これから引越しをする人の中には「何から始めればいいのか分からない」「手続き漏れがないか不安」という人も少なくないでしょう。
そこで今回は、新居が決まった直後から当日、そして引越し後までの“やること”を徹底解説。時系列順にリスト化したので、何を・いつ・どのように進めればよいかがわかります。初めて引越しをする人はもちろん、引越しの流れを把握したい人も活用してください。
引越し全体の流れ
引越しが決まったら、数多くの手続きや準備をこなさなければなりません。だからこそ、まずは全体感を把握することが大切です。
以下、時系列順に、やるべきことをまとめました。全体の流れを把握するだけでなく、引越し時のチェックリストとしても活用ください。
引越しやることチェックリスト
引越し先が | □ | 引越し業者に依頼する | |
---|---|---|---|
□ | 旧居の退去連絡をする | ||
□ | 駐車場を解約・確保する | ||
□ | 子どもの転園・転校の準備をする | ||
引越し | □ | 必要なもの・不用品のリストアップする | |
□ | 荷造りの準備を始める | ||
□ | インターネットの契約・継続・解約手続きを行う | ||
□ | 各種サービスの | 新聞の解約または継続手続きをする | |
□ | 衛星放送・ケーブルテレビを契約・解約する | ||
引越し | □ | 旧居の電気・ガス・水道の停止手続きをする | |
□ | 新居の電気・ガス・水道の開始手続きをする | ||
□ | 引越しに関する | 新居に持っていく物を荷造りする | |
□ | 粗大ごみの収集を依頼する | ||
□ | 新居までの移動手段を確保する | ||
□ | ペットの引越し対策を講じる | ||
□ | 公的手続き | 転出届を提出する | |
□ | 国民健康保険の資格喪失手続きを行う | ||
□ | 介護保険被保険者証を返却する | ||
□ | 児童手当の受給事由消滅届を提出する | ||
□ | 各種 | 郵便物転送を申し込む | |
□ | NHKの住所変更を行う | ||
□ | クレジットカードの住所変更を行う | ||
□ | 携帯電話の住所変更を行う | ||
□ | 定期配達サービスの住所変更を行う | ||
引越し | □ | 清掃・ゴミ出しをする | |
□ | 引越し当日の | 新居のレイアウトを決めておく | |
□ | 引越し業者と最終確認をする | ||
□ | 冷蔵庫・洗濯機の搬出準備をする | ||
□ | 引越し当日の荷造りをする | ||
引越し | □ | 旧居で | 搬出作業の立ち会い・荷物の確認をする |
□ | 引越し料金を支払う | ||
□ | ガスの閉栓に立ち会う | ||
□ | 退去の立ち会い・鍵の返却をする | ||
□ | 新居で | 搬入作業に立ち会う | |
□ | 電気・水道を開通する | ||
□ | ガス開栓に立ち会う | ||
引越し後に | □ | 荷ほどき・ | 荷ほどき・清掃・ゴミ捨てを行う |
□ | 家具・インテリアを配置する | ||
□ | 公的手続き | 転入届・転居届を提出する | |
□ | マイナンバーカードの住所変更を行う | ||
□ | 国民健康保険の加入・住所変更を行う | ||
□ | 国民年金の住所変更を行う | ||
□ | 印鑑登録を行う | ||
□ | パスポートの住所変更を行う | ||
□ | 運転免許証の住所変更を行う | ||
□ | 自動車保管場所証明(車庫証明)申請手続きを行う | ||
□ | 自動車の登録変更・軽自動車の住所変更手続きを行う | ||
□ | 子どもの転園・転校の手続きを行う | ||
□ | 児童手当の認定申請・住所変更を行う | ||
□ | 介護保険の住所変更・新規申請を行う | ||
□ | ペットの登録変更を行う | ||
□ | サービスの | 金融機関の住所変更を行う | |
□ | 保険の住所変更を行う | ||
□ | 職場に連絡する |
Step1:すぐにやること
引越し先が決まったら、主に引越しと退去に関する準備を始めましょう。以下の5つは、なるべく早く取り組むことが大切です。
やること | |
---|---|
□ | 引越し業者に依頼する |
□ | 旧居の退去連絡をする |
□ | 駐車場を解約・確保する |
□ | 子どもの転園・転校の準備をする |
引越し・退去の手配
引越し業者は早めに予約を入れることが大切です。特に3〜4月の引越しシーズンは数週間前から予約が埋まってしまうことも。入居希望日が決まっているなら、すみやかに手続きを進めましょう。
また、引越し日が決まったら「いつまでに何をするか」を決めておくこと。その後のダンドリも組みやすくなります。例えば、勤務先に有給休暇を申請したり、当日手伝ってくれる人を確保したりするなどは直前では難しいでしょう。全体スケジュールが明確だと、余裕を持って行動することができます。
引越し業者に依頼する
3月~4月のハイシーズンでなくとも、引越しは週末や月末に偏りがち。そのため、可能なら平日、特に午前中に予約するのがおすすめです。入居日を柔軟に変更できないなら、早々に引越し業者に連絡しましょう。
引越し業者選びは複数社から見積もりを取り、料金やサービス内容を比較して決めるのがおすすめ。引越し業者の一括査定サービスは便利ですが、連絡が殺到することがあるので要注意。評判の良い3〜4社に絞って連絡するのがおすすめです。

編集部
見積もりは自宅を訪問する業者が多いですが、オンラインや写真で簡易的に済ませられる場合もあります。
旧居の退去連絡をする
旧居が賃貸住宅なら、オーナーや管理会社に退去を事前に伝える必要があります。告知の期限は「1ヵ月前まで」が一般的ですが、「2ヵ月前」と規約で定める物件も少なくありません。手続きが遅れると、住んでいなくても家賃を払わなければならないので注意してください。
さらに、退去時には旧居で立ち会いを行います。最近では必須としないケースもありますが、原状回復の責任範囲を確認・相談できるので、トラブルを防止するためにも立ち会うようにしましょう。
駐車場を解約・確保する
月極駐車場を契約しているなら、部屋と同じように解約告知が必要。期限は、やはり1ヵ月前までが一般的です。
車を手放さない、あるいは新たに購入する場合は、引越し先で駐車場を確保しなければなりません。マンションによっては、抽選や空き待ちとなることも。大都市では駐車場を見つけるのに苦労するケースも多いので、引越しが決まったら早めに動き出しましょう。
引越しに伴う準備
小さな子どもがいる家庭では、新生活をスムーズに始められるように準備が必要です。また、引越しにストレスを感じてしまうこともあるので、心身のケアを心がけてください。
子どもの転園・転校の準備をする(ファミリーのみ)
幼稚園・保育園では退園届や転園届だけでなく、さまざまな書類を提出。入園の空き状況が限られることもあるので、受け入れ可能か確認しておきましょう。
小中学校の場合、現在通っている学校から「在学証明書」「教科書給与証明書」を発行してもらいます。役所でもらえる「転入学通知書」と一緒に学校へ提出します。
Step2:引越し1ヵ月前にやること
引越しまで1ヵ月を切ったら、いよいよ本格的な準備が始まります。この時期は「不要なものの整理」「荷造り開始」「各種サービスの解約・契約変更」など、やることが一気に増えます。やるべきことを整理すると、以下のようになります。
やること | |
---|---|
□ | 必要なもの・不用品をリストアップする |
□ | 荷造りの準備を始める |
□ | インターネットの契約・継続・解約手続きを行う |
□ | 新聞の解約または継続手続きをする |
□ | 衛星放送・ケーブルテレビを契約・解約する |
必要なもの・不用品をリストアップする
引越し1ヵ月前には何が必要で、何が不要か整理しておきます。大型の家具・家電は高価なのできちんと比較検討したいところ。また、引越し先ではサイズが合わないなど買い替えが必要な家具・家電もあるでしょう。
家具・家電の購入は時間がかかることが多く、納品までに時間がかかるケースも少なくありません。また、粗大ごみは指定された日時でしか出せないので、早めに不用品も洗い出しておく必要があります。

編集部
最近では、フリマアプリでの購入や売却を行う人も増えました。フリマアプリは時間が読めないので、利用する予定なら、必要なものや不用品のリストアップを早めに行いましょう。
荷造りの準備を始める
荷造りは「必要な資材をそろえること」から始まります。段ボールやガムテープ、緩衝材、油性ペンなどを必要な資材を集めましょう。
段ボールや衣類をまとめるハンガーケースなどは、引越し業者が用意してくれる場合もあります。不足しそうな場合は自分で手に入れましょう。段ボールの必要枚数は人によって異なりますが、一般的には一人あたり10〜15枚が目安と言われているので、参考にしてください。
各種サービスの手続き
引越しを機に新規契約・解約を検討しているサービスがあるなら、そのタイミングに注意。工事の予約に日数を要したり、月単位での契約であったりするサービスは、1ヵ月前までに対応しておくのが無難でしょう。
インターネットの契約・継続・解約手続きを行う
引越し先では、現在契約しているインターネット回線・プロバイダを使えないケースは少なくありません。新規契約をする場合は新規での開通工事は1ヵ月先になることもありますし、解約手続きも1ヵ月前が目安となります。
同じ回線を使う場合でも住所変更に加えて、移転工事が必要です。こちらも工事までに1ヵ月ほどかかることがあるので、早めに手続きを済ませておくと安心です。
なお、ホームルーターなど工事を必要としない回線サービスを継続利用する場合は、引越し1週間前までに住所変更手続きを行えば問題ありません。

編集部
インターネットを解約する場合は、解約金・違約金が発生する場合もあります。契約しているインターネット回線・プロバイダのマイページなどで確認ください。
新聞の解約または継続手続きをする
新聞の定期購読も、月単位での契約としている場合があるので、早めに確認しましょう。継続するなら住所変更手続きが必要です。こちらは、1週間前までに済ませれば問題ありません。
衛星放送・ケーブルテレビを契約・解約する
引越し先で衛星放送・ケーブルテレビを新規契約するなら、工事まで日数を要する場合があるので、早めに申し込んでください。解約する場合、日割り計算する業者は少ないので、月の解約期限を超えないように手続きを済ませましょう。
解約時はSTBやチューナーなどのレンタル機器の返却が必要。回収キットの到着〜返送期限まで余裕を持って対応しましょう。なお、継続利用する場合は、住所変更手続きを行います。
Step3:引越し1〜2週間前にやること
引越しの1〜2週間前になると、ライフラインや役所での手続きなど、生活に直結する準備が必要です。また、粗大ごみの収集依頼や新居までの移動手段の確保など、後回しにすると間に合わなくなるものもあるので、気をつけましょう。
やること | |
---|---|
□ | 旧居の電気・ガス・水道の停止手続きをする |
□ | 新居の電気・ガス・水道の使用開始手続きをする |
□ | 新居に持っていく物を荷造りする |
□ | 粗大ごみの収集を依頼する |
□ | 新居までの移動手段を確保する |
□ | ペットの引越し対策を講じる |
□ | 転出届を提出する |
□ | 国民健康保険の資格喪失手続きを行う |
□ | 介護保険被保険者証を返却する |
□ | 児童手当の受給事由消滅届を提出する |
□ | 郵便物転送を申し込む |
□ | NHKの住所変更・解約手続きを行う |
□ | クレジットカードの住所変更を行う |
□ | 携帯電話の住所変更を行う |
□ | 衛星放送・ケーブルテレビを契約する |
□ | 定期配達サービスの住所変更を行う |
旧居の電気・ガス・水道の停止手続きをする
旧居の電気・ガス・水道の使用停止手続きは、インターネットか電話で申し込めます。手続きを怠ると、引越し後も請求され続ける恐れがあるため要注意。1週間前を目処に対応しておきましょう。
引越し先でも同じ電気・ガス会社、水道局を利用するなら開通手続きも同時に行えるので、合わせて申し込むとスムーズです。
申し込み先は契約している電力会社。引越し当月の支払いは口座振替やクレジットカード払いが一般的ですが、払込票などでも支払いできます。
申し込み先は契約しているガス会社。引越し当月の支払いは口座振替やクレジットカード払いが一般的ですが、払込票などでも精算できます。閉栓への立ち会いは不要です。しかし、ガスメーターが室内にあったり、警報機などを撤去したりする場合は必要となります。
申し込み先は、地域の水道局。引越し当月の支払いは電気・ガスと同じく、口座振替やクレジットカード払いを選択可能。ただ、自治体によって違いがあるので、事前に確認しておくと安心です。

編集部
電気と水道も、場合によっては立ち会いが求められるケースがあります。立ち会いが必要かどうか不安なら、電気会社や水道局に直接確認しておきましょう。
新居の電気・ガス・水道の使用開始手続きをする
新居の電気・ガス・水道の使用開始手続きは、インターネットや電話などで申し込み可能。。直前での連絡だと、引越し当日にライフラインが使えないケースもあります。1ヵ月前であっても手続きはできるので、早めに済ませておきたいところです。
重要なのはガスの開栓。立ち会いが必要となります。3〜4月の引越しシーズンは、予約枠が埋まってしまうことがあるので、早めの行動を心がけましょう。
申し込み先は電力会社で、引越し時に電力会社を切り替えるなら「新居の新規契約」と「旧居の解約手続き」が必要です。手続きは、切り替え先の電力会社にインターネットや電話で申し込むだけ。特別な工事も必要ありません。なお、旧居で契約している電力会社への解約手続きは忘れずに行いましょう。
申し込み先はガス会社。引越しを機にガス会社を切り替える場合、「新居の新規契約」と「旧居の解約手続き」が必要です。また、旧居ではLPガスを利用していて、新居が都市ガスの場合は、継続して契約はできないので注意しましょう。
申し込み先は、地域の水道局です。同じ市区町村内の引越しでも、管轄する水道局が異なる場合は、「新居の新規契約」と「旧居の解約手続き」がそれぞれ必要です。
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引越しに関する準備・段取り
この時期は、生活に必要な物を最小限残し、順次荷造りを進める段階。合わせて、引越し当日に直結する準備も整えましょう。
新居に持っていく物を荷造りする
荷造りは、あまり使わないものから詰めていくのが基本。当然、大きな物を下にするほうが安定します。段ボールには、「中身」と「新居での設置場所」を記載しておくこと。割れ物や精密機器は緩衝材を使い、段ボールには「割れ物注意」と記載しましょう。
粗大ごみの収集を依頼する
粗大ごみは、予約制となっている場合がほとんど。申し込みが遅れると引越し当日まで処分できず、旧居の契約期間内なら引越し後に捨てにきたり、新居に不要な物を持ち込んだりすることになりかねません。

編集部
テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどは家電リサイクル法の対象です。収集方法や料金が異なるので、注意しましょう。
新居までの移動手段を確保する
遠距離の引越しでは、新幹線や飛行機のチケットを手配しておきましょう。車を使うなら、駐車場や利用ルートをチェック。引越し当日、想定外の遅延が発生することもあるので、余裕のあるスケジュールを立てることが重要です。
ペットの引越し対策を講じる
ペットを飼っているなら、引越し時の移動手段を検討しましょう。移動用のキャリーケースや移動中の水分補給グッズなどを用意し、きちんと安全を確保します。移動距離が長い場合は、適度に休憩を取れるスケジュールやルートを組んでください。
引越し当日は慌ただしくなりそうなら、親戚・友人に預ける、ペットホテルを利用するなどの対策を講じるのも一案。当然、直前になって預けるのは難しいので、できるだけ早く依頼しましょう。
公的手続き
役所などでの公的手続きは、2週間前から申し込みできるようになるものが多くあります。引越し前に手続きを済ませておかないと、旧住所にある役所まで足を運ばなければならないので、決して忘れないように。
転出届を提出する
異なる市区町村へ引越す場合、役所あるいは郵送で「転出届」を提出して「転出証明書」を受け取ります。電子証明書が有効となっているマイナンバーカードがあればオンラインでも提出できます。ただ、処理が完了するまでに数日かかる点には留意ください。
提出は引越し予定日の14日前から可能。オンラインでの提出に限り、引越し30日前から受け付けている自治体もあります。

編集部
転出証明書は、後述する「転入届」を出す際に合わせて提出します。なくさないように、保管しておきましょう。
同じ市区町村で引越す場合は、引越し後2週間以内に「転居届」を役所に提出します。転出届と転入届の提出は不要です。
国民健康保険の資格喪失手続きを行う
国民健康保険に加入している人が異なる市区町村へ引越す場合は、現住所の役所で資格喪失の手続きが必要です。転出届の提出と同時に行える自治体が多いので、役所に窓口で合わせて済ませるのがスムーズでしょう。同じ市区町村内の引越しのみであれば資格喪失は不要。引越し後に住所変更を行えばOKです。

編集部
国民健康保険証は2025年12月2日以降マイナ保険証に変更となりますが、引越し時はこれまで同様の手続きが必要です。
介護保険被保険者証を返却する
異なる市区町村へ引越す場合、要介護(要支援)認定を受けている人は、引越し前に現在の自治体へ「介護保険被保険者証」を返却。ケアプラン・サービス事業者にも引越し予定を共有し、サービス終了日などを調整しておきましょう。
児童手当の受給事由消滅届を提出する(ファミリーのみ)
児童手当を受給している人は、旧居がある地域の役所に「受給事由消滅届」を提出。マイナンバーカードがあればオンラインでも提出可能です。なお、引越し先で児童手当を受けるには、「所得課税証明書」が必要となる場合があるので、合わせて発行しておきましょう。
各種サービスの手続き
サービスの手続きは、引越し後に行なっても問題ないケースも少なくありません。ただ、住所変更のタイミング次第では、請求書や通知書が旧住所に届いてしまうリスクがあります。また、引越し後はなにかとバタバタしがちなので、引越し前に済ませておくのが無難でしょう。
郵便物転送を申し込む
郵便局の「転居・転送サービス」を申し込むと、旧居宛の郵便物が1年間無料で新居へ転送されます。申込は窓口や郵送、オンラインで可能。開始希望日の指定ができるため、引越し日より少し前倒しで設定しておくのがおすすめです。
なお、自治体や金融機関などから送られてくる「転送不要」と表示がある郵便物は転送されません。重要書類が郵送される可能性がある場合は、登録住所を早めに新居の住所に変更しましょう。
NHKの住所変更・解約手続きを行う
引越し先でもテレビを視聴するなら、NHKに住所変更の手続きを行います。Web・電話で手続きでき、機器の返却がある場合は案内に従って返送します。引越しを機にテレビを廃棄する場合は、早めに解約手続きを行いましょう。
クレジットカードの住所変更を行う
クレジットカード会社のWebサイトやアプリなどから、住所変更を行いましょう。変更が遅れると、更新分のカードや請求書が旧居へ送られてしまうかもしれません。
なお、家族カードやETCカードは、紐づけられているカードの住所変更を行えば、合わせて変更されます。そのため、手続きは必要ありません。
携帯電話の住所変更を行う
各キャリアのWebサイトやアプリの契約者情報から、住所・連絡先を更新。キャリアによっては窓口での変更も可能です。
定期配達サービスの住所変更を行う
食品の定期配達やサブスクなどは、各サービスのマイページなどで配送先を変更。「お届け先住所」「既定の住所」「定期おトク便の配送先」などを、きちんと更新しておきましょう。また、引越し先がサービスの対象エリア外となる場合は解約が必要となります。継続利用できるか、早めに確認しておきましょう。
Step4:引越し前日にやること
引越し前日に行うのは、当日の“最終準備”。これらをこなしておけば、スピーディに引越し作業を終えることができるでしょう。
やること | |
---|---|
□ | 清掃・ゴミ出しをする |
□ | 新居のレイアウトを決めておく |
□ | 引越し業者と最終確認をする |
□ | 冷蔵庫・洗濯機の搬出準備をする |
□ | 引越し当日の荷造りをする |
清掃・ゴミ出しをする
旧居を明け渡す前に、部屋の清掃を済ませておきましょう。ゴミは前日までにできるだけ出しておくこと。地域の収集日と合わない場合は、引越し当日に持ち運べるよう、分別してまとめておきましょう。
当然ゴミを残して退去するのはNG。原状回復義務を果たしておらず、場合によってはトラブルに発展しかねません。ただ、オーナーから許可を得られれば、ゴミを残しておくことが可能。どうしても処分できない場合などは相談してみましょう。
引越し当日の準備
引越しの遅延や忘れ物などのトラブルを防ぐためには、事前に準備をしておくことが大切。当日の流れをシミュレーションし、抜け漏れがないか確認しておきましょう。
新居のレイアウトを決めておく
家具・家電の配置を決めておくと、当日の搬入がスムーズになり、入居後の手間も省けます。間取り図に家具の置き場所を記載し、レイアウトを明確にしておくこと。
その際、生活動線を確保できているか、家電の近くにコンセントがあるかなど確認しておきましょう。
引越し業者と最終確認をする
多くの場合、引越し業者から前日までに確認の連絡がきます。到着時間や搬入経路、当日の支払い方法などを改めて確かめておきましょう。特に、支払い方法が現金のみの場合、手持ちでは不足する可能性もあるので要注意です。

編集部
依頼時よりも運ぶものが増えた場合などは、引越し業者に対応してもらえるか相談ください。また、前日までに連絡が来ないなら、自分から確認の電話をかけましょう。
冷蔵庫・洗濯機の搬出準備をする
冷蔵庫は前日までに電源を切り、中身を空にして霜取りと水抜きを済ませておきます。洗濯機もホースの水抜きを行い、完全に乾燥させておくこと。ドラム式洗濯機は固定ボルトの装着が必要な場合があるので要注意です。
引越し当日の荷造りをする
ほとんどの荷物は段ボールに詰め、着替えやスマホ充電器など当日まで使うものはバッグにまとめておきましょう。特に、財布や重要書類などは取り出しやすい箇所に入れておくとスムーズです。
Step5:引越し当日にやること
引越し当日は荷物の搬出・搬入に加えて、ガスの立ち会いなどやるべきことが多め。ただ、丁寧に対応していけば問題なし。決して慌てず、やるべきことを一つひとつクリアしていきましょう。
やること | |
---|---|
□ | 搬出作業の立ち会い・荷物の確認をする |
□ | 引越し料金を支払う |
□ | ガスの閉栓に立ち会う |
□ | 退去の立ち会い・鍵の返却をする |
□ | 搬入作業に立ち会う |
□ | 電気・水道を開通する |
□ | ガス開栓に立ち会う |
旧居でやること
旧居では荷物の搬出や退去の立ち会い、必要な場合はガスの閉栓を行います。時間の限りがある中で複数の相手と会うため、手早く済ませたいところでしょうが、決して手を抜かないこと。きちんと対応することで、後日のトラブルを防ぐことができます。
搬出作業の立ち会い・荷物の確認をする
引越し業者が到着したら、搬出作業に立ち会います。段ボールの数や大型家具の取り扱いなどを業者と一緒にチェック。壊れ物・割れ物など、注意して運んでほしい荷物があるなら、事前に伝えてください。
搬出作業が完了したら、引越し業者が新居に何時くらいに着くか確認。最後に、忘れ物がないか確かめておきましょう。

編集部
梱包し忘れたものがあるなら、引越し業者に一緒に運んでもらえるか相談しましょう。トラックに余裕があり、積むことができるなら、対応してくれるケースが多いはずです。
引越し料金を支払う
引越し料金は作業前に精算するのが基本。一部の業者では後払いにも対応しています。
支払い方法は現金払いのみであることが一般的。ただ、最近ではクレジットカード払いに対応する業者も増えており、二次元コード決済が可能な場合もあります。
ガスの閉栓に立ち会う
ガスの閉栓に立ち会いが必要なら、事前に予約しているはず。使用分を現場で精算するなら、現金を用意しておくと安心でしょう。
退去の立ち会い・鍵の返却をする
旧居が賃貸物件の場合、管理会社や大家さんと一緒に部屋を確認し、原状回復の範囲をチェック。納得がいかない点があれば、遠慮なく相談しましょう。立ち会いが終わったら鍵を返却し、立ち会いは完了。トラブル防止のため、退去時の状態は撮影しておくと安心です。
なお、退去の立ち会いは事前に相談していれば、立ち会いに代理人を立てることも可能。また、引越し後に行うこともできるので、引越し先が旧居から遠くないなら、立ち会いは別日に設定するのも手です。
新居でやること
新居では荷物の搬入に加えて、電気・ガス・水道を使い始めるための確認作業などを行います。新生活を気持ちよくスタートするためにも、ミスがないよう慎重に進めましょう。
搬入作業に立ち会う
搬入作業の立ち会いでは、運び込まれる荷物を確認。搬入時に、壁や床を傷つけていないかも確かめましょう。家具・家電は事前に決めたレイアウトどおりに運んでもらうと、手間が省けます。
電気・水道を開通する
電気はブレーカーを上げ、水道は蛇口をひねれば使用可能。きちんと通電・通水しているかチェックしてください。その際、水漏れの跡などがないか調べておきましょう。

編集部
スマートブレーカーが設置されている場合は、ブレーカーの操作は不要。使用開始手続き時に指定した日時になると、そのまま電気が使えます。
ガス開栓に立ち会う
ガスの開栓には、立ち会いが必要です。ガス会社の担当者と一緒にガスメーターの開栓とガス器具の点火を確認。ガス漏れ検査や安全確認も実施されます。立ち会い時間は10〜30分が目安です。
Step6:引越し後にやること
引越し後は、生活のための作業と公的な手続きが中心。期限が定められている手続きも多いので、計画的に進めましょう。
やること | |
---|---|
□ | 荷ほどき・清掃・ゴミ捨てを行う |
□ | 家具・インテリアを配置する |
□ | 転入届・転居届を提出する |
□ | マイナンバーカードの住所変更を行う |
□ | 国民健康保険の加入・住所変更を行う |
□ | 国民年金の住所変更を行う |
□ | 印鑑登録を行う |
□ | パスポートの住所変更を行う |
□ | 運転免許証の住所変更を行う |
□ | 自動車保管場所証明(車庫証明)申請手続きを行う |
□ | 自動車の登録変更・軽自動車の住所変更手続きを行う |
□ | 子どもの転園・転校の手続きを行う(ファミリーのみ) |
□ | 児童手当の認定申請・住所変更を行う(ファミリーのみ) |
□ | 介護保険の住所変更・新規申請を行う |
□ | ペットの登録変更を行う |
□ | 金融機関の住所変更を行う |
□ | 保険の住所変更を行う |
□ | 職場に連絡する |
荷ほどき・後片付け作業
荷ほどきと、後片付け作業はモチベーションが高いうちに対応すべき。荷物を段ボールに入れたまま放置すると生活が不便になりますし、ズルズルと後回しにしがちです。生活必需品や優先順位の高い物から取り出し、片付けていくなど、順序を立てて整理していきましょう。
荷ほどき・清掃・ゴミ捨てを行う
荷ほどきは、調理器具や食器など生活に直結するものから行いましょう。段ボールに記載された「中身」を参考に開封していくと効率的です。
荷解きを終えると少なからずゴミが発生するので、きちんと清掃すること。空になった段ボールはスペースをとりますし、早めに捨ててしまいましょう。
家具・家電などを配置する
旧居から持ち込んだ家具は引越し時に配置してもらいましたが、新しく購入した家具・家電はこれから。ベッドや冷蔵庫などの大物は配送業者が設置してくれるので、事前に決めた場所に運んでもらいましょう。
当然、照明器具やカーテンといった生活必需品は、優先して取り付けること。必要性の高くない家具・家電は随時配置していけば良いでしょう。

編集部
レイアウトは大きな家具・家電からが原則。小物類や雑貨はレイアウトが完成してから飾った方が配置し直すリスクがなく、手間が省けるかもしれません。
公的手続き
引越し後に忘れてはならないのが、役所などでの公的手続き。転入届やマイナンバーカードの住所変更などは提出期限が定められていますし、手続きが遅れると生活が不便になる手続きもあります。そのため、できるだけ早めに済ませましょう。
転入届・転居届を提出する
異なる市区町村への引越しなら転入届、同じ市区町村なら転居届を役所に提出します。期限は、どちらも引越し後14日以内。転出届とは異なり、オンラインや郵送での手続きはできません。
マイナンバーカードの住所変更を行う
マイナンバーカードの住所変更は、新居の地域がある役所で行います。転入届や転居届の提出と同時に申請すればスムーズ。窓口でカード内の住所情報を書き換えてもらえます。期限は引越し後14日以内です。

編集部
転出届をオンラインで提出したなら、転出届の処理状況が「完了」になってから手続きしましょう。
国民健康保険の加入・住所変更を行う
異なる市区町村に引越した場合、国民健康保険の加入手続きを行います。同じ市区町村なら住所変更手続きを済ませてください。期限は引越し後14日以内です。なお、マイナ保険証なら、マイナンバーカードの住所変更が済めば、手続きは必要ありません。
国民年金の住所変更を行う
自営業者などが加入する国民年金第1号の被保険者は、新居がある地域の役所で住所変更の手続きを行います。期限は引越し後14日以内。ただし、マイナンバーと基礎年金番号が結びついている被保険者なら原則、届出は不要です。
印鑑登録を行う
旧居での印鑑登録は転出届の提出と同時に無効になるため、新居で改めて印鑑登録を行わなければなりません。自動車の購入など実印を使う予定があるなら、引越し直後に手続きを済ませておきましょう。なお、同じ市区町村内での引越しなら手続きは必要ありません。
パスポートの住所変更を行う
パスポートは住所変更しただけなら、手続きは必要ありません。旧居の住所を二重線で訂正し、新住所を記入してください。ただし、本籍地や結婚で氏名が変わった場合には「切替申請」または「残存有効期間同一申請」のどちらかが必要です。

編集部
手続きはパスポートセンターだけでなく、マイナンバーカードを使えばオンラインでも可能です。
運転免許証の住所変更を行う
運転免許証の住所変更は、最寄りの警察署や運転免許センターなどで手続き可能。 2025年3月24日から開始されたマイナ免許証なら、マイナンバーカードと同時に住所変更されます。
届出の期限は引越し後14日以内。怠った場合は2万円以下の罰金が科せられることになるので、必ず早めに対応しましょう。
自動車保管場所証明(車庫証明)の申請手続きを行う
自動車を所有するなら、管轄の警察署で自動車保管場所証明を申請します。自動車保管場所証明申請書や保管場所標章交付申請書などを揃え、引越し後15日以内に提出しましょう。遅れると、10万円以下の罰金が科される恐れがあります。
なお、軽自動車の場合は「保管場所届出」が必要。管轄の警察署窓口で必要書類を提出してください。
自動車の登録変更・軽自動車の住所変更手続きを行う
自動車と軽自動車で住所変更の対応が異なります。自動車は新居の管轄陸運支局、軽自動車は管轄の軽自動車検査協会で手続きしてください。期限は引越し後15日以内です。
原付・バイクの登録変更手続きを行う
原付(125cc以下)とバイク(126cc以上)で対応が異なり、原付は新居がある地域の役所で手続き。バイクは管轄陸運支局で届け出をしてください。期限は引越し後15日以内です。
子どもの転園・転校の手続きを行う(ファミリーのみ)
保育園なら役所に、幼稚園なら園に必要書類を提出。小中学校なら在学証明書などを渡します。いずれの場合も新居がある地域の自治体、および教育委員会に所定の手続きを行いましょう。
児童手当の認定申請を行う(ファミリーのみ)
児童手当を受けるためには、新居がある自治体に「児童手当認定請求書」を提出します。手続きは役所や郵送に加えて、マイナンバーカードを用いればオンラインでも可能。期限は引越し後15日以内。届出が遅れると、その分の児童手当が受給されない恐れがあります。
介護保険の住所変更・新規申請を行う
異なる市区町村に引越した場合、役所で「介護保険受給資格証」を提出し、介護認定の申請を行いましょう。期限は引越し後14日以内です。なお、65歳以上の人は介護保険被保険者証が自動で発行されます。要介護・要支援認定を受けていない場合は提出した転入届をもとに、新しい介護保険被保険者証が届きます。
ペットの登録変更を行う
犬を飼っているなら、住所変更に伴って登録の変更が必須。引越しをしてから30日以内に役所や保健センターで手続きすること。猫や他の小動物なら手続き不要ですが、ワニやトラなどおよそ650種類の「特定動物」は届出を行う義務があります。
サービスの手続き
金融機関や保険の住所変更も早々に行いたい手続き。万が一怠ると重要な書類が旧住所に届いたり、契約不履行によってトラブルが発生したりするリスクがあります。
金融機関の住所変更を行う
銀行や証券会社などの登録住所を変更します。窓口だけでなくWebでも手続き可能です。その際、新居の住所がわかる本人確認書類が必要となるので用意しておくこと。旧住所のままだと、重要書類が届かなくなるので気をつけましょう。
保険の住所変更を行う
生命保険や自動車保険など加入している保険の住所変更は、Webや電話で申し込みできます。ただ、新居の火災保険が旧居の保険会社と異なる場合は、旧居で契約していた保険の解約手続きが必要です。

編集部
賃貸住宅から持ち家、またはその逆の引越しでは異なる火災保険に加入するのが一般的。手続きし忘れないように注意してください。
職場に連絡する
意外に見落とされやすいのが、勤務先に住所変更を届け出ること。引越しはプライベートだと思うかもしれませんが、企業が税金や社会保険の手続きを行うのに必要です。必ず職場に報告し、「被保険者住所変更届」などの書類を提出します。
結論から言うと、引越し時の挨拶はするべきかはケースバイケースです。近所ないし両隣・上下に住民に挨拶をしておくことはトラブル防止につながり、コミュニケーションをとることで住みやすくなる可能性があります。
ただ、最近では防犯や個人情報の観点から挨拶を控える人も少なくありません。その傾向は、特に都会で一人暮らしする人に顕著です。ただし、子育て世帯や、家族・友人がよく訪れる人など「挨拶しておいた方がいいかも」と不安を感じているなら、検討するのもアリでしょう。
引越しは計画的に進めれば安心!
引越しは「やることが多くて大変」と思われがちですが、引越し日から逆算してスケジュールを立て、きちんとダンドリを組めば難しいものではありません。余裕を持って行動すれば新生活をスムーズにスタートできるはずです。
同時に、引越しは光熱費を節約する絶好の機会でもあります。電力会社やガス会社を見直すことで、毎月の支出を減らすことが可能です。ENEOSでんきは電気を多く使うほど安くなるのが特徴。ガスとセットで契約すれば年間1,200円の割引を受けられます。毎月の電気代・ガス代を抑えたい人は、まずは料金シミュレーションをお試しください。

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