待機電力の電気代は1日いくら?待機電力が大きい家電や、仕組み・節約のコツを解説

家電製品を使用していない時でも、コンセントにつないでいるだけで消費してしまう電力を「待機電力」と呼びます。

一つひとつは微々たる待機電力ですが、家中の家電を合わせると年間の電気代に意外と大きく影響することをご存知でしょうか。実は、家庭の全消費電力のうち約5%がこの待機電力だと言われています。

この記事では、待機電力の仕組みや1日あたりのコスト、待機電力が多い家電のランキングを詳しく解説します。無理なく実践できる待機電力節約のコツを生活に取り入れ、賢く確実に電気代を削減しましょう。

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待機電力とは何?

待機電力とは、家電製品の電源を切っていても、コンセントからプラグが接続されているだけで消費される電力のことです。以下のような稼働のために、ごく微量の電気が常に流れ続けています。

  • リモコンからの指示待ち
  • タイマー機能
  • 時計表示の維持
  • 内部データの記憶保持
  • 安全装置

待機電力は使用していない時間帯でも24時間365日発生し続けるため、一つひとつの電気使用量は少なくても、家中の家電を合計すると電気代に無視できない影響を与えます。

資源エネルギー庁の調査では、待機電力は家庭の消費電力量の約5%を占めるとされており、見直すことで電気代節約につながるポイントの一つです。

待機電力が発生する仕組み

多くの家電で待機電力が使われているのは、スイッチを入れた直後からすぐに使える状態を保つ必要があるためです。

電源を完全に遮断すると、起動に時間がかかったり、設定を毎回やり直したりする手間が生じます。そのため、電源オフの状態でも最低限の電力が供給されているのです。

たとえば、タイマー機能が付いた家電は、予約した時間どおりに動かすため、電源を切っていても待機電力を消費しています。

給湯温度や運転モードなどを記憶するメモリ機能も設定内容を保つために、電源オフの状態であっても一部の機能が動いています。このように、家電の便利さや使いやすさは、待機電力によって支えられている側面もあります。

一方、近年は電気の使いすぎを防ぐため、待機電力の消費が少ない家電や、待機電力を発生させることなく機能を使える家電も販売されています。

こうした製品を選ぶことで、日常の使い勝手を保ちながら、電気代の無駄を減らすことができます。

待機電力の電気代はいくら?

資源エネルギー庁の「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書」によると、一世帯あたりの全消費電力量は年間4,432kWhとされており、そのうち5.1%にあたる228kWhが待機電力であると推計されています。

これを電力量料金単価を31円/kWhとして計算すると、待機電力の電気代は以下のようになります。

待機電力の目安
年間の電気代7,068円(228kWh×31円)
1日あたりの電気代約19.36円(7,068円÷365日)
  • 電力量料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使用。

この計算からわかるように、待機電力の電気代を年間約7,000円も支払っていることになるのです。

また、平成30年のデータを見ても、全消費電力量に占める待機電力の割合は夏季で6.0%、冬季で5.5%となっています。

家電の性能は高くなっているものの、家電の保有台数が増えていることなどから、依然として家庭の電気代において無視できない割合を占めていると言えるでしょう。

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待機電力が多い家電製品の例

資源エネルギー庁の調査データを基に、待機電力の占める構成比が大きい順にランキング形式でご紹介します。

待機電力に関する消費電力量の割合ランキング

順位

製品

割合

1位

ガス温水器

19%

2位

テレビ

10%

3位

冷暖房兼用エアコン

8%

4位

電話機(FAX含む)

8%

5位

BD・DVDレコーダー

6%

6位

温水洗浄便座

5%

7位

パソコン

4%

8位

電子レンジ・オーブンレンジ

3%

9位

パソコンネットワーク機器

3%

10位

インターホンセット

2%

  • 平成24年度エネルギーセンター待機時消費電力調査報告書を参考に作成。

  • 平成24年度時点の調査に基づくものです。あくまで待機電力の傾向を把握するための参考としてご覧ください。

①ガス温水器

ガス温水器(給湯器)が待機電力ランキングで1位となる理由は、ユーザーが蛇口をひねれば即座にお湯を利用できるよう、24時間体制で制御パネルやセンサーが稼働しているためです。

この制御パネルは、設定温度の記憶保持や、リモコンからの操作を待ち受けるために常に通電しています。

さらに、ガス漏れや不完全燃焼を防ぐための安全装置も作動しており、冬場には配管の凍結を防ぐ凍結防止ヒーターも電力を消費します。

そのため、コンセントを抜いてしまうと、これらの安全機能や凍結防止機能が停止したり、設定がリセットされたりするため、抜くのは原則推奨されません。

代わりに、キッチンや浴室にある運転スイッチをこまめに切ることで、表示部などの待機電力を削減できます。特に長期不在時以外は、リモコンの電源オフを徹底しましょう。

②テレビ

テレビは、リモコンからの赤外線信号を常時待ち受けていることが、待機電力を消費する大きな理由です。

加えて、EPG(電子番組表)のデータを自動で取得・更新したり、ソフトウェアをアップデートしたりするために通電が必要になります。

最近のモデルは技術の進歩により待機電力が非常に小さくなっていますが、古い機種や多機能なスマートテレビモデルは、特に待機電力が大きい傾向にあります。

数時間程度の外出であればそのままで問題ありませんが、長期間旅行などで家を空ける際などは、テレビ本体にある主電源を切るのが有効です。

③エアコン

エアコンが待機電力を多く消費するおもな要因は、リモコン信号の待受に加え、運転をスムーズに開始するための準備にあります。

特に一部の機種では、寒い時期にすぐに温かい風が出せるよう、内部のコンプレッサー(圧縮機)をあらかじめ温めておくヒーター機能が働いており、設定がオンになっていると待機電力がかさむ原因になります。

そのため、エアコンの使用頻度が低くなりやすい春や秋のオフシーズンには、プラグを抜くことが非常に効果的です。

ただし、再び使い始める際は、急激な通電による故障を防ぐために、必ず運転開始の数時間前にコンセントを差し込み、機器を十分に準備させてからスイッチを入れるようにしてください。

④電話機

固定電話やFAX機能付き電話機は、いつかかってくるかわからない電話を着信するために、24時間電源を入れておく必要があります。着信を待つための回路や、時刻表示、FAXのメモリ機能の維持に待機電力が使われるのです。

また、コードレス子機がある場合は、その子機を充電台に置いている限り、子機への充電や待受のためにも待機電力が消費され続けます。そのため電話機は、仕事や生活上、コンセントを抜くことが現実的ではない家電の代表例です。

待機電力を削減する効果的な対策は、買い替えのタイミングで最新機種を選ぶことです。待機電力が少ないモデルを選ぶことで、利便性を損なわずに節約につなげられます。

⑤ブルーレイレコーダーやDVDレコーダー

レコーダー類は、待機時に予約録画の実行待機と高速起動機能のために待機電力を消費します。予約録画を正確におこなうために時刻情報を維持し、予約時間になると自動で起動できるようスタンバイしているからです。

また、リモコン操作からすぐに起動する「クイックスタート機能」がオンになっている場合も注意が必要です。この機能が有効な状態では、内部の一部回路が常に動いているため、電源オフ時でも待機電力が高くなりやすいです。

頻繁に使わない場合は、設定メニューから省エネモードに切り替えたり、高速起動をオフにしたりすることで待機電力を大幅に減らせます。

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待機電力の発生による電気代を節約する方法

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待機電力は、家電の使い方や日々の管理方法を少し見直すだけで、大きな電気代削減効果を生み出します。特に、待機電力が多いとされる家電から対策を始めることが重要です。

無理なく継続できる簡単な節約方法として、以下の4つのポイントが挙げられます。

  • 主電源を切る
  • 電気プラグを抜く
  • 節電タップを活用する
  • 省エネモードを活用する

それぞれの具体的な効果と方法を見ていきましょう。

①主電源を切る

リモコン操作で電源をオフにするだけでなく、家電本体にある主電源を切ることで、待機電力の大部分をカットできます。

これは、リモコンからの信号を待ち受ける状態よりも、より深いレベルで電力の供給を遮断できるためです。

資源エネルギー庁の報告書「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要」によれば、家電のプラグは挿したまま主電源をオフにする削減効果は、一世帯あたり年間約44kWhと報告されており、これは待機電力全体の約19%にあたります。

特にテレビ、ステレオなどで大きな効果が見込めるため、使用しない時間が長い場合は主電源を切る習慣をつけるようにするとよいでしょう。

②電気プラグを抜く

コンセントからプラグを物理的に抜くことは、待機電力を完全に「ゼロ」にする確実で効果的な方法です。これは、主電源を切るよりもさらに深いレベルで電力の供給を完全に遮断するためです。

使っていない家電のプラグをこまめに抜くことによって削減できる待機電力量は、一世帯あたり年間約112kWhにも上り、これは待機電力全体の約49%という非常に大きな割合を占めています。

この年間削減量112kWhを電気代に換算すると、約3,472円もの節約効果が見込めます。

112kWh×31円/kWh≒3,472円

報告書では、特に冷暖房・空調機器や家事・調理器具で、プラグを抜くことによる削減効果が強い傾向にあると示されています。使用頻度が低い季節家電や、使用時以外通電の必要がない調理家電などは、使用後にプラグを抜く習慣とするだけで、大きな節約につながります。

  • 電力量料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使用。

③節電タップを活用する

毎回コンセントを抜き差しするのが面倒な場合や、家具の裏などにあってプラグに手が届きにくい場合は、節電タップを活用するのが非常に有効です。

節電タップを使えば、タップについているスイッチをオフにするだけで、接続しているすべての機器への通電を一括で物理的に遮断でき、プラグを抜いたのと同じ待機電力の遮断効果が得られます。

節電タップを選ぶ際の注意点として、スイッチ部分にランプが点灯するタイプは、そのランプ自体がごく微量の電力が消費されると理解しておきましょう。完全にゼロにはなりませんが、抜き差しする手間と比較すれば、利便性が勝ります。

待機電力の削減効果を最大限に高めたい場合は、個別のプラグごとにスイッチをオン/オフできる個別スイッチ付きのタップを選ぶのもおすすめです。

これにより、必要な機器だけに通電を維持し、使用しない機器は個別に電源を切ることが可能になります。

④省エネモードを活用する

プラグを抜くことが難しい家電や、頻繁に使用するため電源を切りたくない家電については、本体に搭載されている省エネモードや節電設定を活用しましょう。

具体的な例としては、テレビの画面の明るさ自動調整、ブルーレイレコーダーの高速起動オフ、温水洗浄便座の節電モードなどがあります。

これらの設定を見直すだけで、利便性を損なわずに待機電力を最小限に抑えられます。

待機電力を節約する際の注意点

待機電力の削減は電気代節約に非常に有効ですが、過剰な節電はかえって家電の性能を損なったり、生活に支障をきたしたりする可能性があります。

過剰な節電による機能への影響

給湯器のプラグを抜いてしまうと、冬場に配管の凍結防止機能が働かず、故障の原因となります。また、レコーダーの電源を完全に切断してしまうと、録画予約が実行されないといった事態になりかねません。

効果の大小を考慮する

待機電力は家電の種類や新しさによって大きく異なります。待機電力が多いとされる家電に絞ることで、効率よく節約できます。

生活にストレスを与えないこと

毎回コンセントを抜き差しする手間が、大きなストレスになっては本末転倒です。生活の快適さを維持できる範囲で、節電タップを活用するなど、無理なく長続きする方法を選ぶのが成功のコツです。

電気代を節約するなら電力会社の見直しもおすすめ

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こまめな節電も大切ですが、根本的に電気代を下げたい場合は電力会社や料金プランの見直しがおすすめです。

2016年の電力自由化以降、多くの会社からライフスタイルに合わせたプランが登場しています。

「支払いでポイントが貯まる」「夜間の単価が安い」「ガスとのセット割引がある」など、ご家庭の使用状況に合ったプランに切り替えるだけで、我慢することなく年間の電気代を安くできる可能性があります。

今契約している電力会社と比較してENEOSでんきに乗り換えるといくらお得になるのか、一度シミュレーションしてみてくださいね。

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待機電力を削減して効果的に電気代の節約を

待機電力は「ちりも積もれば山となる」の典型です。年間約7,000円というコストは決して小さくありません。まずは給湯器やテレビなど、影響の大きい家電から設定を見直したり、オフシーズンのエアコンのプラグを抜いたりすることから始めてみましょう。

待機電力を意識した使い方を心がけることで、無理なく電気代の節約につなげることができます。また、家庭ごとの使用状況によって節約効果は異なるため、電力プランを見直した場合に電気代がどれくらい変わるのかを一度確認してみると安心です。

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