太陽光発電の自家消費とは!?電気代やメリット・デメリット、導入時の注意点も紹介

電気・ガス料金の高騰が続く昨今、太陽光発電の導入を検討している人もいるでしょう。ただ、中には「自家消費って何?」「どれくらい電気代がおトクになるの?」と疑問に感じた人もいるでしょう。

この記事では、太陽光発電の自家消費について解説。仕組みや電気代の節約効果のほか、メリット・デメリット、導入モデル、導入時の注意点を説明します。また、自家消費率を高める方法も紹介するので、ぜひご一読ください。

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太陽光発電の自家消費とは?

太陽光発電の自家消費とは、自宅の太陽光発電システムで発電した電気を家庭内で消費すること。太陽光発電による電気は電力会社に売ることもできますが、自ら使うことで電気代節約など、さまざまな効果を得られます。

電気を多く使う家庭、特に太陽光による発電量が増加する日中に電力使用量が多い家庭には最適です。

自家消費の種類は?「全量売電」の違いも紹介

太陽光発電の自家消費は、「全量自家消費」と「余剰売電」に大別できます。全量自家消費は、発電した電気をすべて家庭内で消費すること。余剰売電は、自宅での電力消費を基本としながら、余った電気を電力会社に売ることです。

また、全量自家消費と反対に、発電した電気をすべて売却することは「全量売電」と呼ばれます。つまり、全量自家消費と余剰売電、全量売電の違いは、自家消費する量と売電量の比率にあるのです。

ENEOS Power<br/>編集部
ENEOS Power 編集部

例えば、太陽光発電を導入していて既に売電している人は、余剰売電に該当します。

太陽光発電は現在、自家消費に注目が集まる

かつて売電価格が高かったときは売電が主流でしたが、現在は自家消費が優位に立っています。その背景にあるのが「固定価格買取制度(FIT)」です。

FITは、太陽光などで発電した電気を、電力会社が国の定めた価格で一定期間買い取る制度。制度開始当初は、FITでの売電価格が電力量料金単価を大きく上回っていました。しかし、価格が年々下落し、現在は逆転。売電価格より電力料金単価のほうが安くなり、自家消費をしたほうが経済的になりました。

自家消費は売電するよりお得!

ここからは、自家消費がどれくらい売電するよりお得か確認していきましょう。

FIT
の売電価格は2025年度上期が16円/kWh、同年10月以降は「初期投資支援スキーム」によって24円/kWhとなりました。ただ、それは4年目まで。5年目〜卒FITとなる10年目までは8.3円で、10年間で均すと約14.6円となります(一般家庭で用いられる10kW未満の太陽光発電の場合)。

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が示す、1kWhの電気代の目安は31円。売電価格より2倍以上も高額です。仮に毎月200kWhを発電したなら、全量自家消費の方が全量売電した時より年間の電気代が39,360円安くなります。

なお、卒FIT後は固定価格から市場価格となりますが、地域の電力会社の場合は概ね7〜10円/kWhなので状況は変わりません。

自家消費向けの電気料金プランで節約効果アップ

太陽光発電した電気を自家消費するなら、専用の電気料金プランに切り替えることで節約効果が高まるかもしれません。

多くの電力会社では、太陽光発電を導入しているご家庭向けの電気料金プランを提供。自家消費に有利な内容となっており、太陽光発電の導入の他、蓄電池やEV、エコキュートの所有などが加入条件です。

例えば、ENEOSでんきの「自家消費応援プラン」は地域の電力会社より割安な基本料金が特徴。水準を抑えた一律単価の電力量料金なので、電気を使う時間帯や天候を気にせずに済むのも魅力です。

  • 自家消費応援プランの供給エリアは北海道・東北・関東エリアのみです。

太陽光発電で自家消費するメリット

電気代が安くなる……だけではありません。太陽光発電で得られた電力を自家消費するメリットは以下のとおり、数多くあります。ひとつずつ見ていきましょう。

  • 電気代が安くなる
  • 電気料金高騰の影響を受けづらい
  • 停電時でも電気が使える
  • 電気が余れば売ることもできる
  • 日光が遮熱される
  • 地球にやさしい

電気代が安くなる

自家消費する電気量が増えれば、電力会社から買う分が減るので、電気代は安く済みます。どれくらい自家消費できるか、つまり節約額は太陽光発電が生む電気量によって変わってきます。

では太陽光でどれくらいの量を発電でき、電気代を節約できるのでしょうか? 以下は環境省の報告書から地域別(県庁所在地)の年間発電量を抽出し、電気代の節約効果を算出したものです。

年間発電量は太陽光発電のシステム容量1kWを前提とした予想値。地域ごとの月別日射量を計測した上で、計算式から発電できる電力量の推定値です。節約効果は、年間発電量に電気料金目安単価である31円/kWhを掛けて試算しました。

場所

年間発電量

電気代の節約効果

札幌市

1,225 kWh

37,975 円

青森市

1,162 kWh

36,022 円

盛岡市

1,234 kWh

38,254 円

仙台市

1,288 kWh

39,928 円

秋田市

1,108 kWh

34,348 円

山形市

1,219 kWh

37,789 円

福島市

1,267 kWh

39,277 円

水戸市

1,392 kWh

43,152 円

宇都宮市

1,364 kWh

42,284 円

前橋市

1,441 kWh

44,671 円

さいたま市

1,352 kWh

41,912 円

千葉市

1,352 kWh

41,912 円

新宿区

1,345 kWh

41,695 円

横浜市

1,366 kWh

42,346 円

新潟市

1,140 kWh

35,340 円

富山市

1,163 kWh

36,053 円

金沢市

1,189 kWh

36,859 円

福井市

1,190 kWh

36,890 円

甲府市

1,522 kWh

47,182 円

長野市

1,428 kWh

44,268 円

岐阜市

1,368 kWh

42,408 円

静岡市

1,431 kWh

44,361 円

名古屋市

1,382 kWh

42,842 円

津市

1,392 kWh

43,152 円

大津市

1,271 kWh

39,401 円

京都市

1,255 kWh

38,905 円

大阪市

1,337 kWh

41,447 円

神戸市

1,388 kWh

43,028 円

奈良市

1,304 kWh

40,424 円

和歌山市

1,386 kWh

42,966 円

鳥取市

1,183 kWh

36,673 円

松江市

1,177 kWh

36,487 円

岡山市

1,346 kWh

41,626 円

広島市

1,332 kWh

41,292 円

山口市

1,279 kWh

39,649 円

徳島市

1,401 kWh

43,431 円

高松市

1,348 kWh

41,788 円

松山市

1,330 kWh

41,230 円

高知市

1,407 kWh

43,617 円

福岡市

1,224 kWh

37,944 円

佐賀市

1,262 kWh

39,122 円

長崎市

1,276 kWh

39,556 円

熊本市

1,309 kWh

40,579 円

大分市

1,263 kWh

39,153 円

宮崎市

1,345 kWh

41,695 円

鹿児島市

1,256 kWh

38,936 円

那覇市

1,217 kWh

37,727 円

  • 電力会社から購入する電気の代わりに太陽光で発電した電気を全量自家消費した場合の参考値です。

  • 売電による収入は考慮しておりません。

全国で最も発電量が多いのは山梨県・甲府市で1,522kWh。最も少ないのは青森県・青森市で1,108 kWhでした。東京都・新宿区や名古屋市、大阪市といった大都市は、1,300 kWh台となっています。

実際の発電量は太陽光パネルの容量や取付角度などによって変わりますが、多くの地域で電力使用の大部分を太陽光発電で賄えるポテンシャルがあることが分かります。

ENEOS Power<br/>編集部
ENEOS Power 編集部

地域ごとの発電量は気候だけでなく、地形や周辺環境にも大きく影響されます。そのため、同じ都道府県や市区町村でも発電量は異なります。また、自家消費率も家庭内の電気の使い方によって異なるので、あくまで参考程度に留めてください。

電気料金高騰の影響を受けづらい

近年はエネルギーコストが高騰し、電気代も値上がり傾向にあります。太陽光発電の自家消費によって電力会社から購入する電気使用量を抑えられれば、電気代の価格変動が家計に与える影響も軽減できます。

将来的に電気代がどうなるかは分かりませんが、物価や電気代の高騰リスクに対する備えになることは間違いありません。

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ENEOSでんきでは、一般家庭向けやオール電化住宅向けなど、ライフスタイルに合った豊富な電気料金プランをご用意しています。電気を切り替えると電気代がいくらお得になるのかシミュレーションしてみましょう!

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停電時でも電気が使える

太陽光発電を導入する大きなメリットが災害対策でしょう。大災害が発生して電力会社からの電気がストップしてしまっても、太陽光発電によって必要最低限の電気を確保できます。

太陽光発電と蓄電池を組み合わせる場合は、より効果的。昼間に作った電力を蓄電池に貯めておくことで、夜中に家電を使うことも可能です。災害大国に暮らしている私たちにとっては大きな利点でしょう。

電気が余れば売ることもできる

家庭での電力消費が少なく、太陽光発電による電力が余ったなら、電力会社に買い取ってもらえます。余剰売電なら送電線経由で自動的に電力が送られ、買い取り分の料金が電気代から差し引かれるので手間もかかりません。

電力が余るケースは長期間の不在時などに限られるでしょうが、もし余っても無駄にならない仕組みがあるのは安心です。

ENEOS Power<br/>編集部
ENEOS Power 編集部

ENEOS Powerでは余剰電力の買取サービスも行っています。売電先の変更を検討している場合は、ぜひチェックしてみてください!

日光が遮熱される

戸建ては屋根などが日差しの影響を受けやすく、マンションと比べて日中の室温が上がりやすい傾向にあります。しかし、太陽光パネルを屋根に設置して直射日光を遮ることで、副次的に屋根の温度上昇を抑制。室内の温度上昇も抑えられ、結果的にエアコンの電気代を節約できます。

特に、日射しの強い夏場は効果が大きいでしょう。自家消費と合わせて、電気代の節約に貢献できるのです。

地球にやさしい

日本は発電のためのエネルギーのうち、多くを化石燃料などによる火力発電に頼っています。水力など再生可能エネルギーの比率は全体の2割程度しかありません。

ご存知のとおり、太陽光発電はCO2を発生せず、鉱物資源も使わないクリーンなエネルギーです。自家発電・自家消費を推し進めることは、カーボンニュートラル社会の実現、地球環境を守ることにつながっています。

太陽光発電で自家消費するデメリット

メリットの多い太陽光発電と自家消費ですが、デメリットも存在します。あらかじめ理解したうえで、導入するか否かを判断しましょう。

  • 初期費用が大きい
  • 設置するスペースが必要
  • メンテナンスに手間・コストがかかる
  • 災害時にはリスクとなる場合も

初期費用が大きい

導入にどれくらいの費用がかかるのか、電気代の節約分で初期費用を回収できるのかは、最も気になるポイントでしょう。初期費用には本体代に加えて、設置に必要な設備代、工事費がかかります。初期費用は近年、下落傾向にありますが、それでも100万円を超えることも珍しくありません。

経済産業省の調査によると、太陽光発電システムの初期費用は平均28.6万円/kW(新築の場合・2024年時点)。家庭向けで一般的な3〜5kWのシステムで計算すると、85.8万〜143万円かかると推測できます。

前述した、太陽光発電の自家消費による節約効果を踏まえると、将来的には元を取れる公算は高そうです。しかし、まとまった初期費用を用意する経済的な負担は見逃せません。

設置するスペースが必要

太陽光パネルは設置に広いスペースを必要とするだけでなく、面積や方角によって発電能力が大きく影響されるので適切な場所を選ばなくてはなりません。

住宅用の場合、ほとんどのケースで設置場所は屋根上です。屋根の方角や形状が太陽光発電に適していない、設置に十分な強度がない、といった理由で太陽光パネルを設置できないケースがあります。

自家消費なら蓄電池を組み合わせることも多いでしょう。ただ、蓄電池も設置場所を選びます。モデルや環境によっては室内にしか置けないこともあるため、導入を検討しているなら、設置が可能か事前に確認しておきましょう。 

メンテナンスに手間・コストがかかる

太陽光発電でFIT制度を利用しているなら、法律で定期的なメンテナンスが義務付けられています。全量売電だけでなく、余剰売電の場合もメンテナンスは必須です。

住宅用(10kW未満)の場合、メンテナンスの推奨頻度は「3〜5年ごと」が目安。費用はモデルや使用状況によって異なりますが、点検1回あたりの相場4.1万円程度となっています。10年間で計8.2〜12.3万円の費用がかかることに。

全量自家消費の場合はFIT制度を利用していないので、法的な義務はありませんが、点検やメンテナンスを怠ると本来の発電能力を発揮できません。故障を招き、かえって修理代等が高くつく可能性もあるので注意が必要です。

ENEOS Power<br/>編集部
ENEOS Power 編集部

太陽光発電が節約になるかは、初期費用にメンテナンス費を加えたトータルコストで判断しましょう。

災害発生時にはリスクとなる場合も

停電時に電気が使える一方で大地震に襲われた場合、太陽光パネルが破損・落下するリスクがあることは留意しておくべきポイントです。

実際2024年1月の能登半島地震では、屋根上に設置されていた太陽パネルが崩落した事例がありました。太陽光パネルは破損しても光が当たれば発電するので、地震で配線などにも不具合が発生していたら、感電や発火の危険もあります。

防災対策として太陽発電を考える際は、総合的に災害リスクを判断しましょう。

太陽光発電の4つの導入モデル

太陽光発電システムの導入には「自社所有モデル」「自己託送モデル」「オンサイトPPAモデル」「オフサイトPPA モデル」という4種類が考えられます。これは、設備の所有形式と設置形式で分類されます。

太陽光発電の導入モデル
設備の所有形式設備の設置場所
敷地内敷地外
自分自己所有モデル自己託送モデル
第三者オンサイトPPAモデルオフサイトPPAモデル
(0円ソーラー)

以下、それぞれの特長やメリット・デメリットを解説します。 

自己所有モデル

自宅の敷地内にシステムを設置し、自己所有する導入モデル。最も一般的なケースでしょう。 

発電した分の電気料金がかからず、他社から電気を購入する必要もないため、コストメリットは大。災害対策としても期待できます。ただ、初期費用やメンテナンス費用がかかること、敷地の面積や条件に発電能力が大きく影響されてしまうことがデメリットです。

ENEOS Power<br/>編集部
ENEOS Power 編集部

初期費用を一括で支払う必要のない、リース契約を活用する自己所有モデルもあります。

自己託送モデル

前述の自己所有モデルでは、敷地の面積や条件によって発電量が制限されてしまいます。そこで考えだされたのが自己託送モデルです。遠隔地で発電し、その電気を自宅に送電する仕組みで、主に会社など法人を対象とした制度です。

発電設備は自己所有なので、発電した分の電気料金はかかりません。他社から電気を購入する必要もない点も自己所有モデルと同様です。より大規模・高効率にしやすいため、コストメリットを大きくできるのも魅力でしょう。

ただし、自己託送モデルは自家消費が前提。余剰電力が生まれても、売電はできないのはデメリットでしょう。他にも「初期費用やメンテナンス費用に加え、送電のコストがかかること」「電力会社の送電網を使うため、災害対策として期待できないこと」が、短所として挙げられます。

オンサイトPPAモデル(0円ソーラー)

初期費用やメンテンス費用がかかる……という自己所有モデルの一部デメリットを回避できるモデル。「0円ソーラー」とも呼ばれています。発電システムを自宅内に設置しますが、設備は第三者の所有となるのが特徴です。

導入やメンテナンスの費用が発生しませんが、第三者に電気料金を支払い、発電した電気を購入する必要があります。ただ、一般的に電力料金単価は安く設定されているため、ある程度の節約効果が期待できます。災害対策になるのも、メリットのひとつです。

なお、一定期間が過ぎると無償譲渡され、その後は自己所有となる場合もあります。

オフサイトPPAモデル

自己託送モデルのように遠隔地に発電システムを置き、オンサイトPPAモデルのように第三者の所有とするのがオフサイトPPAモデルです。 

オンサイトPPA同様に、発電された電力は第三者に電気料金を支払って購入します。初期費用やメンテナンス費用がかからず、大規模な発電システムにしやすいことが魅力でしょう。しかし、契約のハードルが非常に高く、オフサイトPPAモデルを導入しているのは現状、大手企業がほとんどです。

太陽光発電に必要な機器は?基本的な仕組みを解説

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太陽光発電システムに必要な主な機器は、以下のとおり。それぞれの役割を解説していきます。

太陽光パネル

発電システムの核となる機器。太陽光を受けて直流電流を生み出し、複数のパネルを組み合わせて使用されるのが一般的です。システム全体の発電能力は各パネルからの出力の合計で、例えば3kWのシステムなら300Wのパネルを10枚組み合わせて構成されます。

パワーコンディショナー

太陽光発電による電気を、家庭で使えるようにする機器。太陽光パネルによる直流電流ですが、家電などは交流電流が稼働するように設計されています。つまり、パワーコンディショナーは直流電流を交流電流(AC)に変換する機器です。

接続箱

複数の太陽光パネルをつないだ配線を1本にまとめる機器。まとめられた配線は、パワーコンディショナーにつなげます。

分電盤

太陽光発電システムではパワーコンディショナーから送られてきた電気を、各部屋や設備に振り分ける機器。過電流が流れたときにはブレーカーで遮断し、トラブルを防ぐ役割もあります。

電力メーター

電気使用量(買電量)と売電量を表示する機器。10秒ごとに買電量と売電量が交互に表示されます。

カラーモニター

太陽光発電システムの発電状況や消費電力、売電量などをリアムタイムで確認するための機器です。

太陽光発電を導入する際の注意点

太陽光発電システムの導入前に、押さえておきたい注意点を解説します。導入済みの方も、改めて確認しておくと良いでしょう。

逆潮流の対策を講じる

太陽光発電システムを導入する際は「逆潮流」の対策が必要です。「逆潮流」とは自宅の回路から電力会社の送電線や配電線網に電力が流れること。逆潮流が発生すると、変電所に許容量を超える電力が流れ込む「バンク逆潮流」が起きる恐れがあり、停電などが発生するリスクも。

逆潮流を防ぐためには、電気の逆流を検知すると発電を停止させる「RPR」(逆潮流防止リレー)などの対策が必須です。ただ、ほとんどの場合は専門業者が施工時に対応してくれるので、心配は無用。自分で何か対応する必要はありませんが、知識として覚えておきましょう。

設置場所を確認・確保する

自宅に太陽光パネルを設置する場所があるかどうか、事前に確認しておきましょう。太陽光パネルを効率良く発電できるように設置するには、屋根などに一定のスペースを確保しなければなりません。当然、太陽光パネルや架台の重量に耐えられる強度も求められます。 

また、屋根の形状も太陽光パネル設置の可否に関係します。複雑な形状だったり、極端に傾斜がついていたりする屋根は、設置に適していません。さらに、自宅が海に近い場合は塩害対策、豪雪地帯なら積雪対策も必要となります。

加えて、蓄電池を併用する場合は設置スペースも必要です。問題なく導入できるか、自分で判断するのは難しいので、専門業者などにきちんと確認してもらいましょう。

ENEOS Power<br/>編集部
ENEOS Power 編集部

太陽光パネルの設置角度もポイントです。正しい向きに設置しないと発電量が低下するだけでなく、反射した光が周辺の住宅を照らし、近隣トラブルに発展するケースも考えられます。

天候や自家消費率を踏まえて検討する

太陽光発電の発電量は、天候や外部環境に大きく影響されます。雨の日の発電量は晴天時の数分の一にまで下がることも。曇りの日も、安定的に発電することができません。

雨や曇りが多い地域や、日照時間が短いエリアでは、太陽光パネル本来の発電能力を発揮できないことが考えられます。電気代節約を目的に導入する場合は、自宅の環境が太陽光発電に適しているかを考慮しましょう。

太陽光発電の自家消費率を上げる方法

家庭用の太陽光発電における自家消費率は、30%前後が一般的とされています。しかし、工夫次第では、自家消費率を大きく高めることが可能。ここでは、効率的に自家消費率を高める方法を3つ紹介します。

  • 日中の電気使用量を増やす
  • 蓄電池を併用する
  • 電気自動車(EV/PHEV)を活用する

日中の電気使用量を増やす

太陽光発電の自家消費率を上げる方法の一つが“ピークシフト”です。これは、発電量が高まるタイミングに合わせて、電気を多く使う時間帯を調整する方法です。

例えば、エコキュートなどは電力量料金単価の安い夜間電力を使用して湧き上げるのが一般的。しかし、太陽光発電を導入しているなら、日中に稼動させたほうが自家消費率を高められる可能性があります。

他にも、スマートフォンの充電や電子ジャーによる炊飯など、ピークシフトを意識して昼間に家電の使用をまとめると効率的でしょう。

ENEOSでんき「自家消費応援プラン」

太陽光は曇りや雨天は発電しないため、発電しない日は電気料金プランによっては高くなります。太陽光発電の自家消費で安定的に電気代を節約していきたいなら、時間帯を問わず電力量料金単価が一律のプランがおすすめです。

ENEOSでんきの「自家消費応援プラン」は、基本料金が地域の電力会社よりお得。電力量料金も水準も抑えられています。これから太陽光発電を導入する方や、自家消費へ切り替えを検討している方は、ぜひ選択肢の一つとして検討してみてください。

蓄電池を併用する

太陽光発電システムに合わせ、蓄電池を導入することで自家消費率を一気に高めることが可能です。蓄電池があれば昼間に発電した電力を貯めておけるので、夜間でも電力会社から購入する電気を減らせます。

蓄電池を選ぶポイントは、発電量に見合った容量を見極めること。太陽光発電の発電量から日中の電気使用量を差し引いて、適切な容量を割り出しましょう。

太陽光発電協会(JPEA)では、一例として発電容量1kWあたりの年間発電量を「1,000kWh」としています。例えば太陽光発電システムが3kWなら1日の発電量は8.3kWh。仮に自家消費率を30%なら約5.67kWhが余剰電力となるため、6kWh程度の蓄電池を選ぶとムダが少ないでしょう。

ENEOS Power<br/>編集部
ENEOS Power 編集部

もし災害対策として蓄電池を活用したいなら、停電時に使いたい家電の消費電力量から蓄電池の容量を選ぶのも一案です。

電気自動車(EV/PHEV)を活用する

電気自動車(EV/PHEV)の充電タイミングを太陽光発電のピークに合わせれば、自家消費率アップ。また、V2Hシステムを導入することで、電気自動車の駆動用バッテリーを蓄電池のかわりとして運用することもできます。

V2H(Vehicle to Home)とは、電気自動車のバッテリーに貯めた電気を家庭に供給するシステム。日中に発電して余った電力を電気自動車に蓄え、夜間に使用することで自家消費率を高められます。

蓄電できる電力量は電気自動車によって異なります。ただ、小型EVでも20kWhほどの容量があるので、十分な効果を期待できるはずです。

太陽光発電の自家消費に関するよくある質問

 太陽光発電の自家消費に関するよくある質問をまとめました。こちらも、ぜひ確認ください。

Q.太陽光発電は導入するべき?

コストだけを考えると、導入すべきかどうかは断言できません。毎月の電気代を節約できることは確かですが、初期費用やメンテナンス費用との兼ね合い、太陽光の発電能力によって収支が変わるからです。

ただ、資源エネルギー庁が公表した資料によると、IEA(米エネルギー情報局)では今後、化石燃料の供給が大きく変動する可能性を指摘。将来的な不透明さも高い、としています。電気代が中長期的に高騰し続ける可能性もあるため、リスクへの備えとして太陽光発電を導入するのも良いアイデアです。

導入にコストがかかるのは事実ですが、初期費用などに適用できる国や自治体の補助金制度もあります。電気代の節約額が導入費用を超えるポテンシャルに加えて、コスト以外のメリットもあるため、前向きに検討してみる価値はあるでしょう。

Q.売電価格はどのように推移している?

FITでの売電価格が年々下がっていることは前述しましたが、具体的にはどのように推移してきたのでしょう? 以下に、2012〜2025年度の一般向け売電価格(10kW未満)をまとめました。

FITにおける売電価格の推移

年度

1kWあたりの売電価格

2025年下半期

24円(~4年)
8.3
円(5~10年)

2025年上半期

16円

2024年

16円

2023年

16円

2022年

17円

2021年

19円

2020年

21円

2019年

24〜26円

2018年

25〜28円

2017年

25〜30円

2016年

25〜33円

2015年

29〜35円

2014年

30〜37円

2013年

31〜38円

2012年

34〜42円

  • 10kW未満の数値のみ掲載。

  • 年度によって単価の基準が異なる。

制度開始当初は売電価格が高く、かつ電気料金の水準も低かったため、売電のほうが圧倒的にお得でした。しかし2020年以降は売電価格が大きく低下。2022年頃からは電気代の高騰も相まって、自家消費したほうが圧倒的に有利な状況となっています。 

太陽光発電の自家消費は電気代節約に有効

太陽光発電の自家消費は売電するより経済的。さらに自家消費率をできるだけ増やすことは、電気代の節約に直結します。太陽光発電だけでは限定的ですが、ピークシフトや蓄電池、電気自動車を活用すれば自家消費率が高まり、さらなる節約効果が見込めるでしょう。

そのうえで、電気料金プランを見直すことも節約の近道です。自家消費に対応したプランを選ぶことで大きなコストカットにつながるでしょう。

ENEOSでんきの「自家消費応援プラン」は、基本料金が地域の電力会社よりもリーズナブル。電力料金単価が水準を抑えた一律価格となっており、天候や時間帯に左右されない点も魅力です。これから太陽光発電を導入する方はもちろん、売電中心の使い方から自家消費へ切り替えを検討している方もぜひ注目ください。

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