電気自動車(EV)の電気代はいくら?ガソリン車とどちらが安いのかや費用の抑え方も解説

電気自動車(EV)の電気代は、「実際にどれくらいかかるのか」が気になるポイントではないでしょうか。EVはガソリンを使わないため、一見すると維持費が安そうに感じますが、電気代は走行距離や電費、充電方法によって大きく変わります。

自宅での普通充電が中心なのか、外出先で急速充電を多く使うのかによっても、月々の負担は異なります。ここでは、EVの電気代の目安を知るために、基本的な考え方を整理していきます。

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電気自動車(EV)の電気代の目安は?

電気自動車(EV)の電気代は、「どれくらい走るか」「どのように充電するか」によって大きく変わります。ガソリン車との違いや、電気代の考え方を理解し、EVの維持費についてより具体的にイメージしましょう。

電気自動車(EV)の電気代における計算方法

電気自動車(EV)は、走行のために充電した分だけ電気代がかかります。電気代はガソリン代のように給油回数で把握するのではなく、走行距離や充電量から計算するのが基本です。計算方法はおもに2通りあります。

1つ目は走行距離から求める方法で、「1カ月の走行距離(km)÷電費(km/kWh)×電気料金単価(円/kWh)」です。

2つ目は充電量から求める方法で、「1カ月の電気消費量(kWh)×電気料金単価(円/kWh)」により、1カ月の電気代を算出できます。

電費とは

電費とは、電気自動車(EV)が電気1単位でどれだけの距離を走れるかを示す指標で、ガソリン車における「燃費」にあたります。EVの維持費や電気代を考えるうえで、電費は重要な目安の一つです。

電費には大きく分けて2つの定義があります。

1つ目は「1kWhの電気で何km走れるか」を示す指標で、単位は「km/kWh」です。こちらは数値が大きいほど電費が良好です。また、電気自動車のカタログなどではこちらの単位が使用されることが多いです。

2つ目は「1km走るのに何Whの電気を使うか」を表す指標で、単位は「Wh/km」です。この場合、数値が小さいほど少ない電力で走れるため、効率が良いといえます。

なお、電費は常に一定ではなく、外気温や走行速度、エアコンの使用状況、道路環境などによって変動します。そのため、カタログ値だけでなく、実際の使い方を踏まえて考えることが大切です。

普通充電と急速充電の違い

電気自動車(EV)の充電方法には、大きく分けて「自宅での普通充電」と「目的地での普通充電」、高速道路などで行う「急速充電」の3種類があります。それぞれ電気の方式や充電スピード、使いどころが異なるため、違いを理解して使い分けることが大切です。

自宅での普通充電(3kW~6kW)
  • 自宅やマンションの駐車場で充電できる
  • 自宅の電気料金単価が適用される
  • 満充電まで数時間〜十数時間かかるが、1回あたりのコストを抑えやすい
目的地での普通充電(3kW~6kW)
  • 商業施設、宿泊施設、職場などで充電可能
  • 急速充電と比べると料金が抑えられる
  • 買い物や滞在中に充電でき、ついで充電ができる
経路充電での急速充電(50kW~150kW)
  • 高速道路のサービスエリアや道の駅などで充電できる
  • 充電スポットごとに設定された料金を支払う
  • 高出力で充電でき、30分程度で一定量まで充電可能

このように、日常使いは自宅や職場などでの普通充電、外出先では急速充電と、利用シーンに応じた使い分けがEVを快適に使うポイントです。

自宅で充電する場合の電気代

電気自動車(EV)の電気代は、走行距離や電費、車種の違いによっておおよその目安を把握できます。

ここでは、平均的な走行距離を前提にした1カ月あたりの電気代や、代表的な車種ごとの電気代を確認したうえで、自宅充電にかかる電気代の考え方を見ていきます。

1カ月あたりの電気代の目安

ここでは、一般的な数値をもとに、EVの1カ月あたりの電気代の目安を算出します。

まず、1カ月(30日)あたりの平均走行距離は362kmとされています。これを、一般的な 電気自動車(EV)の電費である「6km/kWh」で割ると、1カ月の電気消費量は約60.3kWhとなります(362km÷6km/kWh)。

次に、自宅充電を前提として、電気料金単価を31円/kWhで計算すると、1カ月の電気代は約1,870円です(約60.3kWh×31円)。あくまで目安ではありますが、EVは日常的な使い方であれば、月々2,000円前後に電気代を抑えられる可能性があるといえるでしょう。

車種別の電気代の目安

EVの電気代は、車種ごとに異なる「電費」によって差が出ます。ここでは、1カ月あたりの平均走行距離を362km、電気料金単価を31円/kWhとして、代表的なEV5車種の電気代目安を算出しました。電費は各メーカー公表値を参考にした目安です。

車種

電費(km/kWh)

1カ月の電気代目安

日産 サクラ

約8.0

約1,400円

ホンダ N-VAN e:

約7.2

約1,560円

日産 リーフ

約6.9

約1,630円

トヨタ bZ4X

約6.5

約1,730円

テスラ モデルY

約7.0

約1,600円

計算式はいずれも「362km÷電費×31円」です。軽EVは電費が良く、電気代を抑えやすい傾向があります。

一方、車体の大きいSUVやセダンタイプでも、月2,000円前後に収まるケースが多く、ガソリン車と比べて燃料コストを低く抑えやすい点がEVの大きな魅力と言えるでしょう。

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外出先で充電する場合の電気代

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外出先でEVを充電する場合は、自宅充電とは異なり、充電サービスの利用料がかかります。月額料金や充電単価はサービスごとに違うため、電気代の目安を把握しておくことが大切です。

外で充電する場合に登録すべきサービス

外出先でEVを充電する場合は、各充電サービスへの会員登録を行うのが一般的です。近年は専用アプリを使って、充電器の検索から利用開始、決済まで完結できるサービスが増えています。

アプリを利用すれば、現在地周辺の充電スポットを探せるほか、利用料金や空き状況の確認も可能です。サービスによっては、月額プランや都度払いなど複数の料金体系が用意されています。

充電サービスは「車種を問わず利用できるもの」と「特定メーカー車向けのもの」に分かれます。

充電サービス

車種を問わず利用できるサービスの一例
自動車メーカー系サービスの一例
  • トヨタ(TEEMO) ※トヨタ車向け
  • 日産(ZESP3) ※日産車向け
  • テスラ(スーパーチャージャー)※テスラ車向け

利用頻度や走行スタイルに合わせて、適したサービスを選ぶことが大切です。

電気自動車の充電サービスにおける月額利用料例

外でEVを充電する際、多くの充電サービスは「月額料金+使用料金」という料金体系を採用しています。

代表例として、e-MobilityPowerが提供する充電サービス(eMP充電サービスカード)では、月額会員料金に加えて充電した分の利用料金が別途かかります。

会員の月額料金はプランにより異なり、急速充電も使える「急速・普通併用プラン」は月額約4,180円、普通充電のみの「普通充電プラン」は月額約1,540円です(いずれも税込)。

これに対して、実際の充電時には急速充電が1分あたり約27.5円、普通充電が1分あたり約3.85円のように、時間単位で使用料金が加算されます。

つまり、毎月の支払い総額は「月額料金+実際に充電した分の使用料金」の合計で算出されます。

なお、ビジター利用(非会員)は月額料金なしで都度利用料金のみで充電可能ですが、頻繁に利用する場合は会員登録が経済的になるケースが多いです(会員は一定の利用量で割安になることがある)。

主要自動車メーカーの充電サービスにおける月額利用料例

EVを購入すると、メーカーが提供する専用の充電サービスを利用できる場合があります。これらは自社ユーザー向けに設計されており、全国の充電ネットワークを比較的スムーズに使える点が特徴です。

多くは「月額基本料+充電単価」という料金体系で、普通充電・急速充電の単価や、無料枠の有無はメーカーやプランによって異なります。ここでは、日産・三菱・トヨタなど主要メーカーの代表的な充電サービスを整理しました。

サービス(メーカー)

プラン名

月額基本料

普通充電単価

急速充電単価

ZESP3(日産)

シンプル

1,100円

3.3円/分

99円/分

ZESP3(日産)

プレミアム100

4,400円

3.3円/分

44円/分(100分無料)

三菱自動車充電サービス(三菱自動車)

ベーシック

1,100円

6.6円/分

27.5〜55円/分

TEEMO(トヨタ)

TEEMO Lite会員

0円

なし

50円〜/分

  • TEEMO Lite会員: CHAdeMOの急速充電規格に対応した電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)のみ利用可能。他の急速充電規格の車両でもCHAdeMO変換アダプターを使用することで利用できる場合があります。

メーカー系サービスは、自社車両との相性やサポートの安心感を重視したい人に向いています。一方で、外部事業者の充電サービスと併用することで、利用シーンに応じた使い分けもしやすくなります。

ENEOSグループの充電サービスにおける月額利用料例

外出先でのEV充電サービスとして、ENEOS Charge Plusはライフスタイルに応じた料金プランを用意しています。会員登録を行うことで、急速・普通充電の利用料金が会員価格で利用でき、「ENEOSでんき」とのセット契約による割引も適用されます。

また、PHEV(プラグインハイブリッド車)向けの専用プランを用意している点も、ENEOS Charge Plusの特長です。PHEVは電気とガソリンを併用する車種で、充電と給油の両方が必要です。全国にガソリンスタンド網を展開するENEOSであれば、給油とあわせて充電サービスも利用できます。さらにPHEV向け料金プランも活用できるため、PHEVユーザーにとってはコスト面でもメリットがあります。

以下は、おもな料金プランの例です。

プラン名

基本料金(月額)

急速充電(当社)

急速充電(提携)

普通充電(当社)

普通充電(提携)

プレミアムプラン

2,200円

22.0円/分

27.5円/分

3.3円/分

3.85円/分

シンプルプラン

0円

46.2円/分

49.5円/分

3.3円/分

3.85円/分

PHEVプラン

1,100円

22.0円/分

27.5円/分

3.3円/分

3.85円/分

非会員プラン

約49.5円/分

約3.85円/分

  • 価格は税込、会員利用料・基本料金・充電単価の目安です。

  • 料金は一例であり、提携充電器や時間帯により変動する場合があります。

電気自動車(EV)の電気代とガソリン車のガソリン代はどちらが安い?

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電気自動車(EV)とガソリン車では、毎月の走行にかかるエネルギー代にどのくらい差が出るのでしょうか。ここでは、具体的な数値を用いて、どちらが安いのかを分かりやすく比較していきます。

1カ月の電気代・ガソリン代の違い

電気自動車(EV)とガソリン車では、走行にかかるエネルギーコストにどの程度の差が出るのでしょうか。ここでは、1カ月あたりの平均走行距離を362kmとして、両者の費用を比較します。

まずEVの場合、計算式は「362km÷電費×電気代」です。電費を6.0km/kWh、電気代を31円/kWhとすると、電気使用量は約60.3kWhとなり、1カ月の電気代は約1,870円です。

一方、ガソリン車は「362km÷燃費×ガソリン代」で算出します。燃費を14.0km/L、ガソリン代を170円/Lとすると、必要なガソリン量は約25.9Lとなり、1カ月のガソリン代は約4,400円になります。平均的な使い方でも、EVはガソリン車より月2,500円程度安く抑えられる計算です。

走行距離を伸ばした場合の差も見てみましょう。

1,000km走行時
  • EV:1,000km÷6.0×31円≒約5,170円
  • ガソリン車:1,000km÷14.0×170円≒約12,140円
10,000km走行時
  • EV:10,000km÷6.0×31円≒約51,700円
  • ガソリン車:10,000km÷14.0×170円≒約121,400円

走行距離が長くなるほど、その差は大きくなり、10,000kmでは約7万円近い差が生じます。燃料費という観点では、EVは日常利用から長距離走行まで、コスト面で優位性が高いと言えるでしょう。

電気自動車(EV)の電気代を安く抑えるポイント

電気自動車(EV)の電気代は、ちょっとした工夫でさらに安く抑えることができます。ここでは、日々の充電や運転を見直すことで実践できる、電気代節約のポイントを紹介します。

外充電で利用する充電サービスを見直す

外出先での充電が多い場合は、利用している充電サービスを見直すことで電気代を抑えられる可能性があります。

充電サービスごとに月額料金や充電単価は異なるため、急速充電をよく使う人は単価の安いプランを選ぶ、利用頻度が少ない人は月額料金のかからないサービスを検討するといった工夫が有効です。

エネルギー効率のいい運転を心がけ、電費を良くする

EVの電気代を抑えるためには、日々の運転のしかたを見直し、エネルギー効率を高めることも重要です。

特に、急発進や急加速は一気に多くの電力を消費してしまい、電費が悪化しやすくなります。アクセルはできるだけ穏やかに踏み、一定の速度を保つよう心がけることで、無駄な電力消費を抑えられます。

また、多くのEVに搭載されているエコドライブ機能を活用するのも効果的です。エコモードを使うと、加速特性や空調の制御が省エネ寄りに調整され、電力消費を抑えながら走行できます。

こうした運転を意識することで、同じ充電量でも走行できる距離が伸び、結果的に電気代の節約につながります。

自宅充電の電気代を抑えるための電気料金プランを変更する

自宅でEVを充電する場合、契約している電気料金プランを見直すことで、電気代を抑えられる可能性があります。ポイントは、1kWhあたりの電気料金単価が安いプランを選ぶことです。

特にEVを所有している人は、就寝中など夜間に充電するケースが多いため、夜の電気料金が割安に設定されている「夜間電力プラン」との相性が良いと言えます。

電力会社の中には、EV利用者向けに夜間の電気代を抑えた専用プランを用意しているところもあります。

たとえば、ENEOSでんきの「EV夜トクプラン」は、夜間時間帯の電力量料金が安く設定されており、充電時間を工夫することで電気代の節約につながります。ライフスタイルや充電時間帯を踏まえ、自宅充電に適したプランを選ぶことが大切です。

なお、ENEOSでんき契約者はENEOS Charge Plusで「でんき割」が受けられ、おトクに充電サービスを利用できます。

電気代を安く抑えて電気自動車を賢く乗りこなそう!

電気自動車(EV)の電気代は、走行距離や車種だけでなく、充電方法や利用するサービス、電気料金プランによって大きく変わります。

自宅充電を基本にしつつ、外出先では充電サービスを上手に使い分けること、さらにエコドライブを意識することで、電気代は無理なく抑えられます。加えて、電気料金プランを見直し、夜間電力を活用するのも有効な方法です。

ENEOSChargePlusなら、外出先での充電を便利に使えるだけでなく、ENEOSでんきとのセット割も用意されています。充電も電気もまとめておトクにして、賢く快適なEVライフを楽しみましょう。

暮らしの電気とガスの情報サイト「ENEeee!」を運営。エネルギーに関する情報や日々の暮らしに役立つ節約術・豆知識などを発信しています。毎月更新する記事を通じて、わくわくと驚きをお届けします。

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