About

そもそも、VPP事業って何?

VPPは、バーチャルパワープラント(Virtual Power Plant=仮想発電所)の略。再生可能エネルギーや火力などの自家発電設備・蓄電池・EV(電気自動車) 等の分散型エネルギーリソースをアグリゲーターが遠隔・統合制御し、あたかも一つの発電所のような機能を提供する仕組みです。

Why

なぜ、VPP事業に取り組むのか?

カーボンニュートラル社会の実現に向けて

「カーボンニュートラル社会の実現」に向けて、再生可能エネルギーの導入拡大や、EV(電気自動車)など電化の進展が見込まれています。
しかし、再生可能エネルギーは天候や季節により発電量が変動するため、電力の需給バランスが不安定になることがあります。また、EVや太陽光発電の増加により、需要量の増加や電力使用タイミングの変化が予想されるため、発電と需要の間のミスマッチが増加する可能性があります。

VPPは、エネルギーリソースの制御による需要の抑制・創出や、蓄電池への充放電を行うことで、再生可能エネルギーの有効活用・電力の需給バランス安定化に寄与し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献します。

カーボンニュートラル社会の進展に伴い、
発電側と需要側のミスマッチ増加する可能性があります。

発電側の変化

再エネ増加により発電量が不安定
太陽光発電増により昼間の発電量が増加

需要側の変化

EVの充電で夜間需要が増加
太陽光発電の自家消費増により昼間の需要は減少

VPP事業は、電力の需給バランス安定化や、
再生可能エネルギーの導入拡大寄与します。

How

どうやって、VPP事業を展開している?

多様なリソースを活用した事業展開を目指して

自社蓄電池の運用ノウハウを活用し、お客様やパートナー企業様が保有するリソース(蓄電池や発電設備・需要設備等)の運用を行うことで更なる事業展開を目指しています。

運用中の電力発電側のリソース

多くの発電リソースを運用中!

当社は、2020年より大阪、横浜、鹿児島におけるVPP事業実証を開始し、2024年にはENEOS(株)室蘭事業所内にて、系統用蓄電池としては国内最大級の「室蘭蓄電所」を運転開始。事業環境に応じて需給調整市場や卸電力市場、容量市場を選択していく最適制御を行っています。

既に国内5ヶ所の蓄電池の運転を開始済み
北海道(室蘭蓄電所)よりもさらに大型の系統用蓄電所を千葉に建設中。

需要側リソースにかかる実証

EVや家庭用蓄電池のリソースも実証中!

浦和美園(埼玉)・倉敷(岡山)などで、EVや家庭用蓄電池などのリソースを活用したVPPサービスの構築に向けた実証に取り組んでいます。

家庭用蓄電池実証

家庭用蓄電池の遠隔制御にかかる技術・収益性を検証

浦和美園(埼玉)などで家庭用蓄電池の遠隔制御実証を実施中。家庭用蓄電池などの分散型エネルギーリソースの遠隔制御と「ENEOSでんき」「ENEOS太陽光買取サービス」を組み合わせてご提供する新たなサービスの事業検討を進めています。

おうち de ENEマネ®(V1G※1)実証

EVの充電時間を遠隔制御し、電気料金を最適化するサービスの実証

電池残量などの車両情報を制御システムへデータ連携し、電力の市場価格が安い時間帯に充電される様に、自宅の充電器を遠隔制御。倉敷(岡山)にて、遠隔制御に関する技術および電力調達コスト削減による経済性を検証します。(三菱自動車工業株式会社、Nature株式会社と共同)

※1 V1G…電力系統からEVへの単方向の充電制御のこと。

どこか de ENEマネ®実証

外出先で駐車中のEVの充放電時間を遠隔コントロール

V2X(※2)機器経由で取得した電池残量などの車両情報を基に、電力の市場価格が安い時間帯に充電、高い時間帯に放電される様にEV充電器を遠隔制御。倉敷(岡山)にて、VPPリソースとしてのEVの有効性を検証します。(オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社と共同)

※2 V2X(Vehicle to X)…電気自動車と何か(X)との接続や相互連携を総称する技術。電気自動車を蓄電池として扱い、家・建物や地域などに給電する仕組み。 V2H(Vehicle to Home:住宅)、V2B(Vehicle to Building:建物)、V2G (Vehicle to Grid:地域)、V2L(Vehicle to Load:家電機器)などを指す。