電気ポットの電気代は高い?電気ケトルとの違いは?節約術や選び方も紹介

お湯をたっぷり沸かせて保温もできる電気ポット。毎日のように使っている人も少なくないでしょう。しかし、中には「こんなに電気ポットを使っていたら電気代も高そう……」と、不安に感じたことがある人もいるかもしれません。

そこで今回は、電気ポットの電気代について解説。さらに、電気ケトルとの違いや、電気ポットの電気代節約術も紹介します。

電気ポットの電気代はどれくらい?種類別に紹介

電気ポットはVE電気式」「マイコン式」に大きく分けられます。それぞれの特徴は以下の通りです。

電気ポットのVE電気式とマイコン式と違い

項目

VE電気式

マイコン式

仕組み

真空断熱構造になっており、ヒーターで湯沸かし後は最小限の電力で保温する

ヒーターでお湯を沸かし、ヒーターのオンオフで保温する

保温性

高い

低い

省エネ性能

高い

低い

付加機能

・電動給湯
・省エネ湯沸かし&省エネ保温
・給湯スピード調整など
(多機能傾向)

・電動給湯
3段階保温温度設定
・節電タイマーなど
(シンプル傾向)

価格帯

高めのモデルもある

比較的安価

VE電気式の「VE」はVacuum Electric(真空電気)の略。魔法瓶のような保温性の高い構造になっているのが特徴です。VE電気式とマイコン式では省エネ性能が異なります。 

そのため、種類ごとに代表的なメーカーの一般モデルを例に挙げ、電気代を確認していきましょう。

VE電気式の電気代は?1/1カ月/1年間の目安を紹介

電気ポットなど家電の電気代は「消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×電力量料金単価」という式で計算できます。

実際の消費電力量は使用状況によって変化するので、今回はカタログ記載の数値を使用。電力量料金単価も契約プラン等によって異なるため、全国家庭電気製品構成取引協議会が示す目安単価の31/kWhを用いて試算しました。

電気ポット(VE電気式)の電気代

商品名

容量

消費電力量

電気代

1日

年間

1日

1カ月

1年間

象印マホービン CV-TF22

2.2L

0.78kWh

283kWh

24.18円

725.4円

8,773円

象印マホービン CV-GD30 BM

3L

0.75kWh

273kWh

23.25円

697.5円

8,463円

タイガー PIM-H300

3L

0.7kWh

255kWh

21.7円

651円

7,905円

  • 日本電機工業会自主基準による測定(室温23℃、湯沸かし2/1日、再沸とう1/1日、保温90℃23時間/1日、365/年間、その他水量等の試験条件:HD-112に基づく)。

VE電気式の電気代はモデルによる差は少なく、1日あたり約2224円。年間では約7,905〜8,773円という結果になりました。

ちなみに、容量が大きめでも消費電力の小さいモデルには、省エネにつながる機能が搭載されています。

マイコン式の電気代は? 1/1カ月/1年間の目安を紹介

続いて、マイコン式の電気代を見ていきましょう。VE電気式と同様の条件で試算しました。

電気ポット(マイコン式)の電気代

商品名

容量

消費電力量

電気代

1日

年間

1日

1カ月

1年間

象印マホービン CP-EB20

2L

0.98kWh

357kWh

30.38円

911円

11,067円

タイガー PDR-G301

3L

1.21kWh

440kWh

37.51円

1125.3円

13,640円

タイガー PDN-A400

4L

1.37kWh

497kWh

42.47円

1274.1円

15,407円

こちらは1日あたり約3042円、1年間で約11,08415,502円と、VE電気式に比べるとやや高め

同じタイガーの3Lモデル同士で比較しても、VE電気式の「PIM-H300」よりマイコン式の「PDR-G301」のほうが年間で5,735円も高くなっています。保温性の違いが表れた結果でしょう。

電気ポットと他の湯沸かし器のコストを比較

電気ポットのほかにも、お湯を沸かせる器具としては電気ケトル、電子レンジ、やかん(ガス)が挙げられます。それぞれの湯沸かしにかかるコストを電気ポットと比べてみましょう。 

電気ケトルの電気代と比較

電気ケトルの電気代を代表的なメーカーの一般モデルで見ると、次のとおりです。

電気ケトルの電気代と比較

商品名

容量

消費電力

電気代

1回

1カ月

1年間

バルミューダ KPT01JP

0.6L

1,200W

3.1円

93.0円

1,132.0円

ティファール KO8608J0

0.8L

1,250W

3.23円

96.9円

1,177.0円

タイガー PCT-A150

1.5L

1,300W

3.39円

101.7円

1,238.0円

一見すると電気ポットの電気代に比べて安いように思えます。しかし、電気ポットとは沸かすお湯の量が異なっているうえ、電気ケトルは保温にかかる電気代も含まれていません。対等な条件で比較するため、電気ポットも1Lのお湯を沸かす場合で計算してみましょう。

まずは電気ポットから試算しましょう。東京都「家庭の省エネハンドブック」では、電気ポットの一般的な消費電力を800Wとしています。一方、ティファールのサイトでは電気ポットで1Lのお湯を沸かす場合の時間を9分と測定。これらを前述した計算式に当てはめると、電気代は3.72円です。

対する電気ケトルの電気代は、ティファールの「ジャスティン プラス ロック 1.0L」の場合、メーカー試算で約3.35円。1Lのお湯を沸かす場合は、電気ポットのほうがわずかに高い結果になりました

電子レンジの電気代と比較

電子レンジで1Lのお湯を沸かすと仮定して電気代を計算してみましょう。電子レンジの消費電力を1,200W、沸騰までの時間を約12分とすると、電気代は7.44円。電気ポットは3.72円なので、1Lでお湯を沸かすなら電気ポットのほうが安く済みます。

ただ、電子レンジで1Lものお湯を沸かすのは、あまり現実的ではありません。コップ140mlなら短時間で済み、電気代も0.62円程度とおトクです。

やかんのガス代と比較

ティファールの調べによると、ガスコンロ+やかんで水1Lを沸かす場合のガス代は約3.36円と掲載されています。電気ポットが3.72円なので、ガスコンロ+やかんの方がわずかに安い計算です。

ただ、ガスの料金は、ガスの種類や地域によっても異なります場合によっては、電気ポットで沸かすほうが安くなるケースもあるかもしれません。

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電気ポットと電気ケトルの違いは?特徴を解説

比較されることの多い、電気ポットと電気ケトル。電気代以外に使い勝手の違いなども気になるところでしょう。それぞれの特徴を紹介します。

電気ポットの特徴

電気ポットの特徴は以下の6つ。ならではの魅力となっているので、気になる方はぜひ覚えてください。

大量の湯を沸かせる

2L以上のお湯を手軽に沸かすことができるのは電気ポットの良いところ。家族全員分のお茶を一度に淹れることができます。2世帯住宅や事務所など、複数人がお湯を使うならピッタリでしょう。

保温できる

沸かしたお湯をそのまま保温できるのも長所のひとつ。特にVE電気式は沸かしたお湯の温度が下がりにくい構造で、保温時の電気代も少なくて済みます。

温度を調整できる

保温温度を34段階から選べるモデルがほとんど。煎茶や紅茶、コーヒーなどで使い分けられるほか、乳児用のミルク(70℃程度が適温)も作ることができます。

多機能なモデルもある

多くのモデルでは電動で給湯できます。給湯する速度を調整できるもの、節電モードを備えたものなど、多機能なモデルも珍しくありません。

本体サイズが大きめ

電気ポットは大型であることが多く、置く場所を選ぶ場合があります。満水にしたときの重量は45kgあり、頻繁に持ち運ぶのは少し大変です。

デザインは限られている

機能・容量重視のモデルが多いため、デザインはあまり選択肢がないのが実情です。インテリアに凝っている人は置く場所に困ることも。

電気ケトルの特徴

電気ケトルの特徴を5つピックアップしました。電気ポットの特徴と見比べてみましょう。

素早くお湯を沸かせる

使いたい分のお湯をすぐに沸かせることは、電気ケトル最大の長所です。コップ一杯分程度なら約1分で沸騰させることができます。

軽くてコンパクト

小型なので置き場所に困らず、持ち運びも楽。デスクやテーブルの片隅にも置いておけます。

デザイン性に優れたモデルもある

電気ケトルには、デザインや質感にもこだわったモデルが少なくありません。キッチンやインテリアにマッチした電気ケトルも探しやすいでしょう。

保温機能は限定的

多くの電気ケトルには保温機能がありません。また保温できるモデルも時間に上限があるなど、機能は限定的。保温にはあまり適していません。

容量は小さめ

電気ケトルの一般的な容量は0.81.5L程度。一度に大量にお湯を沸かしたい人には向いていません。

電気ポットと電気ケトルどちらが向いているかチェック

電気ポットと電気ケトルのどちらが適しているかは、使い方や使う場所、家族の人数などによって変わります。

家庭が4人以上で一度に複数人分のお湯を使いたい、お茶やコーヒーを頻繁に淹れるので、常にお湯を使える状態にしておきたい場合には電気ポットが適しています。料理などに使うお湯を大量に沸かしたい方も、電気ポットが適任です。

電気ケトルは12人分のお湯を素早く沸かすのが得意。手軽にお湯を沸かしたい人や、必要な分お湯を沸かし、こまめに使いたい場合などに向いています。また、モデルによっては注ぎ口やハンドルがお湯を少量ずつ注ぎやすい形状になっているものがあり、お茶やコーヒーが好きな方にも打ってつけです。

【電気ポットと電気ケトル】 おすすめ比較

項目

電気ポット

電気ケトル

水の容量

使い勝手の良さ

持ち運びのしやすさ

×

保温機能

電気代の節約しやすさ

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電気ポットの電気代節約術

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年間の電気代が1万円以上になることもある電気ポット。しかし、毎日ちょっと工夫するだけで、電気代を節約することができます。以下の6つを実践してみてください。

  • 保温の温度は低めに設定する
  • 使わないときはプラグを抜く
  • 再沸騰の回数を減らす
  • 省エネ機能を活用する
  • 使うお湯が少量なら他の湯沸かし器を使う
  • 電力会社・電気料金プランを切り替える 

保温の温度は低めに設定する

沸騰時に比べて保温時の消費電力は少なめですが、長時間になると電気代が高くなってしまいます。一度沸騰させたら、低めの温度に設定することが節約につながります。

後でお湯が再び必要になる場合も、常に沸騰に近い温度のまま保温するのではなく、再沸騰させたほうが省エネです。

使わないときはプラグを抜く

電気ポットを保温状態にするよりもプラグを抜いて再沸騰させたほうが、電気代は安く済みます。

例えば、水2.2Lを入れて容量満タンで沸騰させ、1.2Lを使用したと仮定しましょう。その後、「6時間保温した場合」と「プラグを抜いて後に再沸騰した場合」を比べると、電気代が年間で約3,330円節約できます。

省エネなVE電気式の電気ポットでも保温に電力を要します。しばらく使わないなら、プラグを抜く習慣をつけましょう。

再沸騰の回数を減らす

電気ポットの消費電力は、沸騰時・再沸騰時が最も大きくなります。そのため、沸騰させる回数をできるだけ少なくすることが節約のコツです。

「家族分のお茶を淹れるときはできるだけタイミングを揃える」「部屋で使う分のお湯は魔法瓶などに移しかえて電気ポットの電源を切る」など工夫をしましょう。

省エネ機能を活用する

モデルによっては、使わない時間帯に保温を停止する「節電タイマー」や、蒸気の発生を抑えて消費電力を少なくする「蒸気カット機能」といった省エネ機能が備わっています。

VE電気式の中には、電力をほとんど使わず低温で保温する「まほうびん保温」機能を備えるものも。節電につながる機能があるなら、積極的に利用しましょう。

使うお湯が少量なら他の湯沸かし器を使う

電気ポットは少量のお湯を沸かせないモデルが多いため、つい必要以上の量を入れてしまいがち。そのときに飲みたい量だけお湯を沸かしたいなら、前述したように電子レンジやガスコンロで沸かしたほうがお得でしょう。

お湯を使う量や頻度を考え、他の湯沸かし器を使い分ければ、光熱費を抑えられます。

電力会社・電気料金プランを切り替える

電気ポットを毎日使うだけでなく、他の家電も利用頻度が高めなら、電力会社や電気料金プランを切り替えることが節約への近道です。電力量料金単価が安いプランを契約することで、無理なく電気代を抑えられます

例えばENEOSでんきの「Vプラン」は、電力使用量が多いほどオトク感が高くなる料金設定で、電気を多く使う方におすすめです。実際に電気代が安くなるかは、料金シミュレーションで手軽に調べられます。気になる方は、ぜひお確かめください。

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電気代の節約につながる電気ポットの選び方

これから電気ポットを買おう、古くなったから買い換えよう、という方に向け、選ぶ際のポイントを4つ解説します。

なお、電気代以外だけでなく、電気ポットは安全性も重要。電気ポットの電源コードにはプラグ式とマグネット式がありますが、小さな子どもや高齢者がいる家庭などではコードに足を引っ掛けてもすぐに外れるマグネット式が安心です。以下のような機能に注目ください。

  • 「自動給湯ロック」機能:電動給湯時に、誤操作で給湯しないようロックがかかる
  • 「空だき防止」機能:水がない状態で沸かし続けると、自動で電源が切れる
  • 「湯漏れ防止」機能:ポットが倒れてしまってもお湯が漏れにくい
  • 「蒸気カット/蒸気レス」機能:高温の蒸気に触れてやけどするリスクを減らす
ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

20266月以降に販売される電気ポットと電気ケトルには「転倒時の湯漏れ量が50ml以下であること」が義務化。さらに安全性が増すのは、うれしいところでしょう。

VE電気式を中心に検討する

電気代では真空断熱構造を備えるVE電気式が有利。もともとの保温能力が高いため、再沸騰時の消費電力もマイコン式より少なくて済みます。VE電気式は購入費用が高めですが、電気ポットの利用頻度が多いなら元を取れる可能性も

冒頭での試算結果では、年間の電気代で5,000円以上の差がありました。仮にマイコン式より購入費用が1万円高くても、2年以上使うならおトクになる計算です。もちろん、試算はあくまで目安ですが、長く使うならVE電気式のほうが安くつくかもしれません。

適切な容量を見極める

同じモデルでの比較なら、容量が大きくなると消費電力量も増える傾向にあります。必要以上の容量があると、つい水も多めに入れがち。沸かす湯量が増えると沸騰時・保温時の電気代が高くなってしまいます。

自分の使い方に適した容量を見極め、コンパクトな電気ポットを選んだ方が電気代は安くなる可能性が高いでしょう。

消費電力を確認する

容量・価格帯が近くても、消費電力はモデルによって異なっています。メーカーのWEBサイトやカタログ、本体に貼られたラベルなどで必ず消費電力を確認しましょう。

定められた条件下で消費する電力の最大値を示した定格消費電力のほか、年間消費電力量が表示されているものもあります。より実態に近い数値なので、そちらを参考にして選ぶのがベターです。

省エネ機能の有無を確かめる

「保温時の温度を細かく選べる」「使わないとき自動的に電源オフしてくれる」など、節電につながる機能が搭載されているかもポイント。電気代を考え、再沸騰の頻度を自動的に調整してくれるモデルもあります。

一般的にVE電気式はマイコン式より省エネ機能が充実している傾向にあります。ただ、高機能になると購入費用も高くなりがち。電気代や利用頻度とのバランスを踏まえて選びましょう。

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電気ポットの使い方を見直して、電気代を節約しよう

多くのお湯を沸かし、保温できる電気ポット。電気代が高いイメージで語られることもありますが、適切な使い方をし、節電を心がければ他の手段より安く済む場合も少なくありません。

それでも毎月の電気代が気になるなら、電力会社の切り替えを検討すべきでしょう。特に家電を多く使う家庭なら、電気代が安くなることで節約効果がいっそう高まります。

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