家庭で使用するガスには、おもに都市ガスとプロパンガス(LPガス)の2種類があります。
一般的に都市ガスはプロパンガスと比べて料金が安いと言われますが、その仕組みや家庭での利用方法について、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、都市ガスの基礎知識やプロパンガスとの違い、ガス料金がお得になる理由までを分かりやすく解説します。
ガス会社の乗り換えをご検討中の方は、ぜひご自身に合った選択をするための参考にしてください。
都市ガスとは
都市ガスは、プロパンガスと並んで家庭で使われる主要なエネルギーのひとつです。
道路の下に埋められたガス導管(パイプ)を通じて、ガス製造基地から直接各家庭に供給されます。そのため、ガスの残量を気にしたり、ボンベの交換をしたりする必要もありません。
都市ガスの原料は、おもに液化天然ガス(LNG)です。LNGはメタンを主成分とする天然ガスを−162℃まで冷却し、体積を大きく縮めたものを指します。
天然ガスはクリーンエネルギーとして知られており、燃焼時の二酸化炭素排出量が比較的少ないという特徴があります。
また、都市ガスは本来、無色無臭です。しかし、ガス漏れが起きた際にすぐに気づいて対処できるよう、安全のために工場でにおい(付臭剤)を加えられます。
都市ガスの供給方法について

都市ガスは、海外からタンカーで運ばれてきた液化天然ガス(LNG)を、国内の都市ガス製造基地で気化させて作られます。
その後、製造基地に接続されたガス管(導管)というインフラを通して、道路の下を通り、契約者の宅内まで届けられます。
プロパンガスのように敷地内にボンベを設置するスペースが必要なく、ガス切れの心配もありません。
都市ガスの種類とは
日本国内で使用されている都市ガスは、発熱量や燃焼速度などの違いによって、7グループ13種類に分類されています。
現在、東京ガスや大阪ガスなどの大手事業者の多くが採用しているのは、熱量の高い「13A」と呼ばれる種類です。
ガスの種類によって適合するガス機器が異なるため、種類が変わる際には機器の調整や交換が必要になる場合があります。

英字は燃焼速度の値で A(遅い)、B(中間)、C(速い)と分類されています。
「都市ガス」と「プロパンガス(LPガス)」の違いは?

家庭で使われるガスは、都市ガスとプロパンガス(LPガス)の2種類に分けられます。それぞれ供給方法から特性まで違いがあるため、導入や引越しの際にはしっかり確認する必要があります。
都市ガスとプロパンガスのおもな違いは、以下の4点です。
- 原料・成分や熱量の違い
- 供給エリアの違い
- 供給方法の違い
- 使用できるガス機器の違い
どちらのガスを利用できるかは、おもにお住まいの地域や物件の設備によって決まるため、自由に選択できない点に注意が必要です。
原料・成分や熱量の違い
都市ガスの原料が液化天然ガス(LNG)、主成分がメタンであるのに対し、プロパンガスの原料は液化石油ガス(LPG)、主成分はプロパンやブタンです。
原料の違いから、プロパンガスの方が都市ガスよりも熱量が高いという性質を持ちます。プロパンガスは1m3あたり約24,000kcalと、都市ガス(約10,750kcal)の2倍以上の熱量があります。
しかし、熱量が高いからといって火力が強いわけではありません。
家庭で使うガス機器は、供給されるガスの熱量に合わせて設計されているため、プロパンガスでも都市ガスでも火力はほとんど同じです。
供給エリアの違い
都市ガスとプロパンガスでは、供給できるエリアの範囲が大きく異なります。
都市ガスは、道路の下にガス導管(ガス管)を張り巡らせる大がかりなインフラの整備が必要なため、おもに人口が多い都市部やその周辺地域を中心に供給網が展開されています。そのため、導管が敷設されていない地域では利用できません。
一方でプロパンガスは、ガスボンベを各家庭に配送する仕組みのため、ガス管のインフラを必要とせず、基本的に全国どこでも供給が可能です。山間部や地方、都市ガスの供給網がない地域では、プロパンガスが広く使われています。
供給方法の違い
プロパンガスと都市ガスは、それぞれが持つガスの特性を活かした方法で家庭に届けられています。
プロパンガスは、温度を−42℃まで冷やすか、または少し圧力をかけるだけで簡単に液体に変化し、体積が約250分の1にまで小さくなります。液体のまま専用のガスボンベに詰められ、事業者が定期的に各家庭に配送しているのが特徴です。
一方の都市ガスは、原料であるLNGを気化させ、道路の下に埋められたガス導管を伝って休みなく安定的に各家庭へ送られます。ボンベの配送が不要で、ガス切れの心配がないのが都市ガスの大きなメリットです。
また、供給方法などの違いもあり、都市ガスはプロパンガスと比較して半分~3分の2程度のコストで使用できると言われています。
使用できるガス機器の違い
都市ガスとプロパンガスは、成分や発熱量(熱量)が異なるため、供給されるガスの種類に適したガス機器を用意しなければなりません。
たとえば、プロパンガス用のコンロを都市ガスの環境で使うと、熱量が合わず火力が極端に弱くなることがあります。
逆に、都市ガス用の機器をプロパンガス環境で使うと、過剰にガスが噴出して不完全燃焼や異常燃焼を引き起こし、最悪の場合は火災につながるリスクがあります。
引越しなどでガスの種類が変わる場合は、必ずガス機器の調整や交換が必要です。ご自宅のガス機器がどの種類に対応しているか、事前にしっかり確認しておきましょう。
「都市ガス」と「天然ガス」の違いは?

「都市ガス」と「天然ガス」は異なるものだと思われがちですが、前述したとおり、都市ガスの原料となるのが天然ガスです。都市ガスの原料としてよく目にする「LNG」は、天然ガスを冷却して液体にした「Liquefied Natural Gas(液化天然ガス)」を指します。
天然ガスは、産出国が中東に偏る石油とは異なり、世界各地で産出されているため、供給安定性に優れているのが特徴です。
日本では、東南アジアやオーストラリアなど中東以外の地域からもバランスよく輸入しており、エネルギー源として重要な役割を担っています。
都市ガスの原料である天然ガスは、環境にも配慮された資源です。他の化石燃料と比較して、燃焼時に発生する二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)の排出量が小さく、硫黄酸化物(SOx)もほとんど排出しません。
採掘から輸送、利用に至るまでのライフサイクル全体で評価しても、CO2排出量が最も少ない化石燃料の一つであり、環境に優しいエネルギーと言えるでしょう
都市ガスのメリットとは?
都市ガスはおもに天然ガスを原料としており、家庭用の暖房や給湯などに広く利用されています。扱いやすさや安定した供給が特徴で、多くの家庭で使われている一般的なエネルギーです。
二酸化炭素排出量が小さいなどの環境負荷が低い点やガス導管による供給の安定性、プロパンガスと比較するとコストが安いといった点がメリットと言えるでしょう。
また、都市ガスは空気より軽い性質があります。万が一ガス漏れが起きた場合でも、窓を開けて換気することで屋外へ抜けやすく、適切に対処しやすい点も安心材料のひとつです。
暖房や給湯設備と組み合わせて使えるため、寒い季節の室内暖房や日常の入浴・家事など、幅広い場面で暮らしを支えてくれるエネルギーです。
都市ガスとプロパンガスはどっちがお得?
一般的に、都市ガスの方がプロパンガスよりも月々の料金が安くなる傾向があります。これは、都市ガスが地下導管を通じて供給されるため、プロパンガスのようなボンベの配送・交換にかかる人件費や運搬費が発生しないためです。
実際にそれぞれの料金を比較してみましょう。都市ガス料金は、「ガス料金=基本料金+従量料金(単位料金×使用量)」で計算されます。
たとえば、東京ガスエリアで一般家庭の平均使用量である30m3を使用したと仮定した場合、以下のように計算できます(2025年10月検針分ベース)。
1,056円+(147.76円/m3×30m3)=5,488.8円
一方、プロパンガスは1カ月あたりの全国平均使用量が約11m3ですが、全国平均では10m3使用時の料金が9,010円です。
都市ガスはプロパンガスよりも発熱量が小さい点は考慮が必要ですが、月々のコストを抑えやすいのは都市ガスと言えるでしょう。
賢くお得にガスを使うなら!ガス会社・プランを見直してガス代を節約
月々のガス代は、日々の節約努力だけでなく、契約しているガス会社や料金プランを見直すことで大きく抑えられる可能性があります。2017年の都市ガス自由化以降、ご家庭のライフスタイルに合わせて会社やプランを自由に選べるようになりました。
たとえば、電気とガスをセットで契約すると割引が適用されたり、使用量が多い家庭向けにお得なプランを提供したりしている会社もあります。
ガソリンや電気でおなじみのENEOSも、「ENEOS都市ガス」を展開しています。現在契約しているガス会社から切り替えるだけで、手間なくガス代が安くなるかもしれません。
「我が家ではどれくらいお得になるの?」と気になる方は、まずはシミュレーションで確認してみましょう。
お住まいの郵便番号や、現在ご契約中のガス会社とプラン、ガス料金などを入力するだけで簡単にシミュレーション!ENEOS都市ガスに切り替えた場合にお得になる金額をチェックしよう。
ENEOS都市ガスの供給エリアは、東京ガス(株)・京葉ガス(株)管内です。
ガス会社の乗り換え方法
都市ガスへの乗り換え手続きはシンプルで、基本的に新しいガス会社への申し込みのみで完了します。
乗り換えたいガス会社が決まったら、その会社のWEBサイトまたは電話窓口から申し込みましょう。この際、現在のガス会社への解約手続きは不要です。
新しいガス会社が現在の会社に連絡を取り、解約手続きを含めた切り替えに必要なすべての処理を代行してくれます。
引越しを伴うガスの切り替えの場合、現住所で契約しているガス会社の解約手続きは、自身で対応する必要があります。
申し込みの際には、現在の契約内容が確認できる検針票を手元に用意しておくと、手続きをスムーズに進められます。検針票に記載されている「お客様番号」や「供給地点特定番号」といった情報が必要です。
ガスの導管やメーター設備はそのまま利用するため、原則として工事や立ち合いは発生しません。ただし、申し込みから実際の契約切り替えまでには通常1〜2カ月程度かかる点に留意しましょう。
都市ガスならENEOS都市ガスがおすすめ!
この記事では、都市ガスがプロパンガスに比べて月々の料金を抑えやすいこと、そして環境に優しい天然ガスから作られていることを解説しました。
都市ガスエリアにお住まいの方は、ガス会社を切り替えることで、月々のコスト削減が期待できます。
ガス会社の乗り換えをご検討中なら、「ENEOS都市ガス」がおすすめです。電気とセットで契約するとさらにお得になったり、さまざまな割引プランが適用されたりします。
まずはシミュレーションを活用して、現在のガス代と比較し、どれだけお得になるか確かめてみてはいかがでしょうか。
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