スマートメーターとは?機能やメリット・デメリットなどを解説

現在の電力計はスマートメーターが主流。しかし、アナログメーターとの違いなどを知らない方も少なくないでしょう。

そこで今回は、電気のスマートメーターについて解説。機能や設置場所、メリット・デメリットなどについてわかりやすく説明します。

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スマートメーターとは?

スマートメーターとは、各家庭の電気使用量をデジタルで計測・記録する電気メーター。データを自動で電力会社に送信できることが特徴です。

以前普及していた機械式電気メーター(アナログメーター)は、電気使用量の計測・記録のみに特化。毎月、作業員が目視で数値を読み取り、検針票を発行する必要がありました。

電力需給の安定化や再生可能エネルギーの促進を背景に、2014年から本格導入が開始。各電力会社が移行を進めた結果、地域ごと・時間帯ごとの電気使用量をリアルタイムかつ正確に把握できる体制が整いました。経済産業省によると、2024年3月時点で99.9%の家庭への導入が完了しているそうです。

スマートメーターはどこにある?

スマートメーターは原則として室外に設置されています。これは、検針員が確認しやすいように、アナログメーターが室外に設置されていた名残。戸建住宅では玄関付近の外壁、集合住宅では共用廊下のメーターボックスに設置されるのが一般的です。

ENEOS Power<br/>編集部
ENEOS Power 編集部

電気メーターの種類を知らなかったとしても、スマートメーターの画面には数値がデジタル表示されているため、見た目で簡単に判別できます。

スマートメーターの見方

スマートメーターの液晶画面には、電気使用量と売電量(単位はkWh)が約10秒間隔で交互に表示されます。この数値は契約開始時からの累計です。現在の数値から前回検針時の数値を差し引くことで、その期間の使用量や売電量を確認できます。

画面の見方としては、数字の右に何も表示されていない場合が電気使用量、「←」が表示されている場合が売電量です。また、「」マークは電気の流れを示し、電気を買っている状態は「順動作」の位置、売電している状態は「逆動作」の位置、電気を使っていない状態は上下両方に表示されます。

一定期間の使用量を把握したい場合は、日付・時間とそれぞれの数値を定期的に記録しておき、確認時の数値と照らし合わせましょう。

スマートメーターの特徴・機能

スマートメーターにはさまざまな機能が備わっています。従来型アナログメーターとの大きな違いは、デジタル化に加え、双方向通信が可能になったこと。それぞれの機能、特徴について解説していきましょう。

  • 通信機能が備わる
  • 電気使用量を30分ごとに計測できる
  • ブレーカーとしても機能する
  • HEMSと連携できる

通信機能が備わる

スマートメーター最大の特徴は、計測した数値をデータ化して電力会社に送る通信機能があることでしょう。電力会社は毎月、定められた計量日にスマートメーターを使って電気使用量を測り、そのデータに基づいて請求書などを発行します。

自動的に送られてくるデータによって、電力会社は家庭ごとの電力使用量や売電量を正確かつ効率良く把握することが可能になったのです。

電気使用量を30分ごとに計測できる

検針員が人力で検針を行っていた従来の機械式電気メーターでは、1カ月あたりの電力使用量しか計測できませんでした。

それがスマートメーターに移行することで、30分ごとの電気使用量を測ることが可能に。時間や季節で変動する電力需要をリアルタイムで捉えられるようになり、電力会社は電力供給の安定化、停電など送配電トラブルを把握できるようになりました。

ブレーカーとしても機能する

ブレーカーは電気の使いすぎやショート(短絡)、漏電などが発生した際に、電気回路を遮断する安全装置です。スマートメーターでは、このうち「アンペアブレーカー」に相当する機能、つまり容量以上の電流が流れた際に電気を止める機能が搭載されている場合があります。 

そのため、アンペアブレーカーを設置せず、スマートメーターの電流制限機能を活用するケースが多くなっているのです。

HEMSと連携できる

スマートメーターには通信機能が備わっているので、「HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)」との連携が可能です。HEMSとは、家庭内でのエネルギー消費を可視化してくれる装置のことです。 

東京電力など地域の電力会社では、スマートメーターで計測したデータをHEMSへ送信する「電力メーター情報発信サービス(Bルートサービス)」を提供。これを利用することで、HEMSのモニターから30分ごとの電気使用量や売電量、現在の電流値などを確認できます

ENEOS Power<br/>編集部
ENEOS Power 編集部

地域の電力会社に申し込めば、いわゆる「新電力」と契約をしていても、電力メーター情報発信サービスを利用することができます。

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スマートメーターの主なメリット

スマートメーターに切り替わったメリットがあるのは電力会社だけではありません。一般ユーザーにも、さまざまな恩恵がもたらされました。具体的な利点は以下のとおりです。

  • 訪問による検針が必要ない
  • 電気代が節約しやすくなる
  • 電気代の節約には電力会社の乗り換えが有効
  • 停電からの復旧がスムーズ
  • 契約アンペアを手軽に変更できる
  • 別居している家族の見守りサービスを利用できる

訪問による検針が必要ない

電力会社が機械式電気メーターを採用していたころ、見知らぬ検針員が自宅前で作業することに不安を覚える人もいたでしょう。集合住宅では、建物への立ち入りを管理人が許可する手間も生じていました。スマートメーターの導入によって、こうした不安や手間がなくなったことは、小さくないメリットです。

また、検針員の訪問がなくなることで、電力会社の人的負担や人件費の削減にもつながります。業務の効率化はコスト上昇による価格転嫁を抑える効果があるため、巡り巡ってユーザーにもプラスの影響が期待できるでしょう。

電気代が節約しやすくなる

通信機能をもつスマートメーターによって、電力会社のWEBサイトやアプリから自宅の電力使用状況を簡単に確認できるようになりました。

30分ごとにデータが更新されるため、時間帯ごとの電気使用量もリアルタイムで把握可能。「電気を使いすぎているから、家電の電源をこまめにオフしよう」「自分の電力消費パターンに合った電気料金プランを選ぼう」といったように、節電の意識向上や電気代の節約に役立てることができます。

電気代の節約には電力会社の乗り換えが有効

スマートメーターの機能を活用しながら、さらに節電効果を高めたいなら、電力会社を乗り換えるのも方法のひとつ。自分のライフスタイルに合った電気料金プランを選ぶことで、無理せず電気代を抑えられるでしょう。

例えばENEOSでんきの一般家庭向け「Vプラン」は、電気使用量に応じた三段階料金を採用。電気を多く使う方ほどお得になりやすい料金設定が特徴です。電気代が高いと悩んでいるなら、電気料金シミュレーションをぜひ試してみましょう。現在の電気使用量のまま、電気代を節約できるかもしれません。

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停電からの復旧がスムーズ

契約以上の電流が流れてアンペアブレーカーが落ちても、スマートメーターなら基本的には自動で復旧。約10秒といった短時間で電気を再び使うこともできます。

従来の機械式電気メーターでは、アンペアブレーカーが落ちると、分電盤内にあるレバーを手動で上げる必要がありました。一方でスマートメーターなら停電しても「電力消費量の多い家電をオフにする」などの対策を行えばOK。分電盤の前に行く必要はありません。

ただし、停電の原因が漏電など設備のトラブルにあるなら、停電の原因を取り除いてから分電盤内の漏電ブレーカーや安全ブレーカーを操作しなければなりません。また、アンペアブレーカーが定められた時間内に複数回作動すると自動復旧機能が働かなくなることもあるので要注意です。

ENEOS Power<br/>編集部
ENEOS Power 編集部

電線の切断、発電所の故障など送配電網にトラブルが起きた場合、ブレーカーが上がっていなくても電気が遮断されます。

契約アンペアを手軽に変更できる

多くの電力会社では、契約アンペア数に応じて電気の基本料金が決まる「アンペア制」の料金体系が採用されています。スマートメーターでは契約アンペア数の変更も遠隔操作で行えるようになりました。

従来のアンペア数変更は分電盤内のブレーカーを交換するため、立ち会い工事が必須。かつ電気の使用を一時的にすべて止める必要がありました。しかし、現在はそうした手間が不要になったのです。契約アンペア数の手間が軽減されたのは、ユーザーにとってありがたいところでしょう。

なお、契約アンペア数の変更は年単位でしか行えません。こまめに変更することは難しい点も覚えておきましょう。

別居している家族の見守りサービスを利用できる

一部の電力会社では、スマートメーターの通信機能を活用した「見守りサービス」を提供しています。電力使用量が極端に少なかったり、変化が見られなかったりする場合、家族への連絡や住宅に訪問確認を行なってくれるサービスです。

いつも通り生活しているなら、多少なりとも電気を使うのが一般的。使用量の異常な少なさや変化のなさは、何らかのトラブルが起きているサインと考えられます。このサービスを活用することで、離れて暮らす家族の安否を確認しやすくなるのがメリットです。

スマートメーターの主なデメリット

結論から言うと、スマートメーター導入にデメリットと言えるものはありません。しかし、悪い印象を与える“ウワサ”があるのは事実。ここでは、スマートメーターのデメリットとされる“ウワサ”や誤解について解説します。

  • 電磁波による健康被害が不安視される
  • プライバシー侵害のリスクがある
  • 通信機能に不具合が生じる可能性がある

電磁波による健康被害が不安視される

「スマートメーターから出る電磁波は健康被害がある」という“ウワサ”があります。スマートメーターが電波を出していること自体は事実ですが、健康への影響はないと考えられています。

総務省では人体にばく露される電波の強さについて「電波防護指針」を出しており、スマートメーターは指針値に準拠。国際的なガイドラインにも則っています。これを守っていれば「短期的な悪影響はなく、長期的影響についても科学的証拠が不十分」とWHO(世界保健機関)も述べており、電波による健康への重大な影響はないと考えられます。 

ちなみに電磁波の影響で頭痛やめまいなどが起こる、いわゆる「電磁過敏症」についても、電波が関連するという科学的根拠はありません。

ENEOS Power<br/>編集部
ENEOS Power 編集部

電力会社では利用者がスマートメーターの設置を拒否できる「オプトアウト」という制度を用意しています。ただ、これはさまざまな理由でスマートメーター設置を希望しない人がいること、および諸外国の事例を踏まえたうえで設立された制度です。健康への影響があることを認めているためではありません。

プライバシー侵害のリスクがある

通信機能があることで、プライバシー侵害や情報漏洩のリスクを心配する人がいるかもしれません。しかし、電気使用量など個人の情報は法令で認められた場合を除き、利用者の同意なく他者に提供されることは原則ありません。

通信方法についても、高度な暗号化などのセキュリティ技術が採用。漏洩したり不正に利用されたりしないように、万全のセキュリティ対策が講じられています。

もちろん、通信している以上、情報漏洩のリスクはゼロになりません。しかし、その可能性は極めて低いと言えるでしょう。

通信機能に不具合が生じる可能性がある

機械式電気メーターよりも精密になったことで、故障を懸念する声もあります。特に通信機能にトラブルが起きたら、データの送受信ができなくなってしまうのでは? と心配になるかもしれません。

ただ、スマートメーターも機械である以上、トラブルの可能性があるのは仕方のないこと。故障した場合には修理対応してもらうしかありませんが、それは機械式電気メーターのときと同様です。

もちろん、データが取得できなかったり、通信が安定しなかったりする場合、電力会社の検針員や調査員が訪問して対応する体制が整備されています。

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スマートメーターに切り替えるタイミング

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スマートメーターへの切り替えは、主に以下の4つのタイミングで行われます。いずれの場合でも、本体の購入費用や工事費用はかかりません 

  • 電力会社や契約プランを切り替えたとき
  • 従来のメーターの検定有効期間が満了したとき
  • HEMSなどの電子メーター情報発信サービスを申し込んだとき
  • 家を新築したとき

「電力会社や契約プランを切り替えたとき」には、引越しにともなう新規契約や契約アンペア数の変更が含まれます。

また、電気メーターは法律によって検定有効期間が定められており、故障していなくても期間満了時に新品へ交換する決まり。現在も機械式電気メーターを使用しているなら、交換のタイミングでスマートメーターへ移行されます。一般的な検定有効期間は10年です。

ENEOS Power<br/>編集部
ENEOS Power 編集部

これらのタイミングなら自動的にスマートメーターへと切り替わるため、利用者自身が手続きする必要はありません。

スマートメーターに切り替える流れ

ここでは電力会社を乗り換えるケースを想定して、スマートメーター導入の流れを解説します。

Step1)電力会社に切り替えを申し込む

まずは希望条件に合う電力会社・電気料金プランを選び、WEBや電話で申し込みます。手続きには、契約中の電力会社名、お客様番号、供給地点特定番号などが必要です。切り替え希望日や契約開始日もこのタイミングで伝えましょう。既存の電気メーターを取り外すなどの作業は不要です。

Step2)工事会社から工事日程の連絡が電話・郵便で届く

スマートメーターの設置工事は、電力会社から依頼された電気工事会社などが行います。工事日時の連絡が来るため、必ず確認しておきましょう。電気メーターの交換のみであれば基本的に立ち会いは不要です。ただ、室内のアンペアブレーカーを取り外す作業が発生する場合、立ち合いを求められることがあります。

Step3)取り替え工事・完了

予定された工事日程にスマートメーターへの取替工事を実施。その後、電力会社・電気料金プランへの切り替えが行われます。工事に要する時間は、1時間以内に終わるのが一般的。申し込みから工事・利用開始までの期間は、混雑状況によって異なります。

スマートメーターのメリットを有効活用しよう!

スマートメーターによって、家庭内で電気がどのように使われているのか、より詳細に分かるようになりました。電力使用の実態を知ることは、節電に大いに役立ちます。原則的に切り替える手間やコストがかからないのもうれしいところでしょう。

ENEOSでんきでは、お客さまページから電気料金や使用量をいつでも確認可能。最大で過去24カ月分の請求情報を見られるなど使い勝手も良好です。スマートメーター導入済みの家庭なら月別・日別・時間帯別の使用量もチェックできます。

電気使用量が多いほどお得になりやすい料金設定を採用しているので、電気代節約の一助になるはず。まずは料金シミュレーションで、電気代が安くなるかお確かめください。

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