電力の力率とは?計算方法や家電と力率の関係などをわかりやすく解説

消費電力について調べていると、「力率」という見慣れない言葉が出てきて、首をかしげた人もいるかもしれません。ただ、電気について正しく理解するうえで欠かせない知識であり、覚えておいて損はないでしょう。

この記事では、力率についてわかりやすく解説。計算方法や家電と力率の関係、電気代の力率割引・力率割増なども説明します。合わせて電気代の節約方法も紹介するので、電気代が気になる方も要チェックです。

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力率とは?計算式もわかりやすく紹介

力率(りきりつ)とは、供給された電力がどれだけ有効に使われたかを示す指標です。その名のとおり、割合で「1(100%)」に近いほど、電気をムダなく活用できている状態を表します

一般家庭や工場で主に使われる交流回路では、供給された電力のすべてがそのまま機器の作動に使われるわけではありません。その活用されない電力が全体のどれくらいを占めているかを把握するために、力率が用いられます。

力率は、有効電力(kW) ÷ 皮相電力(kVA)という式で算出可能。例えば有効電力が0.7kWで皮相電力が0.8kVAであれば「0.7÷0.80.875」となり、力率は0.87587.5%)となります。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

力率が低いと、より多くの電流が必要となり、送電設備への負担増や電力ロスといった問題につながります。そのため、力率は電力会社や設備管理者にとっては重要な指標です。

力率と関係する交流電力の種類

交流電力は「有効電力」「無効電力」「皮相電力」の3種類に分類されます。力率は、このうち「皮相電力に対して有効電力がどれだけの割合を占めるか」を示す値。力率の計算で使うkW(キロワット)は有効電力、kVA(キロボルトアンペア)は皮相電力の単位です。

交流電力の種類
  • 有効電力:機器の稼働に用いられる電力
  • 無効電力:直接は役立たない電力
  • 皮相電力:電源から送り出される「見かけ上」の電力

有効電力はモーターを回転させたり、電球を光らせたり、熱を発生させたりと実際に使われるエネルギーです。無効電力は直接活用されない電力で、電圧と電流の位相のズレによって生じます。皮相電力は供給される電力の総量です。有効電力と無効電力が内包されます。

この3つの関係性を把握しておくと、よりスムーズに力率について理解できるでしょう。

力率と効率の違い

「力率」と「効率」は、どちらもエネルギーをムダなく使えているかを示す言葉。しかし、定義には明確な違いがあります。力率は「有効な電力の割合」を示す指標です。対して効率は「エネルギー変換の割合」を表します。

効率は、機器に入力されたエネルギーを最終的にどれだけ出力できたかという割合です。例えば、モーターは運転中に熱が発生したり部品の摩擦が生じたりすることで、エネルギーの一部を損失します。このように、効率は「機器が持つエネルギーの変換性能」を指しているのです。

つまり、力率と効率の違いは評価する対象にあります。力率は「回路を流れる電力」、効率は「機器が発生・消費するエネルギー」をそれぞれ表しているのです。

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家電と力率の関係

家電の多くは、コンセントから供給される交流電力で動いています。内部のモーターや電源回路、コンデンサなどの影響で電圧と電流に位相差が生じるため、家電にも力率が関係します。

ただし、家電の消費電力は有効電力であるW数で表示するのが通例。実際の消費電力をそのまま把握できます。力率を直接使う機会はほとんどなく、意識する場面も多くありません。

代表的な家電の力率

力率は家電の内部構造や動作の仕組みによって大きく異なります。主な家電製品における力率の目安を以下の表にまとめました。

代表的な家電の力率の目安

家電

力率

冷蔵庫

7080%

洗濯機

7080%

掃除機

6075%

白熱照明器具

100%

蛍光灯照明(低力率)

5060%

蛍光灯照明(高力率)

8090%

家電の力率は、機器の種類や構造によって異なります。

構造がシンプルな白熱電球は力率がほぼ100%と最高水準。一方で、電流を安定させる「安定器」を内蔵する蛍光灯は低力率タイプで5060%、高力率タイプであれば8090%程度が一般的です。

モーターを搭載した家電も同様です。モーターは回転時に電流と電圧の位相にずれが生じるため、力率が下がる傾向があります。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

ただし、同じ種類の家電でも力率には差があるので、あくまで参考値として捉えてください。

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電気代の力率割引と力率割増とは?

電力会社によっては「力率割引」や「力率割増」という制度を用意しています。これは、力率によって基本料金を調整する制度。力率85%を上回れば基本料金が割引、下回れば割増されるという仕組みが一般的です。

主に事業者向けの低圧電力契約(動力契約)が対象で、家庭向けの電気プランには原則適用されませんまた、近年ではこの制度を見直す動きも出ており、複数の大手電力会社が低圧電力などの力率割引・割増を廃止する方針が発表されています。

力率そのものを改善し、安くする手法は一般的ではありません。ただ、事業所などではコストに直結するので、契約している電力会社で力率割引・割増を利用できるか調べてみるのもアリでしょう。

電気代を節約する方法

力率の仕組みを理解したら、電気代の節約につなげましょう。例えば、以下の3つのアプローチは電気代を抑えるのに有効です。

  • 家電の使い方を見直す
  • 電力会社・電気料金プランを乗り換える
  • 太陽光発電を導入する

家電の使い方を見直す

家庭の電気代を抑えるには、まず家電の使い方を見直しましょう。資源エネルギー庁の調査によると、家庭の電力消費の5割以上を「エアコン」「冷蔵庫」「照明」3つが占めています。これらの主要家電を効率よく使うことが節電のポイントです。

エアコン/冷蔵庫/照明の節電テクニック

家電

具体的な節電テクニック

エアコン

・設定温度は冷房が28℃、暖房が20℃を目安にする
・部屋の温度調節はエアコンの自動調節機能に任せる
・エアコンのフィルターは月12回は掃除する
・室外機の周りに物を置かない
・サーキュレーターなどを併用し、空気を循環させる
・厚手のカーテンやマットなどで断熱対策を講じる

冷蔵庫

・冷蔵庫の設定温度を控えめにする
・熱いものは冷ましてから入れる
・庫内に食品を詰め込みすぎない
・ドアの開閉時間を短くする
・冷蔵庫は壁から適切な間隔を空ける

照明

・つけっぱなしを防ぐ 
・蛍光灯をLED照明に替える 
・こまめな掃除をする

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電力会社・電気料金プランを乗り換える

電気の使用量が多い家庭ほど、電力会社・電気料金プランの変更による節約効果が期待できます。複数の料金で構成される電気代の中で、最も大きな割合を占めるのは電力量料金。その単価や料金体系は電力会社・プランによって異なります。 

電力自由化以降は、基本料金ゼロのプランや市場連動型など、さまざまな選択肢が登場しました。自分のライフスタイルや月々の電気使用量を踏まえ、最適なプランを見極めることが大切です。

ENEOSでんきの「Vプラン」は、地域の電力会社と比較すると、電気使用量が多い方ほどお得になりやすい料金設定が特徴です。テレワークや子育て世帯など電気を多く使う方は、電力会社・プランの乗り換えで節約できる可能性があります。まずは料金シミュレーションで、どれくらい電気代が変わるかご確認ください。

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太陽光発電を導入する

持ち家にお住まいなら、太陽光発電の導入もコスト削減につながるかもしれませんもちろん、相応の初期投資は必要ですが、補助金など制度面での後押しもあります。

最近では、電気料金が全体的に高騰しているため、発電した電力を「自家消費」する効果が高まっています。電気を使い切れなかったなら、電力会社に売ることが可能です。

さらに、初期費用ゼロで設置できる「オンサイトPPA」や「リース」といった仕組みも普及しています。まとまった資金をすぐに用意できない場合でも、導入できる可能性があります。もちろん、すべての人におすすめできる方法ではありませんが、環境問題に興味がある方や、長期的に電気代を節約したい方は検討してみるのも手でしょう。

自家消費向けの電気料金プランで節約効果アップ

太陽光発電した電気を自家消費するなら、専用の電気料金プランに切り替えることで節約効果が高まるかもしれません。

多くの電力会社では、太陽光発電を導入しているご家庭向けの電気料金プランを提供。自家消費に有利な内容となっており、太陽光発電の導入の他、蓄電池やEV、エコキュートの所有などが加入条件です。

例えば、ENEOSでんきの「自家消費応援プラン」は地域の電力会社より割安な基本料金が特徴。水準を抑えた一律単価の電力量料金なので、電気を使う時間帯や天候を気にせずに済むのも魅力です。

  • 自家消費応援プランの供給エリアは北海道・東北・関東エリアのみです。

力率を理解して電気への理解を深めよう

力率は、供給された電力がどれだけ効率的に使われたかを示す指標です。普段意識する機会は少ないものの、実は身の回りの家電とも密接に関係しています。電気の仕組みを正しく知っておくことは、電気を無駄なく使う意識を持つきっかけにもなるでしょう。

もし電気代を節約したいなら、電力会社・電気料金プランを乗り換えることがおすすめです。十分な節約効果を期待できるうえ、WEBから手軽に手続きが可能。基本的には、設備工事などの手間もかかりません。

電気を多く使うなら、ENEOSでんきの「Vプラン」も選択肢の一つ。まずは、料金シミュレーションから節約効果が見込めるかどうか確認してみてください。

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