布団乾燥機は布団を清潔に保ち、天気を気にせず使える便利な家電です。しかし、布団を短時間で乾燥させるため、「電気代がかかりそう……」と不安を感じる人もいることでしょう。
そこで布団乾燥機の電気代を紹介。合わせて、布団乾燥機のメリット・デメリットや、その電気代を節約する方法を解説します。
布団乾燥機の電気代はいくら?
布団乾燥機は、ヒーターから発生する温風で布団を乾燥させる電化製品です。その電気代は「消費電力(W)÷1,000×使用時間×電力量料金単価」という式で簡易的に計算できます。今回は、代表的なメーカーの主要なモデルを例に挙げて、試算してみましょう。
なお、消費電力はメーカーが公表する定格消費電力を使用。使用時間は1回60分で、頻度は週1回と想定し、電力量料金単価は公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が示す目安単価の31円/kWhで計算しています。
商品名 | 消費電力 | 電気代 | ||
---|---|---|---|---|
1回(1時間) | 1ヵ月(4回) | 1年間(52回) | ||
670W | 約20.8円 | 約83.1円 | 約1,080円 | |
680W | 約21.1円 | 約84.3円 | 約1,096.2円 | |
500W | 15.5円 | 62円 | 806円 | |
445W | 約13.8円 | 約55.2円 | 約717.3円 | |
600W | 18.6円 | 74.4円 | 967.2円 | |
560W | 約17.4円 | 約69.4円 | 約902.7円 |
象印 RF-UA10とパナソニック FD-F06S2は50Hzで計算。
1回の電気代は約13.8円〜21.1円。週に一回の使用なら年間電気代は700〜1,000円前後で済みます。しかし、乾燥させる布団の数が増えたり、梅雨時などで使用頻度が増えたりすれば当然、電気代も高くなります。
布団乾燥機の電気代はコースによって異なる
布団乾燥機はさまざまなコースがあり、布団の大きさや季節によって、ダニ対策や消臭など機能の違いによって適切なコースを選べます。
先ほどは定格消費電力を使って簡易的に電気代を計算しましたが、実際の消費電力はコースによって異なり、使用中にも複雑に変化するので計算も困難。ただ、モデルによってコースごとの電気代目安が記載されていることも少なくありません。
コース別の消費電力量が公表されている各モデルの電気代は次の通りです。
商品名 | コース | 電気代 |
---|---|---|
シングルサイズ(綿ふとん)冬乾燥コース | 約12.5円 | |
シングルサイズ(綿ふとん)冬乾燥 節電コース | 約9.9円 | |
シングルサイズ(綿ふとん以外)冬乾燥コース | 約9.1円 | |
ダブルサイズ冬乾燥コース | 約27.5円 | |
空気浄化運転 | 約0.84円 | |
消臭乾燥運転(ふとん乾燥時) | 約15円 | |
ふとん乾燥 冬コース | 約14円 | |
ふとん乾燥 夏コース | 約14.5円 | |
ダニ対策コース | 約56円 | |
衣類・小物乾燥 | 約37円 | |
ブーツ乾燥 | 約2円 | |
くつ乾燥 | 約37円 | |
長ぐつ乾燥 | 約19円 |
シングルサイズの布団なら一回9〜15円程度。布団のサイズが大きくなるほど乾燥させる範囲が広くなり、1回の時間が長くなるため、電気代も高くなっています。

編集部
他の家電と同様、布団乾燥機も最近のモデルほど多機能で省エネな傾向にあります。
布団乾燥機のマットタイプとマットレスタイプの違い
布団乾燥機には「マットタイプ」と「マットレスタイプ(ホースタイプ)」の2種類があります。マットタイプは布団で包むようにマットを広げて使うもの。確実に乾燥させたい人向けですが、設置や片付けに多少の手間がかかります。
マットレスタイプは布団の間にホースやノズルを差し込むだけなので、さまざまなサイズの布団も対応可能。設置も簡単です。一方で乾燥ムラが起きやすいのが難点。満遍なく乾かすには「ときどき位置をずらす」など、使用時に工夫が必要です。
| メリット | デメリット |
---|---|---|
マットタイプ | ・布団全体をむらなく乾燥できる | ・設置、片付けに手間がかかる |
マットレスタイプ | ・ホースを差し込むだけで設置が簡単 | ・乾燥ムラが発生しやすい |
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布団乾燥機のメリット
手軽に使え、意外に多目的な布団乾燥機。そのメリットを解説します。
天候に左右されず布団を乾燥させられる
布団乾燥機の最大のメリットは、いつでも、どんな天気でも、手間なく布団を乾燥させられることでしょう。布団を天日干しできる天気や時間は限定的。特に梅雨時には重宝します。また、花粉やホコリが布団に付かないのも利点です。
紫外線によるダメージを受けない
天日干しの場合、布団の生地は紫外線によってダメージを受けてしまいます。特に、綿やウールなどの天然素材は繊細です。一方で、布団乾燥機はその心配が不要。一般的な素材の布団なら、そこまで気を遣う必要がありません。
ダニ・カビ対策になる
ダニは50℃以上の環境が30分以上続くと死滅する……とされていますが、天日干しではその温度まで達しません。その点、布団乾燥機ならしっかり高温になり、ダニ対策になります。
加えて、しっかり乾燥させられるので、カビ対策としても有効。ダニの死骸やフンは乾燥機で除去できませんが、乾燥後に掃除機をかければ、より布団を清潔に保つことができます。

編集部
ただし、使用環境や使い方によってはダニ退治できないケースもあります。布団乾燥機を購入する際は、ダニ退治コースの仕様や取扱説明書の注意点を確認した上で、購入しましょう。
服や靴なども乾燥させられる
布団専用の電化製品と思われがちですが、モデルによってはベッドのマットレスや洗濯した衣類、靴なども乾かせられます。中にはクローゼットの湿気取りなど、空間除湿に使えるモデルもあるのもポイントです。
布団を温められる
冬は温かい布団に包まれたいもの。布団を乾燥させるだけでなく、温めることも布団乾燥機の機能です。乾燥時はマットを使用するものの、温める時はホースのみでOKといったモデルもあります。そこまで手間をかけなくて済むのもうれしいところでしょう。
布団乾燥機のデメリット
便利に使える布団乾燥機ですが、デメリットや注意すべき点もあります。
素材によっては使えない
布団乾燥機から出る温風は高温になるので、素材によっては機能や風合いを損ねてしまう恐れがあります。
綿や羊毛など一般的な素材の布団以外に使う場合は、素材の耐熱温度、乾燥機の使用可否を必ず確認すること。特に機能性寝具(低反発素材など)は高温に弱いので要注意です。

編集部
風だけで乾燥させるコースを設定するなど、繊細な素材に対応しているモデルも。購入を検討しているなら、使いたい布団の素材に対応している乾燥モードがあるかきちんと調べましょう。
稼働音が響く
布団乾燥機の内部ではファンやモーターが動いており、どうしても稼働音が発生します。音の大きさはモデルによって異なりますが、例えば「象印 RF-UA10」なら約49dB(ふとん乾燥時)。「日立 HFK-VS5000」は通常の乾燥時なら約50dBですが、静音コースなら約30dBと控えめです。
50db以下であれば、静かな事務所や図書館、小さな話声程度。そこまで気にならない音量と思いますが、寝室や音に敏感な人は気になるでしょう。特に、深夜に使いたい人や集合住宅の場合は考慮する必要があるかもしれません。
天日干しよりも電気代がかかる
適度に利用すれば安めの電気代で済みます。しかし、それでも天日干しに比べると、出費が増えるのは避けられません。特にダニ対策など高温、長時間になるコースでは電気代が高くなります。
ENEOSでんきでは、一般家庭向けやオール電化住宅向けなど、ライフスタイルに合った豊富な電気料金プランをご用意しています。電気を切り替えると電気代がいくらお得になるのかシミュレーションしてみましょう!
布団乾燥機で電気代を節約する方法
使い方によっては、電気代がかさんでしまうこともある布団乾燥機。少しでも電気代を節約する方法をまとめました。
適切に使用する
布団乾燥機の機能は「温風を出す」こと。シンプルなだけに、適切な使い方をしないと本来の性能を発揮できません。マットタイプでは布団の大きさに見合った製品を使い、布団全体がきちんと覆い被さるようにマットを広げること。送風口が潰れないようにするのもポイントです。
マットレスタイプでは温風が偏りやすいため、ホースの位置やノズルの向きを適切に設定しましょう。取扱説明書通りに設置してください。
布団乾燥機の機能を活用する
目的に応じたコースを選び、必要以上の温度や時間にしないことが節電につながります。タイマー機能を使えば無駄な運転を防げるので、外出時に便利。当然、節電コースやエココースなどは、積極的に利用しましょう。
天日干しと併用する
布団乾燥機があるからと言って、いつも利用しなければならないわけではありません。天気の良い日は天日干しにし、悪天候時やダニ対策をしたいときだけ、布団乾燥機を使うのも節電テクニックです。
布団乾燥機をこまめに手入れする
布団乾燥機の吸気口にはフィルターが付いています。フィルターがホコリなどで目詰まりするとパワーが下がったり、故障の原因になったりすることも。本来の性能を発揮するためにも、こまめに掃除しましょう。
省エネなモデルに買い替える
他の電化製品同様、最近は布団乾燥機でも省エネを意識したモデルが増えています。中には、温風運転と送風を上手く組み合わせることで、電気代を大幅に抑えたものも。こうした製品を選べば、手間をかけずに節電が可能です。
購入・買い換え時には省エネ性能にも注目して選びましょう。メーカーのWebサイトやカタログには消費電力や1回あたりの電気代などが掲載されているので、きちんと確認してください。
電力会社・電気料金プランを切り替える
自分に合った電力会社・電気料金プランを切り替えることは、電気代の節約に効果的です。2016年に電力自由化以降、各電力会社が多様な電気料金プランを展開しています。料金設定がおトクなだけでなく、長期割引やポイント還元などの特典も用意している電力会社も少なくありません。
中でも、ENEOSでんきは電気を多く使う人ほどおトクになる料金設定が特徴。「布団乾燥機を使いたいけど、電気代も抑えたい……」という人は、ぜひチェックしてみてください。
ENEOSでんきでは、さまざまなライフスタイルにフィットする、シンプルでお得な料金プランをご用意しています。電力会社やプランの検討をされたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 自分に合った電気料金プランをお探しの方
- 電気の使用量が多い方
- Vポイントを貯めている方
- ガソリン代をお得にしたい方
お住まいの郵便番号や現在の契約プランなどを入力し、ENEOSでんきに切り替えた場合に、電気代がどのくらいお得になるのかをチェック!
布団乾燥機の電気代に関するよくある質問
布団乾燥機を選ぶときや使うとき、気になる質問に答えます。
Q.布団乾燥機の選び方は?
電気代以外にも、布団乾燥機を選ぶ際に抑えておきたいポイントがあります。具体的なポイントは次の通りです。
確実に乾燥できるマットタイプか、手軽なマットレスタイプか、使い方にあったタイプを選びましょう。
乾燥させたい布団のサイズに見合ったパワーや、マットの大きさあるいはホースの長さのモデルを選びましょう。一度に複数の布団を乾燥させたいなら、ノズルが2本付いているタイプがおすすめです。
ダニ対策や消臭・脱臭機能など、欲しい機能が搭載されているかを確認します。たとえば稼動音が気になる人は「静音コース」のあるモデルを選ぶと良いでしょう。
必ずしも毎日使う必要がない電化製品だけに、収納時のコンパクトさも大切。ホースやアタッチメントなどを本体内に全て格納できるかも確かめましょう。
Q.布団乾燥機のメンテナンス方法は?
メンテナンス方法はモデルによって異なりますが、フィルターの掃除は月に1回程度が目安。マットタイプでは、乾燥マットのお手入れが必要なモデルもあります。半年に1度、ぬるま湯に中性洗剤を入れて乾燥マットを押し洗いするなどしてキレイにしましょう。
詳細な手入れの方法や頻度については、必ずメーカーの取扱説明書で確認ください。
Q.布団乾燥機はどれくらいの頻度で使うべき?
基本的には、週に1回程度の利用で十分に布団を快適な状態を保てます。ダニは乾燥を嫌うため、通常モードで定期的に運転するだけでも、ダニの発生を防ぐ効果があります。
梅雨など特に湿気が気になる時期は、週に2〜3回の使用がおすすめ。ダニが気になる季節は当然、ダニ対策モードを活用してください。
布団乾燥機の電気代を意識して、おトクに快眠を!
天気を気にせず、いつも布団を清潔に保てる布団乾燥機。快眠をもたらし、健康的な生活が得られるメリットは計り知れません。そのうえ、衣類や靴も乾燥にも役立つのもありがたいところでしょう。
しかし、多用すると電気代がかさむのも事実。節電を意識し、適度に利用するのが大切です。それでも電気代が気になるなら、電力会社を切り替えて、電気代全体を節約してみてはいかがでしょうか?
ENEOSでんきは電気を多く使う人にピッタリ。布団乾燥機を頻繁に利用する人も安心でしょう。気になった方は、まずは料金シミュレーションを試してみてください。

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