扇風機の電気代はどれくらい?エアコンやサーキュレーターとの比較や節約方法をご紹介

心地よい風で涼しめながら、電気もあまり消費しない扇風機。しかし、実際どれくらいの電気代がかかっているのでしょうか?

そこで、扇風機の電気代を紹介。エアコンや、同じく風を発生させるサーキュレーターとの電気代を比較します。さらに扇風機を快適に節電できる方法も解説するので、ぜひチェックしてみてください。

扇風機の電気代はどれくらい?

扇風機をつけっぱなしにしていると、どれくらいの電気代がかかるのでしょうか? 電気代は「電気使用量(消費電力×使用時間)×電力量料金単価」という式で簡単に計算できます。 

扇風機はACモーター搭載モデルとDCモーター搭載モデルの2種類に大別でき、消費電力は1050Wであることが一般的。電力量料金単価は電力会社で異なりますが、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31/kWhが目安となります。

大手メーカーの最新モデルを例に挙げ、電気代を試算。1日の使用時間は午後7時から午前8時までの13時間、1ヵ月の日数は30日と仮定しましょう。

モーター

商品名

消費電力

電気代

1時間

1日

1ヵ月

AC

東芝 TF-30AL28

35W

1.09

14.1

423.2

シャープ PJ-T3AS

44W

1.4

17.7

532

三菱 R30J-RC

22W

0.7

8.9

266

日立 HEF-AL300G

39W

1.2

15.7

471.5

DC

東芝 TF-30DL28

16W

0.5

6.5

193.4

シャープ PJ-T3DS

21W

0.7

8.5

253.9

三菱 R30J-DDB

13W

0.4

5.2

157.2

日立 HEF-DL300G

21W

0.7

8.5

253.9

  • ACモーターのモデルは50Hzモデルで計算しています。

  • 小数点第2以下は四捨五入しています。

ご覧の通り、ACモーターとDCモーターで電気代に差があります。

なお、これはJIS規格で定められた定格消費電力で計算したもの。定格消費電力とは、機能や設定を最大限に活用した場合の最大消費電力です。実際の消費電力はモードによって異なり、風量を最弱にした場合は10W未満の消費電力となることもあります。

ACモーターとDCモーターの扇風機はどう違う? 特徴を解説

ACモーターとDCモーターの違いは消費電力だけではありません。それぞれ以下のような特徴があります。 

比較項目 

DCモーター

ACモーター

消費電力

少なめ

高め

風量調整

細かく調整ができる

強・中・弱の3段階が多い

運転音

静かめ

大きめ

価格

高め

手頃

 ACモーターは価格が手頃な製品が多いため、初期コストを抑えることができます。しかし、性能面では概ねDCモーターが有利です。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

扇風機の購入を検討する際は、日々の電気代を含めた総合的なコスパで判断しましょう。

扇風機とエアコンの電気代を比較

人が涼むための電化製品といえば、エアコンもあります。扇風機とエアコン、それぞれ電気代はどれくらいなのでしょうか? 比較してみます。

エアコン冷房の消費電力は、経済産業省エネルギー庁「省エネ性能カタログ2024」で冷房能力(畳数)別に掲載されている平均値を使用。先ほどと同じ電力量料金単価と時間・日数で、算出しています。

家電

モデル/タイプ

消費電力

電気代

1時間

1日

1ヵ月

扇風機
(DC)

東芝 TF-30DL28

16W

0.5

6.5

193.4

シャープ PJ-T3DS

21W

0.7

8.5

253.9

三菱 R30J-DDB

13W

0.4

5.2

157.2円

エアコン

エアコン冷房6畳用

500W

12円

156円

3,744円

エアコン冷房8畳用

577W

13.8

180

4320.6

エアコン冷房10畳用

645W

15.5

201.2

4829.8

  • 小数点第2以下は四捨五入しています。

DCモーターの扇風機はどれも1時間あたり1円未満。対してエアコンは10円以上と、扇風機の方が省エネだと分かります。

ただし、どちらも最大電力量での計算であり、実際の消費電力とは異なる点に注意してください。特に、エアコン冷房は外気温や設定温度によって消費電力が大きく変動します。あくまでも電気代の目安として捉えましょう。

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扇風機とサーキュレーターの電気代を比較

扇風機と同じく「風を生み出す」家電のサーキュレーター。それぞれの電気代に違いはあるのか、 大手メーカーの人気機種で比べてみましょう。

家電

商品名

消費電力

電気代

1時間

1日

1ヵ月

扇風機
(DC)

東芝 TF-30DL28

16W

0.5

6.5

193.4

シャープ PJ-T3DS

21W

0.7

8.5

253.9

日立 HEF-DL300G

21W

0.7

8.5

253.9

サーキュレーター
(DC)

東芝 TFC-15DT28

20W

0.6

8.1

242

東芝 TFC-23Y28

15W

0.5

6

181.4

シャープ PK-18S02-H

21W

0.7

8.5

253.9

  • ※小数点第2以下は四捨五入しています。

サーキュレーターは小型のものを除いて、多くのモデルがDCモーターを採用しています。いずれも1時間あたりの電気代は0.50.7円。DCモーターの扇風機と比べると、大きな違いはありません。どちらも比較的、省エネな電化製品と言えるでしょう。

サーキュレーターと扇風機の違いは? 特徴を比較

サーキュレーターと扇風機では、用途や機能に違いがあります。以下にそれぞれの特徴をまとめました。

比較項目 

サーキュレーター

扇風機

用途

空気循環

涼をとる

風の性質

直線的で強力

広範囲で柔らか

可動域

広め

やや限定的

静音性

扇風機より音が大きめ

サーキュレーターより静かめ

扇風機の用途は「人が涼むため」であるのに対して、サーキュレーターは「室内の空気を循環させる」こと。そのため、生み出される風に違いがあり、扇風機は広範囲に柔らかめの風を、サーキュレーターは直線的に強い風を送り出します。

 エアコンの風が苦手で、できるだけ使用を控えたい人には扇風機が適しています。一方でサーキュレーターは空気を撹拌することでエアコンの効率を高めるのが得意。部屋全体に満遍なく冷気や暖気を届ける効果があります。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

サーキュレーターも扇風機も、空気洗浄や消臭など上位機種ほど多機能化しつつある点は変わりません。また、両者の機能を兼ね備えたモデルもあります。

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扇風機で快適に電気代を節約する方法

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ちょっとした工夫で扇風機の効果をさらに高め、電気代を節約することができます。

省エネな扇風機を選ぶ

電気代は一般的にACモーターよりもDCモーターのほうが安く済みます。利用シーンにあわせて風量を細かく調整できるDCモーターの利点を活かせば、より節約することができるはず。ただし購入費用との兼ね合いも考えましょう。

エアコンと併用する

エアコンの設定温度を緩和しても、扇風機を使えば涼しく感じられます。冷房の設定温度を1℃上げると、約13%も消費電力量を削減。例えば消費電力500Wのエアコンなら65Wを削減でき、1時間あたりの電気代がおよそ2.3円下がる計算となります。

つまり、省エネな扇風機ならトータルの電気代を節約することが可能。扇風機とエアコンを上手く組み合わせて使いましょう。

除湿器と併用する

風にあたっていても、湿度が高いと蒸し暑く感じます。これは体感温度が湿度に影響されるため。除湿機と扇風機を併用すれば体感温度が下がり、より快適にエアコンの電気代を抑えられるかもしれません。

タイマー機能などで使用時間を短縮する

扇風機を回しっぱなしにしている人はいませんか? 不要なときはこまめに電源を切るよう心がけましょう。睡眠時などはタイマー機能を使うことで、快適さを保ちつつ使用時間を短くできます。

風量を適切に調整する

涼むためでも強風に長時間あたっていると、体調に悪影響を与えてしまうことがあります。これは、体の熱が奪われるとともに肌表面の水分が失われることが原因。涼しくなったら風量を「弱」に設定するなど適切に調整することは、電気代の節約と体調維持につながります

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

なお、風が強くて気になる場合や寝室で使う場合は、扇風機の風を壁や天井に当て、跳ね返ってきた柔らかい風を利用する方法もおすすめです。

扇風機の置き場所などを工夫する

扇風機を置く場所も意識しましょう。室内より外が暑いときは、扇風機を窓の近くに置くと効果的。外へ向かって風を送ることで、熱気が室内に入るのを防げます。逆に、室内が外より暑いときは、開けた窓際に扇風機を置くと、涼しい外気を室内に取り入れることができます。

扇風機の前に氷を置く方法も有効です。氷が溶けるとき、気化熱によって周りの空気が冷やされるためです。

カーテンなどで日差しを遮る

夏の冷房時に入り込む熱の73%が窓や扉などの開口部からと言われています。カーテンには日差しを遮る効果だけでなく、屋外からの熱気を防ぐ効果も。夏場は外出時などにカーテンを閉めておくことで、室内の温度が上がりにくくなります。

電力会社・電気料金プランを見直す

「いつも節電を心がけているのに電気代が高い」と感じているなら、電力会社や電気料金プランを見直してみましょう。電力会社を自由に選べるようになった現在。自分のライフスタイルにあったプランに切り替えることで、電気代が安くなるかもしれません。

ENEOSでんきは、特に電気を多く使う人におすすめ。切り替えたらどれくらい電気がおトクになるかは、料金シミュレーションでお確かめください。

扇風機の電気代に関するよくある質問

最後に、扇風機についてのよくある質問にお答えします。

古い扇風機は電気代が高い?

多くの電化製品と同様に、扇風機の技術も日々進化しています。DCモーターの扇風機が登場したのは2010年頃。それ以前のACモーターモデルに比べて、電気代が大幅に安くなりました。基本的には、古い扇風機ほど電気代が高いと言えるでしょう。

また、古い製品では火災などのトラブルも心配。扇風機の火災事故は、製造から10年以上経っている製品で多く発生しています。電気代と安全性を考えると、古い扇風機は買い換えを検討するのも一案です。

「羽根なし」の扇風機は電気代が高い?

最近ではさまざまな種類の扇風機がありますが、電気代に関係するのは羽根の有無や大きさよりモーターの種類です。また、羽根なし扇風機の中には暖房機能を備えたものも。そうした付加機能を使うとエアコンよりむしろ電気代が高くなってしまうこともあります。

以下に扇風機の種類別の特徴をまとめました。気になる種類があるなら、チェックしてみてください。

扇風機の種類

長所

短所

リビングファン
(オーソドックスなタイプ)

・風量が強い
・角度調整の幅が広い
・多彩な機能をもつ製品が多い

・大きなスペースをとる
・羽根に巻き込まれる危険がある
・倒す危険がある

羽根なしタイプ

タワー型

・邪魔になりにくい
・羽根に巻き込まれる危険がない
・多彩な機能を持つものが多い

・比較的高価
・角度調整の幅が狭いものも

ラウンド型

・羽根に巻き込まれる危険がない
・多彩な機能を持つものが多い

・比較的高価
・角度調整の幅が狭いものも

卓上・ハンディ型

・コンパクトで持ち運びやすい
・充電式が多い

・風量が弱い
・機能が少ない

扇風機は24時間つけっぱなしにしても大丈夫?

例えば消費電力15Wの扇風機を24時間使用した場合、電気代は約11.2円。さほど大きな負担ではないでしょう。

ただし、塵も積もれば山となる。電気代を節約したいなら、必要に応じて使うことを心がけましょう。なお、空気を循環させる目的で連続使用するなら、サーキュレーターのほうが適しています。

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エアコンを賢く使って電気代を節約しよう!

扇風機はエアコンと併用することで、快適に節電できる優秀な家電です。特にDCモーターモデルは省エネなので、より効果を高めることができるでしょう。

それでも電気代が高いと感じるなら、電力会社の切り替えを検討したいところ。ENEOSでんきは、電気を多く使う人ほどオトクになる料金体系が特徴。夏場や冬場など、電気を多く使う季節でも安心でしょう。

著者 ENEOS Power編集部

暮らしの電気とガスの情報サイト「ENEeee!」を運営。エネルギーに関する情報や日々の暮らしに役立つ節約術・豆知識などを発信しています。毎月更新する記事を通じて、わくわくと驚きをお届けします。

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