2025年夏に引き続き、2026年冬(1~3月)にも電気・都市ガスに対する補助金「電気・ガス料金負担軽減支援事業」が実施されます。これによって光熱費の負担が一時的に軽減されますが、「補助金はいつからいつまで?」「どれくらい安くなるの?」と疑問を持っている方もいるでしょう。
この記事では、2025年12月時点における電気代・ガス代補助金の情報をわかりやすく解説。さらに、補助金事業の背景や補助金額の推移、過去の電気・ガス補助金なども説明します。補助金以外の光熱費の節約方法も紹介するので、ぜひご一読ください。
電気代の補助金が再開!ガス代も補助される
2025年夏に実施されていた電気代とガス代の補助金ですが、2026年1〜3月に再び実施されます。
今回の補助金は、2025年11月に閣議決定された「「強い経済」を実現する総合経済対策」の一環として盛り込まれました。足元の物価高への対応として、エネルギーコストの負担軽減を目的に、2026年冬季の電気・ガス代が値引きされます。
支援は「電気・ガス料金負担軽減支援事業」で行われ、適用の対象となるのは電気と都市ガスを利用している下記の世帯・事業者。補助額は、一般家庭の場合は3カ月間で7,300円程度が見込まれています。
- 電気:低圧・高圧が対象
- 都市ガス:家庭用および年間契約量1,000万m³未満の業務用が対象
LPガス(プロパンガス)は電気・ガス料金負担軽減支援事業の対象外です。
2026年冬の「電気・ガス料金負担軽減支援事業」
2026年1〜3月に実施される電気・ガス料金負担軽減支援事業では、使用量に応じて電気・ガスの料金が値引きされます。ここでは、電気とガスに対する補助金の詳細をそれぞれ説明します。
電気代の補助・値引額
電気代の補助金は、契約形態によって低圧と高圧で値引き単価が異なります。また、1〜2月使用分は厳しい寒さが予測されることから、3月分よりも補助額が高く設定されています。
契約区分 | 1月使用分 | 2月使用分 | 3月使用分 |
|---|---|---|---|
一般家庭向け(低圧電力) | 4.5円/kWh | 4.5円/kWh | 1.5円/kWh |
企業・店舗向け(高圧電力) | 2.3円/kWh | 2.3円/kWh | 0.8円/kWh |
「1月使用分」とは1月中の検針日から2月中の検針日までの使用分を指します。
ただ、補助金によって実際どれくらい電気代が値引きされるのでしょうか? 電気使用量別の割引額を計算してみました。
電気使用量 | 1月使用分 | 2月使用分 | 3月使用分 |
|---|---|---|---|
100kWh | 450円 | 450円 | 150円 |
200kWh | 900円 | 900円 | 300円 |
300kWh | 1,350円 | 1,350円 | 450円 |
400kWh | 1,800円 | 1,800円 | 600円 |
500kWh | 2,250円 | 2,250円 | 750円 |
2〜3人世帯の場合、1カ月あたりの電気使用量は約300kWhが目安。1〜2月使用分では、電気代が1,350円ほど安くなると試算できます。

編集部
注意したいのは、補助金が適用されるのは1~3月の「使用分」である点。実際に安くなるのは2月~4月に支払う電気代です。これはガスでも同様なので、合わせて覚えておきましょう。
ガス代の補助・値引額
ガス代の補助金は、都市ガスを対象に1m³あたり一定額を値引き。電気代と同様に、1〜2月使用分は3月分より補助額が高くなっています。
契約区分 | 1月使用分 | 2月使用分 | 3月使用分 |
|---|---|---|---|
都市ガス | 18.0円/m³ | 18.0円/m³ | 6.0円/m³ |
ガス代も、使用量別の値引額をまとめてみました。当然ですが、使用量が増えるほど値引額も大きくなるため、ガスを多く使う人ほど補助金の効果をより実感できるはずです。
ガス使用量 | 1月使用分 | 2月使用分 | 3月使用分 |
|---|---|---|---|
10m³ | 180円 | 180円 | 60円 |
20m³ | 360円 | 360円 | 120円 |
30m³ | 540円 | 540円 | 180円 |
40m³ | 720円 | 720円 | 240円 |
50m³ | 900円 | 900円 | 300円 |
1カ月あたりのガス使用量の目安は以下のとおり。
- 1人暮らし:10〜20m³
- 2〜3人暮らし:20〜40m³
- 4人以上:40m³以上
上記を踏まえると2〜3人暮らしなら、1〜2月使用分のガス代が360〜720円ほど安くなる見込みです。
「「強い経済」を実現する総合経済対策」では、低圧と高圧電力、都市ガス以外のエネルギーコストに対する補助金を用意。例えば、特別高圧電力を利用する中小企業や、LPガスを使う世帯・事業者に対する支援なども盛り込まれているのです。
これは、電気・ガス料金負担軽減支援事業とは異なり、重点支援地方交付金の拡充を通じて実施。補助金を受け取るのは地域の自治体であるため、支援内容は地域によって異なります。
補助金(電気・ガス料金支援)の適用に申請は不要
「電気・ガス料金負担軽減支援事業」では、利用者が特別な手続きをする必要はありません。採択された電力会社やガス会社が、国から補助金を受け取り、その分を各家庭や事業者の請求額に反映。つまり、電気・ガス代が自動的に値引きされる仕組みとなっています。
補助額の確認方法
補助金が適用されているかは、マイページや毎月届く請求書で確認できます。表示の仕方は電力会社・ガス会社によって異なるものの、補助金による割引額が明記されているため、いくら値引きされているか一目でわかるでしょう。詳しくは、ご利用中の電力会社・ガス会社にご確認ください。

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電気・ガス代の補助金の推移
電気・ガス料金の補助金事業は2023年1月に始まり、複数回実施されてきました。ただ、名称や目的が異なるため、補助額にも差があり、人によっては「以前より補助額が少ない」と感じてしまうかもしれません。
そこで、電気代とガス代に対する補助額の推移をまとめました。自分の光熱費を正しく把握するためにも、過去分と合わせてチェックしておくと良いでしょう。
電気代の補助額の推移
まずは電気代の補助額から確認していきましょう。以下は2023年1月〜2026年3月における、一般家庭向けの低圧電力に対する補助金の推移です。

各期間における補助金の詳細は後ほど解説しますが、補助額だけ見ると最も高かったのは2023年1〜8月。金額は7.0円/kWhでした。
一方で2026年1〜2月の4.5円/kWhは過去2番目の補助額であり、比較的高水準であることがわかります。
ガス代の補助額の推移
続いて、ガス代の補助額の推移を見ていきます。以下は、2023年1月〜2026年3月の都市ガスに対する補助金の推移です。

ガス代の補助金の推移は電気代と同一。最も高かったのは2023年1〜8月で、30円/m³でした。2026年1〜2月の18円/m³が、2番目に高いことも同様です。
過去に実施された電気料金・ガス料金の補助金事業
電気・ガス代の補助金事業は過去に4回実施。それぞれ期間や補助額などは異なるものの、家計や事業者の光熱費負担を軽減する役割を果たしてきました。ここでは、過去に実施された4つの補助金について振り返ります。
- 2025年夏の「電気・ガス料金支援」
- 2025年冬の「電気・ガス料金負担軽減支援事業」
- 2024年の「酷暑乗り切り緊急支援」
- 2023年〜2024年の「価格激変緩和対策」
2025年夏の「電気・ガス料金支援」
2025年夏の「電気・ガス料金支援」は、物価の高騰に対応する支援策のひとつとして実施されました。
これは2025年5月に設置された政府による「米国の関税措置に関する総合対策本部」で決定。電力使用量の増加が見込まれる7〜9月に限って、電気と都市ガス代が値引きされました。
実施期間 | 2025年7~9月使用分 |
|---|---|
対象エネルギー | 電気、都市ガス |
申請方法 | 手続き不要。小売事業者を通じて自動的に値引き処理 |
事業が決まった同年5月末の国際的な燃料価格の動向や為替レートの水準を前提に、2024年夏季より光熱費の負担が軽くなる補助額が設定されていました。
使用月 | 電気 | 都市ガス | |
|---|---|---|---|
低圧 | 高圧 | ||
2025年7月 | 2.0円/kWh | 1.0円/kWh | 8.0円/m³ |
2025年8月 | 2.4円/kWh | 1.2円/kWh | 10.0円/m³ |
2025年9月 | 2.0円/kWh | 1.0円/kWh | 8.0円/m³ |
2025年冬の「電気・ガス料金負担軽減支援事業」
2025年冬の電気・ガス料金負担軽減支援事業は、2024年の11月に閣議決定された「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」の一環として実施されました。
目的は、物価高によって厳しい状況にある国民の支援。電力使用量の最も大きい時期である2025年1〜3月の電気・ガス代が値引きされたのです。
実施期間 | 2025年1~3月使用分 |
|---|---|
対象エネルギー | 電気、都市ガス |
申請方法 | 手続き不要。小売事業者を通じて自動的に値引き処理 |
この支援による補助額は以下のとおり。2026年冬の電気・ガス料金負担軽減支援事業と同様に、1〜2月の金額が少し大きく設定されていました。
使用月 | 電気 | 都市ガス | |
|---|---|---|---|
低圧 | 高圧 | ||
2025年1月 | 2.5円/kWh | 1.3円/kWh | 10.0円/m³ |
2025年2月 | 2.5円/kWh | 1.3円/kWh | 10.0円/m³ |
2025年3月 | 1.3円/kWh | 0.7円/kWh | 5.0円/m³ |
2024年夏の「酷暑乗り切り緊急支援」
近年では記録的な猛暑が続き、冷房需要は増加傾向にあります。加えて、2024年は電気料金の高騰も続いており、身体的にも経済的にも大きな負担がかかると懸念されていました。そこで、国は2024年8〜10月に「酷暑乗り切り緊急支援」を実施したのです。
実施期間 | 2024年8月使用分~10月使用分 |
|---|---|
対象エネルギー | 電気、都市ガス |
申請方法 | 手続き不要で、小売事業者を通じて自動的に値引き処理 |
【電気】低圧および、高圧が対象。特別高圧は対象外。
【ガス】年間契約量が1000万㎥以上の企業等は対象外 。発電事業者向けの販売量は除く。
この支援では、夏場の電力需要ピーク時における家計負担を軽減するため、一定期間にかぎり電気・ガス料金を値引き。その補助額は次のとおりです。
使用月 | 電気 | 都市ガス | |
低圧 | 高圧 | ||
2024年8月 | 4.0円/kWh | 2.0円/kWh | 17.5円/m³ |
2024年9月 | 4.0円/kWh | 2.0円/kWh | 17.5円/m³ |
2024年10月 | 2.5円/kWh | 1.3円/kWh | 10.0円/m³ |
2023年〜2024年の価格激変緩和対策
2023年1月から2024年5月までの約1年半にわたり、「電気・ガス価格激変緩和対策」が全国で実施されました。
世界的な燃料価格の高騰を背景に、電気・ガス料金が急激に上昇したことを受けて、国が長期的な支援を行ったものです。
実施期間 | 2023年1月~2024年5月使用分 |
|---|---|
対象エネルギー | 電気、都市ガス |
申請方法 | 手続き不要。小売事業者を通じて自動的に値引き |
電気と都市ガス両方に対して補助金が適用され、家庭だけでなく中小企業や店舗など幅広く支援が行われました。その補助額は、以下のとおりです。
補助金以外の光熱費の節約方法
電気代・ガス代は、補助金で一時的に下がっても、制度終了後に再び上昇する可能性があります。
そのため、日常生活の中でできる節約術や電力・ガス会社の見直しがとても重要です。
ここでは、電気代とガス代の節約方法を詳しく解説します。ライフスタイルを大きく変えずに無理なく節約する方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
電気代を節約する方法
電気代を削減するには、次の3つの視点がポイントです。
1. 家電の使い方を工夫する
- エアコンは冷房設定温度を28℃前後に、暖房は20℃を目安に設定する
- エアコンのフィルターは月1回掃除し、効率を維持
- サーキュレーターで空気を循環させて効率を高める
- 冷蔵庫は詰め込みすぎない、扉の開閉を減らす
- 照明はLEDに切り替え、不要な照明はこまめに消す
- 待機電力を減らすため、使わない家電はコンセントを抜く
- 電気ポットは必要な分だけお湯を沸かす
2. 生活習慣を見直す
- 洗濯はまとめて行い、節水・節電モードを活用する
- 乾燥機は極力使わず、天日干しを基本にする
- 炊飯器の保温時間は短くし、余ったご飯は冷凍保存する
- お風呂は追い焚きを減らし、シャワー時間を短縮する
3. 省エネ家電へ買い替える
- 古いエアコンや冷蔵庫は消費電力が高いため、省エネ性能の高い製品に買い替える
- 購入時は「省エネラベル」を参考に選ぶ
電力・ガス会社の乗り換えで節約
光熱費を根本から見直すには、電力会社やガス会社の乗り換えも効果的です。自分の家庭に合った料金プランを選ぶことで、年間で数千円から数万円の節約が期待できます。
今回は、電力会社を乗り換える場合の効果や手続き方法、注意点をまとめました。ガス会社の乗り換えも大きくは変わりませんが、開栓の立ち合いなどが必要となります。
【電力会社乗り換えの効果】
- 自分の使用状況に合った料金プランを選べる
- 基本料金や単価が安い会社を選べば、毎月の固定費を下げられる可能性がある
- ポイント還元やキャンペーンを活用できる場合もある
【乗り換えの手順】
- 現在の電気使用量を請求書やWeb明細で確認する
- 複数社の料金プランを比較する
- 新しい電力会社を選び、Webまたは電話で申し込む
なお、旧電力会社との解約は利用者が手続きする必要がないため、手間がかかりません。

編集部
電力会社の切り替えでは、これまで利用していた会社への解約手続きは不要です。ただし、引越しを伴う場合は、旧居で契約している電力会社に解約手続きを申し込まなければなりません。
【会社選びのポイント】
- 基本料金と従量料金のバランスを確認する
- 契約期間や解約手数料がないかをチェックする
- ポイント還元やセット割など付加価値も比較する
【乗り換えをする場合の注意点】
- 支払い方法が限られている場合がある
- 契約期間中に解約すると違約金が発生する場合がある
- 寒冷地などではガス会社も合わせて検討する必要がある
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電気代補助金を上手に活用して、電気代を抑えよう!
2025年7月から9月にかけて実施されている電気・ガス料金の補助金制度は、エネルギー価格高騰による家計負担を一時的に和らげるためのものです。この制度により、電気代やガス代は自動的に割引されるため、特別な手続きなしで家計にプラスの効果が期待できます。
しかし、補助金はあくまで期間限定の支援策です。補助金が終了すれば、再び光熱費が上昇する可能性があります。補助金の恩恵を受けながらも、今のうちに節約術の実践や電力・ガス会社の見直しなど、長期的に家計を守る準備を進めていきましょう。
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