電気代について調べていると目にする「託送料金相当額」。普段の生活ではあまり馴染みのない用語だけに「何のための費用?」「毎月の電気代に関係しているの?」など疑問をもつ方も少なくないでしょう。
そこで今回は、託送料金相当額についてわかりやすく解説。どのような費用かといった概要をはじめ、算出方法や地域別の単価、背景にある託送料金について紹介します。
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- 当社独自の前提による試算で、金額は参考目安(税込)です。契約アンペア数は40Aで算出しております。平均月間電気使用量は1人暮らしの場合は200kWh、2~3人家族の場合は300kWh、4人家族の場合は400kWh、5人家族の場合は500kWhを想定し算出しております。
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託送料金相当額とは?
託送料金相当額は「託送料金」を電気料金に転嫁するための費用です。託送料金とは、電力会社が送配電網を整備・管理している一般送配電事業者に支払っている料金。発電所で作られた電気は、送配電線で家庭や工場など利用者の元に届けられます。その送配電網で電気を届けるための費用の一部を電力会社が負担しているのです。
託送料金相当額は料金として項目立てされることもありますが、毎月の電気料金に内包されていることも少なくありません。そのため、電力会社によっては「契約内容と電気使用量を託送供給等約款に当てはめて算出した”参考値“」と説明するケースもあります。
託送料金相当額の算出方法
電力会社によって異なりますが、一般家庭向けの電気料金プラン(低圧)では、託送料金相当額は「1カ月の電気使用量(kWh)×低圧託送料金平均単価(円/kWh)」という式で算出されます。
低圧託送料金平均単価は、その名のとおり、低圧電力向けの「託送料金平均単価」です。託送料金平均単価は、電気を1kWh運ぶ際の平均価格。原則として5年ごと、送配電事業者が策定する中長期的な事業計画に基づいて見直しが行われます。
地域によって単価が異なるのも特徴です。各一般送配電事業者ごとに設定されているため、全国を10エリアに分割。それぞれに価格が設けられています。

編集部
例えば東京エリアの場合、2026年3月時点の低圧託送料金平均単価は9.44円/kWhです。仮に1カ月間で300kWhを使ったとしたら、当該月の託送料金相当額は「9.44×300」で2,832円と算出できます。
地域別の低圧託送料金平均単価
では、地域別の低圧託送料金平均単価を見ていきましょう。2026年3月時点における単価は次のとおりです。
地域 | 託送料金平均単価 |
|---|---|
北海道 | 11.25円/kWh |
東北 | 11.34円/kWh |
東京 | 9.44円/kWh |
中部 | 10.04円/kWh |
北陸 | 9.27円/kWh |
関西 | 8.61円/kWh |
中国 | 10.21円/kWh |
四国 | 10.14円/kWh |
九州 | 10.27円/kWh |
沖縄 | 12.68円/kWh |
単価は賠償負担金相当額と廃炉円滑化負担金相当額、電源開発促進税相当額を含んだ数値です。
エリアによって金額が異なる理由は、いくつか挙げられます。
例えば「都市部は需要密度が高いのに対し、地方は広いエリアに電線や変電所を設けなければいけないこと」や「山岳部などに送電線などを通す必要があること」「雪害や風害などによってメンテナンス費用が高くなること」などです。

ENEOSでんきは、地域の電力会社と比較すると電力量料金単価が割安に設定されています。電気使用量が多い家庭ほどお得に利用できるプランです。いくらお得になるか電気料金シミュレーションで確認しましょう!
そもそも託送料金とは?
前述したように、託送料金とは電力会社が支払う電気を届けるためのネットワーク利用料金。経済産業大臣の認可が必要で、販売した電気量に応じて電力会社が負担しています。
託送料金にはさまざまな費用が含まれているのも覚えておきたいポイントです。具体的には、送配電部門の人件費や設備修繕費、減価償却費、固定資産税などです。
中でも特徴的なのは「電源開発促進税」「賠償負担金」「廃炉円滑化負担金」でしょう。託送料金を通じて、電気の利用者すべてが支払っている費用です。以下その内容と、託送料金平均単価にどれほど含まれているかを解説します。
電源開発促進税は、発電施設の利用促進および安全確保などに充てられる税金。他にも、発電施設などの設置促進、運転および電気供給の円滑化に使用されます。
「原子力災害からの福島復興の加速のための基本指針」に基づいた費用。福島第一原発事故に関連する賠償金不足分の負担金であり、総額約2.4兆円を2020年度以降の40年程度で回収することが計画されます。
原子力発電所を円滑に廃炉するための負担金です。2018年7月に閣議決定された「エネルギー基本計画」で示された、原発依存度の低減という方針に基づいています。
地域 | 賠償負担金相当額 | 廃炉円滑化負担金相当額 | 電源開発促進税相当額 |
|---|---|---|---|
北海道 | 0.04円/kWh | ― | 0.414円/kWh |
東北 | 0.06円/kWh | 0.10円/kWh | 0.414円/kWh |
東京 | 0.09円/kWh | 0.07円/kWh | 0.413円/kWh |
中部 | 0.06円/kWh | 0.01円未満/kWh | 0.414円/kWh |
北陸 | 0.05円/kWh | 0.01円未満/kWh | 0.413円/kWh |
関西 | 0.13円/kWh | 0.11円/kWh | 0.413円/kWh |
中国 | 0.04円/kWh | 0.01円/kWh | 0.413円/kWh |
四国 | 0.10円/kWh | 0.25円/kWh | 0.413円/kWh |
九州 | 0.08円/kWh | 0.09円/kWh | 0.413円/kWh |
沖縄 | ― | ― | 0.409円/kWh |
託送料金と関係する制度
託送料金には他にも独自の制度が設けられていますが、特に知っておきたいのは「レベニューキャップ制度」「発電側課金制度」でしょう。
レベニューキャップ制度
レベニューキャップ制度とは、2023年4月に導入された制度。一般送配電事業者が設定した収入上限内で、託送料金を柔軟に設定できる仕組みです。
送配電事業は現在も、再生可能エネルギーを主力電源とするための系統増強、デジタル化への対応、老朽化設備の更新といった多くの課題を抱えています。しかし、従来の制度では送配電事業者が課題を解決するための投資を行なっても、利益につなげることが難しかったのです。
そういった構造的な問題を解決するため、レベニューキャップ制度が導入されました。送配電事業者が5年間の事業計画書を作成し、必要な費用を国が審査・承認。さらに事業者が報酬を得られるようにすることで、次世代インフラへの投資促進と、託送料金の値下げによる電気利用者の負担軽減を目指しています。
発電側課金制度
発電側課金制度は、電力会社が払っている託送料金の一部を、発電事業者にも負担してもらう仕組みです。再生可能エネルギーの導入拡大による送配電網のコスト増加を理由に、2024年4月から導入されました。
対象とするのは、発電した電気を電力系統に送り出しているすべての電源。大規模な太陽光発電や風力発電なども含まれますが、系統への送電量が10kW未満と小規模なら当面のあいだは対象外とされています。そのため、一般家庭による太陽光発電の売電で費用を負担するケースはまれです。

編集部
発電側課金制度は、事業者による発電の効率化を促す効果も見込まれています。つまり、電気利用者の負担軽減だけでなく、電力供給の安定化にも寄与しているのです。
託送料金相当額が気になるなら電気代を節約しよう
毎月かかる託送料金相当額は、決して少なくありません。もし「高い!」と感じたなら、重要なのは電気代の節約に取り組むこと。おすすめなのは、次の3つの方法です。
- 契約アンペア数を見直す
- 電力会社・電気料金プランを乗り換える
- 家電の消費電力量を減らす
契約アンペア数を見直す
電気代の基本料金を抑えるなら、契約アンペア数を見直すのも手です。電気代の基本料金は、契約アンペア数によって金額が決まります。つまり、契約アンペア数を抑えれば、基本料金が安くできるのです。
ただ、アンペア数を抑えすぎると同時に使える電力が減り、ブレーカーが落ちやすくなるので要注意。世帯人数に応じた契約アンペア数の目安は、次のとおりです。これを基準にしながら、家電の使い方などを踏まえて適切なアンペア数を見極めましょう。
世帯人数 | 契約アンペア数の目安 |
|---|---|
一人暮らし | 20〜30A |
二人暮らし | 30〜40A |
3人家族 | 40〜50A |
4人家族以上 | 50〜60A |

編集部
契約アンペア数の変更は多くの場合、年に1回しかできません。契約アンペア数を下げすぎてブレーカーが落ちるようになっても、すぐには変えられないので気をつけましょう。
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アンペア(A)とは?ボルト・ワットとの違いは?節約に有効な選び方も解説電力会社・電気料金プランを乗り換える
電気代を抑えたいなら、電力会社・電気料金プランを見直すのが最も効果的でしょう。現在は各電力会社が多様なプランを提供しています。それぞれ料金設定に特徴があるため、ライフスタイルに合った電力会社・プランを選べば、無理なく電気代を節約できるはずです。
例えばENEOSでんきの「Vプラン」は、電気使用量に応じて電力量料金単価が変わる「三段階料金」を採用。地域の電力会社と比較すると、2段階目・3段階目の料金単価が控えめに設定されており、電気を多く使う方ほどお得になりやすくなっています。
さらに2年以上の利用を前提とした「にねん とく2割」や、ENEOS都市ガスとのセット割も用意。「電気代が高い」とお悩みなら、料金シミュレーションで節約できるか確かめてみてください。
家電の消費電力量を減らす
電気代を節約したいなら、家電の節電がセオリーでしょう。電気の使用量を減らせば、託送料金相当額に加えて、使用量に応じて決まる電力量料金や燃料費調整額、再エネ賦課金も抑えることができます。
節電の基本は電源をこまめにオフにすること。使わない家電のコンセントを抜けば、待機電力も減らせます。そして、節電は消費電力の大きな家電から優先して行うのが効率的です。

このように、最も電力を消費するのはエアコン。次いで冷蔵庫、照明に電力消費が高くなります。その具体的な節電のポイントは次のとおりです。
家電 | 節電のポイント |
|---|---|
エアコン | ・設定温度は冷房が28℃、暖房が20℃を目安にする |
冷蔵庫 | ・冷蔵庫の設定温度を控えめにする |
照明 | ・こまめに掃除し、本体の明るさを維持する |
託送料金相当額は意識しつつ電気代全体を節約しよう
託送料金相当額は「託送料金」を価格に転嫁するための費用です。託送料金相当額は料金として項目立てされることもありますが、毎月の電気料金に内包されていることも。
電気の使用量を減らすことで託送料金相当額も抑えることが可能。つまり、節電を心がけることが大切です。
そして電気代全体の節約には、電力会社・電気料金プランの乗り換えが有効でしょう。ENEOSでんきは電気使用量が多い方にピッタリの料金設定を採用。電気代を節約する選択肢の一つとして、ぜひ注目してみてください。
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