電気エネルギーとは?特徴や発電の仕方、入手する方法などを解説

電気エネルギーは現代社会に欠かすことができない存在。しかし、「そもそも電気エネルギーとは何か」「どのようにして作られているのか」を問われると、うまく説明できない方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、電気エネルギーの意味や特徴をわかりやすく解説。発電の仕方や、電気エネルギーを入手する方法なども改めて説明します。電気エネルギーへの理解を深めたい方や、電力に関する知識を基礎から学びたい方は要チェックです。

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電気エネルギーとは?

電気エネルギーとは、その名のとおり、電気によるエネルギーです。そもそもエネルギーとは、ものを動かしたり熱や光、音を出したりする「仕事をする能力」を指します。

電気エネルギーを利用すれば、モーターを回してものを動かしたり、電球を光らせたりすることが可能。実際、電気エネルギーは身の回りの家電から産業用の大型機器まで、さまざまな機械の動力源として活用されています。私たちの暮らしを根底から支えている不可欠な存在と言えるでしょう。

電気エネルギー以外のエネルギーの種類

エネルギーは電気エネルギー以外にもさまざまな種類があり、異なる種類に変換できる特性があります。例えば、電気エネルギーを使って扇風機のモーターを回せば、風を起こす「運動エネルギー」に変換されるのです。 

エネルギーの形が変わっても、変換の前後でエネルギーの総量は一定に保たれます。エネルギー自体は増えたり減ったりすることはありません。これを「エネルギー保存の法則」と呼びます。

電気エネルギー以外の主なエネルギーの種類は、以下のとおりです。身の回りの現象と結びつけると覚えやすいでしょう。

エネルギーの種類

エネルギーの種類

概要

位置エネルギー

高い場所にある物体が持っているエネルギー。下に落ちることで、ほかのエネルギーに変換される

運動エネルギー

動いている物体が持っているエネルギー。ぶつかると、ほかのものを動かせる

熱エネルギー

ものの温度を上げるエネルギー

光エネルギー

ものを明るく照らすエネルギー。植物の光合成などにも利用される

化学エネルギー

燃焼などの化学変化によって取り出されるエネルギー

音エネルギー

空気などの物質を振動させて伝えるエネルギー

原子エネルギー

原子核が分裂したり、くっついたりする際に放出されるエネルギー

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

エネルギー、特に電気では変換ロスという言葉を聞いたことがあると思います。ただ、これは一部が熱や音など目的とは別のエネルギーに変換されるのであって、エネルギー自体が減っているのではありません。

電気エネルギーの特徴

電気エネルギーには、以下のような特徴があります。

  • いろいろな使い方ができる
  • エネルギーを大量に発生させやすい
  • 貯めておくことができない
  • 持続可能性が求められている

いろいろな使い方ができる

電気エネルギーの強みは、他のエネルギーへの変換のしやすさにあります。代表的な電気エネルギーの使われ方には、以下が挙げられます。

電気エネルギーのエネルギー変換例
  • 光エネルギーへの変換:部屋の照明、スマートフォンのディスプレイ
  • 熱エネルギーへの変換:暖房器具、アイロン、IHクッキングヒーター
  • 運動エネルギーへの変換:扇風機や洗濯機のモーター、電気自動車
  • 音エネルギーへの変換:テレビのスピーカー、オーディオ機器

このように、電気エネルギーは一つの形にとらわれず、さまざまな使い方ができる汎用性の高いエネルギーです。運動エネルギーへの変換ひとつとっても、洗濯機や掃除機といった家電から電気自動車のモーター、工場で稼働する大型機械まで、現代社会における主要な動力源として活躍しています。

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エネルギーを大量に発生させやすい

電気エネルギーの特徴は、一度に多くのエネルギーを効率よく発生させやすい点です。火力や水力など、さまざまな発電方式によって大量のエネルギーを安定して生み出せます。さらに、電線などを通じてエネルギーを遠くへ容易に送れる点も特徴です。

例えば、熱エネルギーや運動エネルギーをそのまま遠方へ運ぶのは簡単ではありません。しかし、一度電気エネルギーに変換すれば、張り巡らされた送電・配電線を通じて、遠く離れた個々人の家庭まで届けられます。

貯めておくことができない

電気エネルギーは便利ですが、そのままの状態で大量に貯めておくことが難しいという特性があります。スマートフォンや電気自動車などに使われるバッテリーは、電気を一度化学エネルギーに変換して蓄え、使うときに再び電気に戻す仕組み。大量の電気エネルギーを長期間貯めておくのは、現代の技術ではまだ容易ではありません。

そのため、電気エネルギーは「同時同量」でコントロールされています。同時同量とは、消費される量に合わせて、同じ量を供給しているということ。電気の需要と供給のバランスが崩れると、大規模な停電など社会に大きな影響を与えかねません。

持続可能性が求められている

現在の暮らしに欠かせない電気エネルギーですが、より多くの人がよりクリーンに使い続けられるようにすることが世界規模で求められています。

持続可能性に対する要求を象徴しているのが、国際連合が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の目標7。「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」を掲げており、具体的には3つの課題解決を目指しています。

  1. 2030年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する
  2. 2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる
  3. 2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる

つまり、将来の世代や地球環境を犠牲にしないためにも「経済的で」「環境にやさしく」「効率的な」エネルギーを確保する手段が模索されているのです。

電気エネルギーの作り方

ここからは、以下の発電方法での電気エネルギーの作り方について解説します。

  • 火力発電
  • 原子力発電
  • 太陽光発電
  • 水力発電
  • 風力発電
  • 地熱発電
  • バイオマス発電

火力発電

火力発電では、石油や石炭、天然ガスなど化石燃料を燃やして水を沸騰させ、発生した蒸気でタービンを回して発電します。メリットは、天候や時間帯に左右されず、需要に合わせて発電量を柔軟にコントロールできること。日本の電気の大部分を担う発電方法です。

デメリットは、燃焼時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素を大量に排出する点。日本においては燃料の大半を海外からの輸入に依存しているため、国際情勢によって燃料価格が変動しやすいという課題も抱えています。

原子力発電

原子力発電とは、ウランなどの放射性物質が核分裂を起こす際に発生する熱エネルギーを利用し、蒸気でタービンを回して発電する方式です。発電の過程で二酸化炭素を排出せず、わずかな燃料で大量の電気を作り出せるのが利点です。

 

一方で、放射性廃棄物の長期的な安全管理と、最終的な処分方法が課題。また、万が一事故が起きた際、環境や社会に甚大な影響を及ぼします。そのため、厳しい安全規制のクリアと、地域社会との合意形成が欠かせません。

 

太陽光発電

太陽光発電とは、太陽光パネルに日光を当て、光エネルギーを電気エネルギーに変換する方式です。太陽の光という自然エネルギーを利用するため、発電時に二酸化炭素を出さず、稼働時の騒音も発生しません。

クリーンなだけでなく、一般の家庭でも自宅の屋根などに設備を導入すれば、自分で電気を作れる点も魅力。太陽光パネルで発電した電気を、パワーコンディショナーと呼ばれる機器を通すことで、電力会社から購入した電気と同様に使うことができます。なお、家庭に導入するメリットとしては、以下が挙げられます。

太陽光発電を家庭で導入するメリット
  • 日中に発電した電気をそのまま自宅で使うことで、日々の電気代を削減できる
  • 使い切れずに余った電気は電力会社に買い取ってもらえる
  • 大規模な停電が起きた際にも、太陽の光さえあれば電気を確保できる
ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

ただし、太陽光発電は発電量が天候や日照時間に依存してしまうのがネックとなります。

自家消費向けの電気料金プランで節約効果アップ

太陽光発電した電気を自家消費するなら、専用の電気料金プランに切り替えることで節約効果が高まるかもしれません。

多くの電力会社では、太陽光発電を導入しているご家庭向けの電気料金プランを提供。自家消費に有利な内容となっており、太陽光発電の導入の他、蓄電池やEV、エコキュートの所有などが加入条件です。

例えば、ENEOSでんきの「自家消費応援プラン」は地域の電力会社より割安な基本料金が特徴。水準を抑えた一律単価の電力量料金なので、電気を使う時間帯や天候を気にせずに済むのも魅力です。

  • 自家消費応援プランの供給エリアは北海道・東北・関東エリアのみです。

水力発電

水力発電では、ダムなどで川の水をせき止めて高低差を作り、水が高所から落ちる力で水車を回して発電します。二酸化炭素を排出せず、一度施設を建設すれば、長期にわたり低コストで安定して電力を供給可能。水資源が豊富な日本に適した発電方法です。

しかし、ダム建設が必要になるため、周辺の自然環境や人々の生活に大きな影響を及ぼすという課題も。また、初期費用が大きくなるほか、降水量が不足すると計画通りの発電が難しくなるのも難点です。

風力発電

風力発電とは、風の力で巨大な風車を回し、その回転運動を電気エネルギーに変換する発電方式。風さえ吹いていれば夜間でも発電でき、大規模に開発すれば火力発電や水力発電並みにコストを抑えることが可能です。

近年では、洋上に風車を設置する「洋上風力発電」が注目されています。より強くて安定した風が吹き、景観や騒音の問題が少ないからです。

問題となるのは、風の強弱によって発電量が変動すること。広い土地の確保が必要で、初期費用やメンテナンス費用が高くなりやすい点もネックです。特に日本は台風が多く到来するため、厳しい自然環境に耐えうる頑丈な設備設計が求められています。

地熱発電

地熱発電では、地下深くのマグマの熱で温められた蒸気・熱水の勢いでタービンを回して発電します。火山大国である日本には、世界有数の地熱資源があり、昼夜を問わず、24時間安定して発電し続けられます。

しかし、地下の構造を正確に把握するための調査が必須で、発電所稼働まで10年以上の歳月と莫大なコストがかかるのが課題。また、有力な候補地の多くが公園や温泉地と重なっているため、自然環境の保護や、地元の事業者との調整が必要なのもデメリットです。

バイオマス発電

バイオマス発電は、木くずやもみ殻、食品廃棄物など動植物に由来する生物資源(バイオマス)や、発酵させて発生したガスを燃やして電気を得ます。燃焼時に発生する二酸化炭素は、植物の成長過程で行われる光合成で吸収。トータルで見れば大気中の二酸化炭素の量を増やさない発電方式だと言われています。

ただ、課題として、発電の燃料となる資源を広範囲から集め、運搬・管理するためのコストや手間が大きい点が挙げられます。また、エネルギー変換効率が低く、質と量の揃った燃料を安定して調達し続けることが難しいケースも。そのため、綿密な運用計画も求められます。

電気エネルギーの入手方法

私たちが家庭で利用している電気エネルギーは、基本的には電力会社を通じて購入しています。かつては住んでいる地域ごとに契約する電力会社が決められていましたが、2016年にスタートした「電力の小売全面自由化」により状況は変わりました。

さまざまな企業が電気の小売事業に参入し、多様なニーズに応える電気料金プランが登場。さらに、電力会社を自由に選べるようになりました。自分のライフスタイルに合った電力会社・電気料金プランを契約することで、より経済的に電気を使えるようになったのです。

例えば、ENEOSでんきの「Vプラン」は、電気使用量が多いほどお得になりやすい料金設計が特徴。「電気代が高い」とお悩みなら、まずは料金シミュレーションを試してみてください。

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主な電力会社の種類

電力会社を自由に選べる現在、契約できる会社は「旧一般電気事業者(旧一電)」と「新電力」の2つに大きく分けられます。

旧一電は、電力の小売全面自由化がはじまる前から、日本の各地域で電気を供給していた電力会社。長年にわたって地域の電力インフラを支えてきた実績があり、自社で大規模な発電所を所有しているといった特徴もあります。

旧一電の電力会社
  • 北海道電力
  • 東北電力
  • 東京電力エナジーパートナー
  • 中部電力ミライズ
  • 北陸電力
  • 関西電力
  • 中国電力
  • 四国電力
  • 九州電力
  • 沖縄電力

一方で、新電力は電力自由化を機に電気事業に新規参入した企業です。顧客のニーズに合わせた、柔軟な電気料金サービスを展開しているのが強み。加えて、自社の主事業と電気サービスを組み合わせたセット割や、独自のポイント還元などを提供している電力会社もあります。

新電力のブランド・サービス名
  • ENEOSでんき(ENEOS Power
  • 東京ガスの電気(東京ガス)
  • 大阪ガスの電気(大阪瓦斯)
  • ソフトバンクでんき(SBパワー)
  • auでんき(auエネルギー&ライフ)
  • サミットエナジー(サミットエナジー)
  • ドコモでんき(NTTアノードエナジー)
  • ハルとくでんき(ハルエネ)
  • 東邦ガスの電気(東邦ガス)
  • CDエナジー(CDエナジーダイレクト)
  • 括弧内は会社名です。

日本が抱える電気エネルギーの問題

さまざまな発電方法で作られる電気エネルギーですが、無視できない課題もあります。ここからは、日本が抱える以下の電気エネルギーの問題を見ていきましょう。

  • 火力発電の依存度が高い
  • 発電における燃料を海外に依存している
  • 電気エネルギーのコストが高くなっている

火力発電の依存度が高い

日本の電力事情における大きな課題のひとつが、火力発電への依存度の高さです。202510月に資源エネルギー庁が公表した調査によると、日本の発電電力量の73.4%を火力発電が占めています。

火力発電は石油や石炭などの化石燃料を燃やすため、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出。環境負荷の高さが、長らく問題視されてきました。

日本では、2050年までの「カーボンニュートラル」達成を掲げています。カーボンニュートラルとは温室効果ガスの排出を差し引きゼロにすること。その実現と持続可能な社会の構築に向けて、火力発電への依存度を下げることが急務となっています。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

火力発電を減らすだけでなく、発電システム自体の脱炭素化も目指しています。

発電における燃料を海外に依存している

日本の電気エネルギーは、発電に必要な燃料のほとんどを海外からの輸入に頼っています。20256月に資源エネルギー庁が公開した資料によると、日本のエネルギー自給率は15.3%と、主要7カ国(G7)のなかで最も低い水準でした。これは、日本のエネルギー供給体制の脆弱さを如実に示しています。

燃料輸入への依存は、私たちの暮らしにも直結します。国際情勢の悪化や紛争が起きれば燃料価格が急騰し、電気代が値上がりします。最悪の場合、輸入制限によって燃料そのものが安定して確保できなくなる可能性も否定できません。加えて、化石燃料は有限な資源であり、将来的な枯渇リスクもはらんでいます。

海外情勢や資源の枯渇に左右されず、将来にわたって安定した電力供給を実現するためには、再生可能エネルギーのさらなる普及が不可欠です。

電気エネルギーのコストが高くなっている

燃料の輸入コストが高騰すると、日本の電気代は高くなる傾向にあります。さらに、再生可能エネルギーの導入コストも電気代高騰の要因。電力会社が再生可能エネルギーを買い取る費用を国民が負担する「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」制度によって、電気代が押し上げられています。

こういった背景から、家計に占める電気代の割合が上昇。政府が補助金事業を実施する事態に発展するなど、社会的な問題となっています。

電気エネルギーと自分らしく向き合うことが大切

電気エネルギーは、ものを動かしたり熱や光を出したりできる「仕事をする能力」であり、現在の私たちの生活基盤です。

今では当たり前のように使われている電気ですが、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの普及や、電力自由化への転換を経て、よりクリーンかつ経済的に利用できるようになりました。だからこそ、一人ひとりが電気を賢く選んで、自分らしく使う意識を持つことが大切です。

エコを重視するライフスタイルを目指すなら、家庭内のエネルギーを電気でまかなうオール電化や、太陽光発電の導入を検討するのも選択肢の一つ。家計への優しさを求めるのであれば、ライフスタイルに合った電力会社・電気料金プランへの乗り換えが効果的です。

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