一人暮らしのガス代の平均は?都市ガスとプロパンガスの違いも解説

「一人暮らしなのにガス代が思ったより高い!」「もしかしてガスを使いすぎかも?」と思ったことはありませんか。毎月支払っているガス代が高いのか、それとも妥当な料金なのか知るためには、一人暮らしにおけるガス代の平均を把握しておく必要があります。

今回は、一人暮らしのガス代の平均を、季節ごとや地域別に解説。さらに、都市ガスとLPガス(プロパンガス)の違い、誰でもできる効果的なガス代の節約術なども紹介します。

一人暮らしのガス代の平均は?

まずは、一人暮らしのガス代の平均月額をチェックしましょう。

年次

ガス代

2024

3,057

2023

3,186

2022

3,199

過去3年間の一人暮らしにおけるガス代を見ると、平均は月額3,100円前後でした。ただし、これはあくまでも全国平均。ガス代は、さまざまな要因で大きく変動します。そこで、季節・地域別の平均額も見ていきます。

【季節別】一人暮らしのガス代の平均を比較

過去3年分のガス代を四半期別にまとめました。月々のガス代が季節によって大きく変わることを確認できます。

年次

冬(13月)

春(46月)

夏(79月)

秋(1012月)

2024

3,884

3,068

2,209

2,471

2023

4,430

3,304

2,140

2,358

2022

3,892

3,387

2,345

2,777

冬場は入浴や暖房などでガスの使用量が増えがちです。ガス代も高くなりやすく、最もガス代が高い冬(1月~3月)は2024年では3,884円。最も低い夏(7月~9月)と比べると、1ヵ月で1,500円以上も差がありました

【地域別】一人暮らしのガス代の平均を比較

住んでいる地域によっても1ヵ月にかかるガス代は異なります。これは主に平均気温の違いが原因。一般的に寒冷地はガス使用量が増えやすくなります。

年次

北海道・東北地方

関東地方

北陸・東海地方

近畿地方

中国・四国地方

九州・沖縄地方

2024

3,566

3,074

2,877

3,076

2,790

2,883

2023

2,650

3,515

3,604

3,564

3,251

3,032

2022

3,704

3,224

3,404

3,395

2,899

3,481

2024年に最もガス代の高かった北海道・東北地方と、最も低かった九州・沖縄地方を比べると776円の差があります。1ヵ月あたりのガス代が高くても3000円台後半であることを踏まえると、大きな差があると言えるでしょう。

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一人暮らしの水道光熱費におけるガス代の割合

ガス代は水道光熱費の中で、どれくらいの割合を占めているでしょうか? 過去3年間の水道光熱費における月々のガス代の割合は、次の表を確認ください。

年次

ガス代

水道光熱費

ガス代の比率

2024

3,057

11,401

26.81%

2023

3,186

11,992

26.57%

2022

3,199

11,676

27.40%

水道光熱費におけるガス代の割合は27%前後。電気代に次ぐ負担となっており、決して小さな金額ではないことがわかります。そのため、水道光熱費を節約したいなら、まずは電気代を見直し、次にガス代を節約するのが効果的と言えるでしょう。

季節ごとにかかるガス代の割合を比較

続いて水道光熱費における月々のガス代の割合を季節別に比べてみましょう。2024年度のガス代と水道光熱費は以下の通りです。

時期

ガス代

水道・光熱費

ガス代の比率

冬(202513月期)

3,941

17,330

22.74%

秋(20241012月期)

2,471

12,251

20.17%

夏(202479月期)

2,209

11,332

19.49%

春(202446月期)

3,068

11,406

26.9%

水道光熱費の金額は冬のほうが夏よりも高め。冬は暖房器具の使用によって電気代とガス代の両方が増加。一方で夏はエアコンなどを使用するものの、ガス代は大幅に下がっています。

水道光熱費におけるガス代の比率も冬は22.74%で、夏は19.49%でした。夏は水温自体が高くなるため、お湯を沸かすエネルギーをそれほど必要としません。特に一人暮らしではシャワーの使用が中心となり、湯船につかる頻度が減ることも要因の一つでしょう。

地域ごとのにかかるガス代の割合を比較

水道光熱費におけるガス代の割合も、地域によって変わるのでしょうか? 2024年の水道光熱費の平均額を地域別に確認していきましょう。

地域

ガス代

水道光熱費

ガス代の比率

北海道・東北地方

3,566

16,962

21.02%

関東地方

3,074

12,244

25.11%

北陸・東海地方

2,877

12,529

22.96%

近畿地方

3,076

12,133

25.35%

中国・四国地方

2,790

13,200

21.14%

九州・沖縄地方

2,883

11,717

24.61%

水道光熱費の金額は、寒冷地である北海道・東北地方が最も高くなります。ただし、ガス代の割合で見ると、北海道・東北地方は他の地域よりも低め。これは、暖房に電気や灯油などを多用していることが影響していると考えられます。

暖房をガス以外でまかなう北海道・東北地方ならではの結果であり、ガスの使用は地域の特性を反映しやすいと言えます。

都市ガスとLP(プロパン)ガスの違いは?ガス代を比較

ガスの種類には都市ガスとLPガスがあり、料金や特性などが異なります。具体的には、次のような違いがあります。

 比較項目

都市ガス

LPガス

原料

メタンを主成分とする液化天然ガス(LNG

プロパン・ブタンを主成分とする液化石油ガス(LPG

供給方法

地下のガス管を通じて供給

LPガスのボンベを事業者が配送

エネルギー量(1m³あたり)

低め(約11,000kcal

高め(約24,000kcal

ガスの重さ

空気より軽い

空気より重い

災害時の復旧の早さ

遅い傾向にある

早い傾向にある

1あたりの料金設定

LPガスに比べて安い

都市ガスに比べて高い

環境省の調べによると1世帯が1年間に支払ったガス代は、都市ガスの世帯は平均で187m³を使用して約3.6万円。LPガスの世帯は平均で26m³を使って約2.2万円でした。都市ガスの世帯はLPガスの世帯より消費量が多かったため、ガス代が高くなっています。 

ただ、この金額は世帯平均です。一人暮らしの場合は通常この金額より低くなると推測されます。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

LPガスは都市ガスよりも熱量が高く、同じ使用量であっても得られるエネルギー量が異なります。そのため、LPガスと都市ガスは単純に料金設定だけで比較できません。

ガス代の計算方法は?仕組みを解説

ガス代は「基本料金+従量料金±原料費調整額」という式で求められます。それぞれの料金は次のような特徴があります。

基本料金

ガスの使用量に関わらず毎月一定でかかる固定費。ガスメーターの点検や設備維持のための費用などが含まれます。

従量料金

使用したガスの量に応じてかかる費用。ガスを多く使えば使うほど、従量料金も高くなります。

原料費調整額

原料であるLNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)の調達費用や為替レートの変動をガス料金に反映させるための費用。金額は毎月見直され、ガス会社のWebサイトなどで確認できます。

LP(プロパン)ガスは都市ガスと異なる料金制度がある

基本的な計算方法は、都市ガスもLPガスも同じです。しかし、LPガスには「三部料金制」や「最低責任使用料金制」を採用しているガス会社もあります。 

三部料金制とは、基本料金と従量料金に加えて、ガスメーターなどの設備使用料が別途加算される料金制度。最低責任使用料金制は、ガスの使用量が一定の最低使用量に達するまでは固定額がかかり、最低使用量を超えると従量料金となる料金制度です。

現在LPガスを使用していて、採用されている料金制度がわからないなら、契約しているガス会社に確認してみましょう。

ガス代はガス会社によって異なる

20174月から都市ガスが自由化され、各ガス会社は独自の料金プランやサービスを提供。ガスの使用量は同じでも、ガス会社や契約している料金プランによってガス代は異なります。 

だからこそ、ガス代を含め光熱費を少しでも安くしたいなら、ライフスタイルに合ったガス会社や料金プランを選びましょう。例えば、東京ガスの「一般料金」からENEOS都市ガスの「標準プラン(TK)」に切り替えると、一人暮らしのガス代は年間約1,350円安くなるケースも。

  • 20254月時点の料金で算出。

  • 平均月間使用量は約20m³と仮定。

  • 金額に原料費調整額・口座振替割引等の各種割引は含まれていません。

  • 各種料金は消費税込で表記。

  • 契約プランや利用状況、原料費調整額の変動などによってはおトクにならない場合があります。

ENEOS都市ガスでは、「標準プラン(TK)」のほかに、ガス床暖房を使用している家庭向けの「床暖プラン」が用意されています。ガス代がどのくらい安くなるのか、床暖の有無も含め、一度シミュレーションしてみましょう。

  • ENEOS都市ガスの供給エリアは、東京ガス(株)・京葉ガス(株)管内です。

一人暮らしのガス代が高くなる理由は?

ガス代が高いと感じる場合は、単純にガスの使いすぎが原因かもしれません。特に冬場は、シャワーの設定温度を高くしすぎたり、手洗いや洗顔のたびにお湯を使ったりすると、ガスの使用量がどんどん増えてしまいます。

また、毎日のように自炊をしているのであれば、コンロの火力が強すぎないかチェックしてみましょう。ガスをあまり使っていないのにガス代が高いと感じる場合は、契約しているガス会社のプランがご自身のライフスタイルと合っていない可能性も考えられます。

一人暮らしでガス代を抑えたいときの節約方法

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「ガス代が高くて困っているけど、どうやって節約すればいいかわからない」という一人暮らしの方も多いのではないでしょうか。今日からでもできる、一人暮らしのガス代を抑えるための簡単な節約方法をご紹介します。

シャワーの使用量を抑える

こまめにシャワーを止めたり、シャワーを浴びる時間を短くしたりするだけでも、大きな節約になります。また、節水タイプのシャワーヘッドに交換すると、水の勢いを保ちながらガスの使用量を抑えることが可能です。

✓ポイント
  • シャワーをこまめに止める
  • シャワーの使用時間を短くする
  • シャワーヘッドを節水タイプに変える

追い焚きは使用しない

浴槽にお湯を張ったら、できるだけ間を空けずに入りましょう。お湯が冷めてから追い焚きをすると、温め直すために多くのガスを消費してしまいます。

夏場などは湯船に浸からず、シャワーで済ませる日を作るのも効果的です。また、お湯を張ったらすぐにふたをしておくことで、冷めるスピードを大幅に抑えることができます。

✓ポイント
  • 浴槽に湯を張ったらすぐに入る
  • シャワーだけの日を作る
  • 風呂ふたで熱を逃さない

コンロの火力を調整する

調理中に鍋底から火がはみ出していると、熱が逃げてガスを無駄に消費してしまいます。鍋の大きさに合わせて、火力を調整するだけでガス代の節約につながります。

鍋は、熱効率の高い底の平たいものがおすすめ。さらに、コンロに乗せてから点火するとガスを消費せずに済みます。

✓ポイント
  • 火力は鍋の大きさに合わせる
  • 鍋は底の平たいものにする
  • コンロに乗せてから点火する

電子レンジなどを活用する

煮込み料理をする際は、下ごしらえに電子レンジを活用すると、ガスの使用時間を短縮できます。料理によっては、電子レンジのほうが効率的に温め直すことが可能です。

また、余熱で食材に火を通すタイプの保温調理器を使えば、ガスと電気の両方の節約になります。

✓ポイント
  • 下ごしらえに電子レンジを使う
  • 料理によっては電子レンジで温め直す
  • 保温調理器を使い余熱で火を通す

熱効率の良い調理器具を使う

一度温まると冷めにくい土鍋は、ガスの火加減を控えめにできます。厚手のホーロー鍋でも、普通の鍋より調理時間を短縮できるでしょう。また、少量の料理を作るのに適した小さい鍋やフライパンなど、熱効率の良い調理器具を使うことで、ガス代を節約できます。

✓ポイント
  • 土鍋を使って火加減を控えめにする
  • 厚手のホーロー鍋で調理時間を短縮
  • 作る料理に適した調理器具を選ぶ

給湯器の設定温度を下げる

給湯器の設定温度を1℃下げるだけでも、ガスの消費量は抑えられます。お湯の温度が低くても、洗い物の汚れは十分に落とすことが可能です。

お風呂の設定温度は無理のない範囲で下げて、適温とすること。冬場など毎日熱いお湯に浸かっているなら、温度を少し下げる日を設けるなど工夫しましょう。高温のお湯に水を混ぜて調整すると、余計なガス代がかかるので避けてください。

✓ポイント
  • 食器を洗うときはぬるめでOK
  • 入浴時は給湯器の設定を適温にする

ガスファンヒーター・床暖房は効率的に使う

ガスファンヒーターや床暖房は、使いすぎるとガス代が高くなってしまいます。必要なときだけ使うことも心がけましょう。

ガスファンヒーターは窓の近くに設置したり、厚手のカーテンや断熱材を併用したりして、熱を逃がさない工夫をすること。設定温度は20℃を目安にしてください。床暖房を使う際は、カーペットやラグマットを敷くと熱が伝わりにくくなるので注意が必要です。

✓ポイント
  • ガスファンヒーターは窓の近くに設置する
  • ガスファンヒーターの設定温度は20℃を目安にする
  • 厚手のカーテンや断熱材を併用する
  • 床暖房を使う際はカーペットやラグマットを敷かない

ガス会社・プランを切り替える

日々の節約を心がけてもガス代が高いと感じるなら、思い切ってガス会社やプランを切り替えるのも有効な手段です。

料金プランを選ぶ際には、基本料金や従量料金の単価だけでなく、割引や特典などにも目を向けましょう。最近は、電気とのセット割引やポイント還元といった特典があるガス会社も増えています。

例えばENEOS都市ガスなら、床暖房を使用する家庭向けのプランや、電気とのセット契約で電気代がおトクになる「でんき・ガスセット割」などを提供。光熱費全体を節約できます。さらに特別提携カードでガス代を支払えば、ポイント還元率が通常よりも高くなるのもメリット。どれほどおトクになるか気になったなら、まずは料金シミュレーションをお試しください。

  • 特別提携カードのポイント還元率は対象のカードによって異なります。

  • ENEOS都市ガスの供給エリアは、東京ガス(株)・京葉ガス(株)管内です。

一人暮らしのガス代に関するよくある質問

一人暮らしを始めると、ガスに関する知識が必要になる場面もあるかもしれません。ここでは、一人暮らしのガス代に関する様々な質問をまとめ、わかりやすく解説します。

Q.原料費調整単価はどれくらい? 

原料費調整単価は毎月変動します。具体的な例として、ENEOS都市ガスの20249月~20259月まで、1年間の原料費調整単価を見ていきましょう。

なお、2024911月と202524月と89月には、国からの補助金を受けて「政府支援値引き」が実施されています。その値引き額と合わせて、チェックしてみてください。

年月

原料費調整単価

政府支援値引き

政府支援値引き後

20259

26.55

-10.0

16.55

20258

28.33

-8.0

20.33

20257

30.82

なし

30.82

20256

34.48

なし

34.48

20255

35.19

なし

35.19

20254

35.55

-5.0

30.55

20253

32.78

-10.0

22.78

20252

31.36

-10.0

21.36

20251

31.09

なし

31.09

202412

32.61

なし

32.61

202411

33.50

-10.0

23.50

202410

32.96

-17.5

15.46

20249

30.65

-17.5

13.15

Q.賃貸物件に住んでいるけどガス会社を切り替えられる?

賃貸物件でもガス会社の切り替えは可能です。ただし、マンション全体で特定の事業者と一括で契約している場合など、個別の切り替えができないことがあります。

自分が住んでいる物件が切り替えできるかは、入居時に渡された賃貸借契約書や重要事項説明書などで確認。それでもわからなかったら、管理会社や大家さんに問い合わせてみましょう。

ENEOS Power 編集部
ENEOS Power
編集部

賃貸物件の場合、ガス会社の切り替えは基本的に都市ガスから都市ガス、LPガスからLPガスに限られます。都市ガスからLPガス、LPガスから都市ガスへの切り替えは難しいでしょう。

Q.ガスの検針票の見方が知りたい

ガスの検針票には、ガス代の請求に関する重要な情報が記載されています。主な内容は以下の通りです。

検針月日

ガス使用量を検針した日付

今回ガスご使用量

今回の検針期間中に使用したガスの量。単位として「(立米)」が使われる

今回指示数・前回指示数

ガスメーターの指針。今回指針数から前回指針数を引いた値が「今回ガスご使用量」になる

前年同月使用量/前月使用量

過去のガス使用量との比較

口座振替予定日

口座から料金が引き落とされる予定日

請求予定金額・料金内訳

請求される金額とその内訳

これらの項目をチェックすることで、ガス代が高くなった原因が見つかるかもしれません。

ガス代が平均以上なら節約を検討しよう!

一人暮らしのガス代が平均よりも高いと感じたら、日々の生活でできるちょっとした工夫から始めてみましょう。シャワーの使い方や調理方法を見直すだけでも、ガス代はぐっと抑えられます。

そのうえで、さらに節約したいなら、ガス会社やプランの変更を検討するのがおすすめ。東京ガスや京葉ガスエリアにお住まいなら、ENEOS都市ガスも選択肢の一つです。地域のガス会社よりもおトクになる可能性があるので、料金シミュレーションで確かめてみてください。

  • ENEOS都市ガスの供給エリアは、東京ガス(株)・京葉ガス(株)管内です。

著者 ENEOS Power編集部

暮らしの電気とガスの情報サイト「ENEeee!」を運営。エネルギーに関する情報や日々の暮らしに役立つ節約術・豆知識などを発信しています。毎月更新する記事を通じて、わくわくと驚きをお届けします。

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