冷房の適したシーン

エアコンの除湿機能(ドライ)と冷房機能には、それぞれ適したシーンがあります。湿度が高いなら、除湿を使うのがセオリー。ただ、除湿の種類によって有効な場面は異なります。

エアコンの除湿と冷房の適したシーン
  • 冷房を使うほどでもないが蒸し暑いなら弱冷房除湿
  • 朝晩や梅雨時など少し肌寒いなら再熱除湿かハイブリッド除湿
  • 湿度だけでなく室温も下げたいなら冷房

冷房は除湿が目的ではありませんが、空気は冷やすほど含むことのできる水分量が減るため、結果的に除湿量も増えます。状況によっては、除湿より冷房のほうが効果的に除湿できる可能性があります。

エアコンの除湿(ドライ)と冷房の電気代が高くなる要因

エアコンの除湿(ドライ)と冷房では、電気代が高くなる要因が同じではありません。ここからは、それぞれの要因について確認していきましょう。

エアコン除湿の電気代が高くなる要因

エアコン除湿の電気代は、除湿方式による消費電力と運転時間の両方に左右されます。除湿運転が長引く主な要因は、次の3つです。

室内に水分を発生するものが多い

調理中の湯気や濡れた洗濯物など、室内に水分の発生源があると除湿運転はなかなか終わりません。取り除いた先から新たな湿気が生じるためです。特に室内干しは、乾くまでの数時間ずっと空気中に水分を放出し続けます。

部屋の温度が適切でない

室温が低いと、除湿は思うように進みません。エアコンは空気を冷やして水分を結露させる仕組みなので、もともと冷たい空気は冷やす余地が小さく、除湿の効率が悪くなります。例えば、梅雨の朝晩や夏の夜間は、この状態に陥りがちです。

窓を開けたままにしている

当たり前ですが、窓を開けたままでは湿度はほとんど下がりません。湿った外気が流れ込み、湿度が再び上昇してしまいます。梅雨や雨の日は外の湿度が80%を超えることも。隣室へのドアを開け放しているなら、湿った空気が増え、除湿に時間がかかります。

エアコン冷房の電気代が高くなる要因

冷房は、室温が設定温度に届けば運転を弱めます。裏を返せば、設定温度になかなか届かない状況ほど電気代はかさむ仕組みとなっているのです。

冷房の設定温度・風量が適切でない

必要以上に低い温度で運転していると、電気代は膨らみます。設定温度と外気の差が大きいほど、エアコンにかかる負担も増えるからです。風量も同様。「弱」や「微風」に固定していると設定温度に届くまで時間がかかり、かえって消費電力が大きくなりがちです。

冷気が循環せず滞っている

吹き抜けのある部屋や、風が奥まで届かない縦長の間取りでは、冷気が下に滞って電気代がかさみます。エアコンは吸い込んだ空気で室温を測る仕組み。多くの場合、エアコンは高い位置に設置されているので、足元の冷えた空気を測定できません。結果、まだ設定温度に届いていないと判断し、運転を継続してしまうのです。

日光や家電などで室温が上がっている

日光や家電などで室温が上がっていると、部屋に熱源が多いことも冷房の電気代が高くなる要因です。日当たりのよい部屋でカーテンを開けたままにしていると、日差しで床や壁が熱を持ち、部屋を冷やすのに時間がかかりがち。冷蔵庫や炊飯器、テレビといった家電も熱源になるため、使う数が増えるほど冷房運転も長引きやすくなります。

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エアコンの除湿(ドライ)と冷房の電気代節約術

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エアコンの除湿(ドライ)・冷房の電気代を抑えるテクニックを紹介。いずれも除湿・冷房に共通する節約術なので、覚えておきましょう。

  • 気温・湿度にあわせて使い分ける
  • 自動運転・エコ運転などを活用する
  • サーキュレーターと併用する
  • フィルターと室外機の周りを掃除する
  • 数時間、外出するなら電源を切る
  • 電力会社・電気料金プランを変更する

気温・湿度にあわせて使い分ける

冷房機能と除湿機能は、気温や湿度にあわせて使い分けましょう。夏場の日中など室温が高いときは、冷房を使って素早く室温を下げたほうが同時に除湿もできて効率的。除湿のみで運転すると時間がかかり、かえって電気代が高くなってしまいます。

暑いほどではないけれど湿度が高いシーンでは、弱冷房除湿やハイブリッド除湿を使うとよいでしょう。再熱除湿の場合は、ジメジメした梅雨時などに使うのがおすすめです。

自動運転・エコ運転などを活用する

エアコンの自動運転は、節電に効果的。自動運転は短時間で設定温度になるよう、冷房や除湿の強度、風量を自動的に調整。多くの場合、手動で強度を変えるよりも効率的なのです。

モデルによっては、空間内にいる人の数や温度のムラを検知し、最適に制御してくれます。省エネモード、エコ運転などがある場合は積極的に活用しましょう。

サーキュレーターと併用する

エアコンの風向きを調整するだけでなく、サーキュレーターや扇風機の併用も有効。部屋の空気を効率的に循環させられるからです。

サーキュレーターを置く最適な位置・風向きは冷房と暖房で異なり、部屋の形状や広さなどによっても違います。例えば冷房でひと部屋の場合は、エアコンの対角線上に置き、風を上向きにするのが基本。対流が起きやすくなって、冷たい空気が循環します。

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フィルターと室外機の周りを掃除する

エアコンのフィルターは埃が溜まるとモーターに負荷がかかります。こまめに掃除を心がけましょう。月に2回掃除した場合、フィルターをまったく掃除しない場合と比べて年間の電気代を約990円節約できます。

室外機周囲を掃除することも重要です。冷房の場合、室外機は部屋の熱を外へ逃がす役割を担っており、空気の流れが妨げられると効率が悪化。電気代も余計にかかってしまいますので、物を置いたり、吹き出し口をカバーなどでふさいだりするのはNGです。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

室外機を設置する場所にも配慮しましょう。置き場所は、直射日光が当たらない日陰で、できるだけ風通しのよいところがベターです。

数時間、外出するなら電源を切る

数時間にわたって外出するなら電源を切りましょう。暑い日や寒い日はタイマー機能やスマホの遠隔操作機能を活用すれば、快適に節約できます。

ただし、外気温が高すぎたり、低すぎたりする場合は短時間の外出ならつけっぱなしのほうが経済的です。エアコンが大きな電力を使うのは、起動時から設定温度に達するまでの時間。室温が暑くなりやすい、または冷えやすい日は頻繁にオンオフすると省エネになりません。

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エアコンの電気代はつけっぱなしのほうが安い?1日/1カ月の目安も紹介

電力会社・電気料金プランを変更する

電力会社・電気料金プランを乗り換えて、電力量料金の単価が安くなれば、エアコンだけでなく全体の電気代が抑えられます。

電力量料金単価は電力会社によって料金設定が異なるので、ライフスタイルに合ったプランを選ぶことが大切です。

例えばENEOSでんきの「Vプラン」は、季節や時間帯では変わらないシンプルな料金体系を採用。電気使用量が多いほどお得になりやすい傾向にあるため、エアコンを多く使う季節、世帯人数の多い家庭ほど節約効果が高まるでしょう。

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エアコンの除湿(ドライ)と冷房を使い分けて賢く節約しよう!

エアコンは、消費電力量の大きな家電の代表格。冷房機能と除湿機能(ドライ)で電気代に大差がないとはいえ「状況や目的に応じて細かく運転モードを使い分ける」「空気をうまく対流させる」といった工夫によって、電気代を節約できます。

そのうえで電気代を大きく抑えたいなら、電力会社を乗り換えるのがおすすめ。ENEOSでんきは、地域の電力会社と比べて、電気使用量が多いほどお得になりやすい料金体系が特徴です。電気代が高いとお悩みなら、まずは以下の電気料金シミュレーションをお試しください。

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