便座の電気代はどのくらい?温水洗浄便座と暖房便座の比較や節約術を解説

保温や洗浄機能など、年々高性能になっている温水洗浄便座。いまや快適な暮らしに欠かせない存在ですが、「もしかして意外と電気代がかかっているのでは?」と思ったことはありませんか?

実は、便座の保温や温水の加熱には、見えないところで電力が使われています。

そこで、この記事では、温水洗浄便座の電気代の目安や、毎日ムリなく続けられる節約のコツをわかりやすく紹介します。

便座の電気代はいくら?種類ごとに解説

トイレ用の便座は大きく2タイプあります。

温水洗浄便座

「瞬間式」と「貯湯式」に分かれ、どちらも節電モードの有無(オン / オフ)で電気代が変わる。

暖房便座

温水洗浄機能はなく、便座のみ加温する。

温水洗浄便座は方式によって消費電力量が異なり、一般に貯湯式はタンクの保温で消費電力がが多くなりやすく、瞬間式は使用時のみ加熱するため抑えやすいのが特徴です。

目安として、貯湯式は年間約160kWh前後、瞬間式は年間約90kWh前後、暖房便座は年間約140kWh前後となるケースがあります。

電気代は、次のような計算式で求められます。

  • 便座の電気代(期間あたり):期間消費電力量(kWh)×電気料金単価(円/kWh)
  • 1時間あたりの電気代:消費電力(W)÷1,000×1h×電気料金単価(円/kWh)

24時間・1カ月・1年間の便座の電気代を種類ごとに比較

ここでは、代表的な便座の消費電力量をもとに、24時間・1カ月・1年間の電気代を比較します。

温水洗浄便座 各種類の消費電力・電気代比較

種類

年間消費電力量

24時間の電気代

1カ月の電気代

1年間の電気代

温水洗浄便座 瞬間式 節電モード

91kWh

7.73円

235.08円

2,821円

温水洗浄便座 瞬間式 節電なし

118kWh

10.02円

304.83円

3,658円

温水洗浄便座 貯湯式 節電モード

165kWh

14.01円

426.25円

5,115円

温水洗浄便座 貯湯式 節電なし

249kWh

21.15円

643.25円

7,719円

  • 24時間は年間消費電力量の1/365、1カ月は1/12で計算。

  • 電力量料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使用。

【暖房便座】消費電力・電気代比較

種類

年間消費電力量24時間の電気代1カ月の電気代1年間の電気代

暖房便座

140kWh11.89円361.67円4,340円
  • 24時間は年間消費電力量の1/365、1カ月は1/12で計算。

  • 電力量料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使用。

表から分かるように、便座の電気代は方式や節電モードの有無によって大きく変わります。温水洗浄便座の瞬間式は待機電力が不要なため比較的安く、節電モードを活用すれば年間3,000円台に抑えることも可能です。

これに対し、貯湯式はタンクを保温し続けるため消費電力が増えやすく、節電モードを使わなければ年間7,000円を超える場合もあります。

暖房便座は温水機能がない分、電気代は中間的な水準に収まります。

温水洗浄便座の電気代

温水洗浄便座は「瞬間式」と「貯湯式」で大きく電気代が異なります。瞬間式は必要な時だけお湯を沸かす仕組みのため待機電力が少なく、電気代は比較的安く抑えられます。

一方、貯湯式はタンクで常にお湯を保温しているため待機電力が発生し、電気代が高くなりがちです。それぞれの特徴と電気代について詳しく解説します。

瞬間式の温水洗浄便座

瞬間式の温水洗浄便座はタンクを持たず、使用時に必要な分だけ瞬間的にお湯を沸かす方式です。タンクの保温が不要なため待機電力が少なく、貯湯式と比べて電気代を抑えやすいのが特徴です。

たとえば、TOTOのアプリコット F2/F3Aでは、年間消費電力量が節電モード使用時で約91kWh、節電モードをオフにした場合で約118kWhとされています。

電力料金単価を31円/kWhとして計算すると、年間の電気代はそれぞれ約2,821円と約3,658円、1日あたりでは約7.7円と10円、1カ月あたりでは約94円と約122円となります。

瞬間式はもともと待機時の消費電力が少ないため、節電モードを組み合わせることでさらに省エネ効果を高められます。特に外出時や就寝時に自動で消費電力を抑える機能を利用することで、日常的に無理なく電気代を節約することができます。

  • 便座の暖房機能の消費電力は含みません。 

  • 電力量料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使用。

貯湯式の温水洗浄便座

貯湯式は便座後方のタンクでお湯を沸かし、常に保温しているため、待機電力によるロスが避けられません。その結果、瞬間式に比べて電気代は高めになります。

たとえば、TOTOのウォシュレットPS1では年間消費電力量が節電モード使用時で約165kWh、節電モードをオフにした場合は約249kWhとされています。

電力料金単価を31円/kWhで計算すると、節電モードを使った場合の年間電気代は約5,115円、オフにした場合では約7,719円となります。1日あたりに換算すると約14円(節電モードあり)と約21円(なし)、1カ月あたりでは約426円(あり)と約643円(なし)が目安です。

貯湯式は瞬間式と比べると消費電力量が多い一方で、勢いのある洗浄や安定した使用感を得やすいというメリットもあります。ただし、待機加熱による消費電力が大きいため、節電モードを上手に活用することがコストを抑えるポイントとなります。

  • 便座の暖房機能の消費電力は含みません。 

  • 電力量料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使用。

暖房便座の電気代

温水機能のない暖房便座は、便座部分だけを加温する機能を搭載した便座です。便座を温めるのにいくら電気代がかかるのか見てみましょう。

TOTOの暖房専用便座「ウォームレットS/G」では年間消費電力量が約140kWhとされています。これを単価31円/kWhで計算すると、24時間あたり約12円、1カ月で約362円、年間で約4,340円となります。

一年中通電する点では貯湯式洗浄便座ほどではありませんが、季節や使用頻度によっては上記の目安より高くなる場合があります。

  • 電力量料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使用。

電気代が安くなる温水洗浄便座の種類は何式?

ここまで比較してきたとおり、電気代が最も安いのは瞬間式で節電モードを活用するタイプで、最も高いのは貯湯式で節電モードを使わないタイプです。その差は年間で数千円に及びます。

電気代の違いが発生するおもな理由は、貯湯式はタンクを常に保温するため待機電力が大きいのに対し、瞬間式は使用時だけ加熱する仕組みで無駄が少ない点にあります。

節電モード(タイマー節電など)を組み合わせれば、さらに待機電力を抑えられるため、年間の電気代を安くするなら「瞬間式+節電モード」がおすすめです。

一方で、強い水流や安定した使い心地を重視する場合は、貯湯式が適している家庭もあります。家族構成や使用頻度に合わせて最適な方式を選ぶことが、快適さと節約の両立につながります。

また、便座の暖房機能を使用する場合、温水洗浄便座の費用とは別で電気代がかかるので注意しましょう。

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便座の電気代を節約する5つのポイント

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新しい便座に買い替えなくても、ちょっとした使い方の工夫で電気代はぐっと抑えられます。ここでは、すぐに実践できる5つの重要なポイントを紹介します。

  • こまめにフタふたを閉める
  • 省エネ・節電機能を使う
  • 暖房便座の温度を低めに設定する
  • 洗浄水の温度を低めに設定する
  • 電力会社の見直しも大切

こまめにフタを閉める

便座から発生する熱は、使用後にフタを閉めることで抑えられます。経産省の節電ガイドによれば、貯湯式便座でフタを閉めた場合と開けたままの場合を比較すると、年間約34.9kWh(約1,080円分)の電気量を節約できるとされています。

これは、使用しない間の便座ヒーターの放熱を防ぐためです。フタの自動開閉機能がついた機種なら、自動でフタを閉めて節電効果を高められます。使用しないときはできるだけフタを閉める習慣をつけましょう。

省エネ・節電機能を使う

近年の便座には節電機能が充実しています。たとえばタイマー節電機能を活用すれば、就寝中や外出時に加熱を自動で止められます。

また、一部の機種には「おまかせ節電」などの自動節電モードが搭載されており、使用状況を学習して使わない時間帯に温度を下げるなどの制御が可能です。

こうした省エネ・節電機能を積極的に使うことで便座の無駄な消費電力を抑えられます。説明書で自分の便座にどんな節電機能があるか確認し、有効にしておきましょう。

さらに、便座によっては「学習節電」や「自動節電モード」など、使用パターンに合わせて無駄な消費電力を抑える先進的な機能を搭載したモデルも増えています。

これらの機能を活用することで、日常の節電を意識せずとも日常的な節電を実践でき、快適さを損なわずに電気代を削減することが可能になります。

暖房便座の温度を低めに設定する

暖房便座の温度は控えめにすることで省エネになります。経済産業省の「家庭向け省エネ関連情報」では、暖房便座の設定温度を一段階下げるだけで年間約26.4kWh(約820円)節電できるとされています。

 冬場でも、標準設定から1段階下げても十分な暖房効果を感じられる場合もあります。無理のない範囲で温度設定を見直し、消費電力削減につなげましょう。

さらに、使わない時間帯は便座ヒーターをオフにしたり、就寝中や外出時に低温設定へ切り替えたりすることで、快適性を保ちながら年間の電気代をさらに抑えることが可能です。

洗浄水の温度を低めに設定する

温水洗浄便座の場合、洗浄水の温度設定を低めにすることでも電力を節約できます。

経済産業省の「家庭向け省エネ関連情報」では、温水洗浄便座の洗浄水温度を1段階下げると年間約13.8kWh(約430円)の節約になるとされています。

使用感が変わらない範囲で低めに設定すれば、快適性を保ちながら消費電力を抑えることが可能です。特に夏場は高温のお湯が不要なため、思い切って常温設定にしても不便を感じないケースが多くあります。

利用シーンや季節に応じて柔軟に温度を調整することで、快適性と節約効果を両立させることができます。

電力会社の見直しも大切

便座の節電対策とあわせて、家庭全体の電気料金プランを見直すことも重要です。現在契約している料金プランがライフスタイルに合っていないと、便座の電気代を節約しても電気料金全体は下がらない場合があります。

電力会社ごとに料金体系や割引サービスが異なるため、比較検討して自分の生活パターンに合った料金プランを選ぶことで、便座以外の家電にかかる電気代も含めてトータルで節約できます。

特に使用量の多い家庭や、電気とガスをまとめられる料金プランを選ぶと、大きなコスト削減につながる可能性があります。

電気料金シミュレーションを活用することで、現在の契約が最適かどうかを具体的な数字で確認できるので、一度見直してみてはいかがでしょうか。

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節約につながる便座は機能や消費電力量から選ぼう

便座選びの際は搭載機能や年間消費電力量にも注目しましょう。以下のような機能があれば省エネ性が向上します。

機能

特長・詳細

蓋の自動開閉機能

着座で自動開閉する機能。使用後にフタが閉まることで便座ヒーターの熱放散を防ぎ、省エネに効果的。

タイマー節電機能

就寝時間や外出時間を設定でき、指定時間帯に加熱機能を自動停止する機能。消し忘れ防止や計画的な節電に役立つ。

自動節電機能

「おまかせ節電」などと呼ばれ、使用履歴から使われない時間帯を学習し便座や水温を自動で制御して電力を抑える。

瞬間暖房便座

使用時にだけ便座を温める仕組みで、待機時の電力消費を抑える。便座とフタの断熱構造で熱を逃がさず、少ない電力で快適温度を維持。

このような機能がある便座を選ぶことで、無駄な消費電力が減り、節約につながります。

また、年間消費電力量の小さい製品を選べば、機能面が近い場合でも電気代を抑えることが可能です。さらに年間の電気代を節約したいという方は、便座選びと同時に電力会社を比較して、電力量料金の安いプランに切り替えることもおすすめです。

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便座の設定や節約方法を見直して電気代を抑えよう

便座の使い方や設定を少し工夫するだけで、毎日の電気代はしっかり節約できます。

たとえば、使用後はフタを閉めて保温効率を上げる、便座や洗浄水の温度を少し下げる、省エネ・節電モードを活用するなど、小さな積み重ねが大きな効果につながります。

また、電気料金プランの見直しも効果的です。ENEOSでんきのサイトには簡単4ステップで結果が分かる料金シミュレーションが用意されており、切り替え時のシミュレーション結果をすぐに確認できます。

これらを活用して、家計全体の固定費も含めた節約につなげましょう。

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著者 ENEOS Power編集部

暮らしの電気とガスの情報サイト「ENEeee!」を運営。エネルギーに関する情報や日々の暮らしに役立つ節約術・豆知識などを発信しています。毎月更新する記事を通じて、わくわくと驚きをお届けします。

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