電力会社の乗り換えを比較検討する中で、JEPX(日本卸電力取引所)という言葉を目にした人もいるでしょう。一方で、「そもそもJEPXとは何か」「どのような仕組みで電力を売買しているのか」と疑問に思う方も少なくありません。
そこで、この記事ではJEPXの概要をはじめ、電力取引の仕組みや価格の決まり方をわかりやすく解説。価格が変動する主な要因や、JEPXと連動する電気料金プランの特徴も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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JEPX(日本卸電力取引所)とは?
JEPXは「Japan Electric Power Exchange」の略称であり、「一般社団法人 日本卸電力取引所」の通称です。日本国内で卸電力の売買ができる唯一の市場であり、売り手となる発電事業者と、買い手となる小売電気事業者が電力を取引しています。
取引に参加するにはJEPXの会員になることが条件。取引会員数は2026年3月現在で367社、特別取引会員(=送配電会社)9社となっています。
電力自由化が関係!JEPX設立の背景
JEPXが設立された背景には、電力自由化が関係しています。1990年代、バブル経済崩壊や円高など経済情勢の変化を受け、電力供給も公正な価格競争が求められるようになりました。それを受けて、1995年から段階的な電力自由化が始まります。
1995年には発電部門が自由化され、地域の電力会社以外も発電が可能に。2000年には特別高圧(2万V以上受電、契約電力2,000kW以上)が自由化されました。さらに高圧の自由化などを経て、2016年4月に電力小売の全面自由化にいたります。
ただ、自由化が始まった当初は新規参入した多くの電力会社は発電所を所有しておらず、電力を調達する環境が整っていませんでした。そこで発電事業者と小売電気事業者が電気を自由に取引できる場として、2003年にJEPXが設立されたのです。
自由化が段階的に進む中で電力の取引は多様化し、市場活性化を担うJEPXの存在感も高まっています。
JEPX(日本卸電力取引所)における電力取引の仕組み
JEPXは発電事業者などが電気を売り、小売電気事業者などが買うための市場です。しかし、電気は食料などのように保存することはできません。電力を安定的に供給するには、電力の需要(使う量)と供給(発電する量)をきめ細かく一致させなければならないのです。
これを「同時同量の原則」と言い、需要と供給のバランスが崩れてしまうと大規模停電などのトラブルに陥る可能性があります。そのため、JEPXでは30分ごとに電力需給を管理。1日を48コマに細かく分割し、1コマごとに取引を行うことで需給バランスの調整を図っているのです。

電力需要に対して発電量が足りないときだけでなく、多すぎてもトラブルに。例えば、太陽光発電の発電量が過多になった場合、バランスを維持するために火力発電などの出力を抑える調整が行われます。
JEPX(日本卸電力取引所)の価格を決める方式
では電力の価格はどのような仕組みで決まるのでしょうか? JEPXの電力取引においては「約定価格」という方式が採用されています。
30分1コマごとに、売り手である発電事業者と買い手である小売電気事業者が電力量と価格を提示。条件が一致した場合に売買が成立し、価格が決定されるのです。
そして約定価格は「ブラインド・シングルプライスオークション方式」と「ザラ場方式」の2種類に大別されます。
ブラインド・シングルプライスオークション方式
ブラインド・シングルプライスオークション方式は、入札締切後に買い入札を価格が高い順、売り入札を低い順に並べ、その交点を約定価格とする方式です。
原則として、取引は約定価格より低い価格で入札した売り手と、高い価格で入札した買い手で行います。他の参加者の入札状況が開示されない状態(ブラインド)で入札し、入札価格ではなく、約定価格で売買する(シングルプライス)点が特徴です。
ザラ場方式
ザラ場方式は、売り入札と買い入札が合致する価格が約定価格となる方式です。最低価格の売り入札と最高価格の買い入札が合致した時点で取引が成立し、価格も決定。条件が同じなら、入札が早いものから優先的に取引が成立します。
リアルタイムに近い形で価格が決まるため、当該時点での需給状況を細かく反映できるのがポイントです。

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JEPX(日本卸電力取引所)の取引市場
電力市場は、取引の対象や日時によって市場が分けられています。以下がその一覧です。中には電気だけでなく、権利や価値を取引するものもあります。
- 一日前市場(スポット市場)
- 当日市場(時間前市場)
- 先渡市場
- ベースロード市場
- 間接送電権市場
- 非化石価値取引市場
一日前市場(スポット市場)
JEPX市場の中で最も取引量が多い市場。翌日24時間分の電気を30分単位に区切った計48コマの取引を受渡日の前日に行うことから「一日前市場(スポット市場)」と呼ばれます。
約定価格はブラインド・シングルプライスオークション方式を採用。入札は1kWh当たりの価格を0.01円単位で指定します。入札は10日前から可能で、前日午前10時に締め切られ、翌日分の取引計算が行われるのが特徴です。
当日市場(時間前市場)
当日市場(時間前市場)は一日前市場の終了後から電気受渡し1時間前まで取引される市場。需要と供給のミスマッチに対応する役割を担っています。
需給バランスが急激に変化したとき、一日前市場では対応できません。その調整役であり、スピーディに対応できるのが利点です。
例えば、気象状況の変化によって突如、大規模な電力が必要になったり、発電設備の故障などで電力供給が足りなくなったりした場合、追加で電力の取引が可能。約定価格はザラ場方式です。
先渡市場
将来やり取りする電気について一定の期間を定め、事前に取引する市場。取引できる期間は1年間・1カ月間・1週間の3種類で、最大で3年先までの電気取引が可能です。
受け渡す日時によっても商品が分かれ、「全日・24時間型」と「平日・昼間型」の商品(1カ月間・1週間の場合のみ)があります。
将来的に電力の市場価格が大きく変動しても、取引が成立した時点の約定価格で売買できる点がメリット。価格変動リスクを回避し、予算策定を安定化させるのに役立ちます。
ベースロード市場
ベースロード市場とは、「ベースロード電源」を専門に取引する市場。ベースロード電源とは、石炭火力発電や原子力発電、一般的な水力発電、地熱発電など、発電コストが比較的安く、安定的に稼働できる電源のことを指します。
ベースロード電源のほとんどは大手電力会社が所有していました。他の電気事業者は使うことができず、新電力にとっては価格競争で不利な状況だったのです。その課題を解決するため、2019年に大手電力会社がベースロード電源に由来する電力の供出を義務付けられ、ベースロード市場が開設されました。
取引可能な期間は翌年度1年間。スポット取引と同様、シングルプライスオークション方式が採用されています。

実際に電気を受け渡しする数カ月前に取引されるという意味では、先渡市場の一種とも考えられます
間接送電権市場
間接送電権市場では、電気そのものではなく、「エリアをまたいで電気を送電する際に発生する価格差」を回避する権利を取引しています。間接送電権の売り手はJEPXで、買い手は電気事業者です。
地域間をつなぐ送電線(連系線)の空き容量が不足すると、エリア間で電力を融通できず、「電気が不足しているエリアで価格が高騰する」といった価格差が発生。この価格差を金融取引によって補填するのが間接送電権市場の役割です。
間接送電権市場があることで電気事業者はエリア間価格差を気にすることなく、安心して連系線間の取引が行えるようになります。
非化石価値取引市場
非化石電源から生み出された「価値」を取引する市場です。近年、地球温暖化への懸念から太陽光、風力、水力、地熱、原子力といったCO2を排出しない「非化石電源」へのニーズが高まっています。
非化石価値取引市場では、非化石電源であることの価値を電気本体と切り離し、証書として取引。電力事業者や電力ユーザーは非化石証書を購入することで、電力の使用にともなうCO2排出はしていないと表明できる点がメリットです。
JEPX(日本卸電力取引所)の価格が変動する要因
JEPXの約定価格は、発電に使う燃料費や電気の需給バランスなど、さまざまな要因で変動します。要因がどのように影響するのかを表にまとめました。
要因 | 考えられる約定価格への影響 |
|---|---|
燃料費 | 燃料費が高くなると発電コストが上昇し、市場価格も高騰しがち |
天候 | 好天時は太陽光の発電量が増えるため、市場価格は低下、雨や曇りの日は逆に上昇しやすい |
気温 | 寒波、猛暑など極端な気温では電気の需要が大幅に高まり、市場価格が上がる可能性も増す |
時間帯 | 夕方〜夜間は太陽光の発電量が減り、需要が増えるために市場価格が上がる傾向にある |
季節 | 夏や冬は冷暖房の需要が増えるため、市場価格が上昇しやすい |
エリア | 送電ルートである「連系線」の容量が足らなくなると、高需要な北海道や東北、東京は市場価格が高め、逆に北陸や西日本は安めになりやすい |
自然災害 | 地震などによって発電所が停止すると供給不足となり、市場価格が上がる可能性がある |
需給のバランス | 需要に対して供給量が少ない場合は上昇、その逆では低下する傾向がある |
ただし、約定価格は複数の要因が複雑に絡み合って影響します。上記のような事態に陥っても、必ずしも価格が変動するわけではありません。
JEPXの価格が高騰した事例
変動し続けるJEPXの約定価格ですが、普段はさほど極端な価格になりません。ただ、複数の要因が重なると急変動する局面も見られます。近年では、実際に高騰したことが二度ありました。
ひとつ目は、2020年末から2021年1月上旬にかけて発生。強烈な寒波の襲来によって電力需要の高まる中で、石炭火力発電のトラブルによる停止、液化天然ガス(LNG)在庫の減少などによって供給力が減少したのです。結果としてJEPXの取引金額は過去に前例がないほど高騰しました。
もうひとつは2022年のロシアによるウクライナ侵攻がきっかけで、天然ガスや原油、石炭の輸入が制限されたことで、燃料調達費が急上昇。火力発電に使うエネルギーコストが急激に増えた結果として、JEPX取引価格も高騰しています。
JEPX(日本卸電力取引所) における価格推移
JEPXの価格がどのように推移しているのか、実際に見てみましょう。下記は2021年4月〜2026年3月までのスポット市場・約定価格の推移をグラフにしたもの。縦軸の単位は円/kWhで、横軸は当該月内の平均価格を月毎に示しています。

2026年3月は同年3月29日時点の数値。
2021年4月は前述の価格高騰が既に収まり、6.69円/kWhという通常の水準に戻っていた時期でした。
2022年8月には同年2月に発生したウクライナ侵攻の影響を受け、近年のピークとなる25円台/kWhを記録。ただ、価格上昇はそれ以前、2021年11月頃から始まっています。これは国際的な液化天然ガス(LNG)価格の高騰が影響したものでした。
ENEOSでんきでは、さまざまなライフスタイルにフィットする、シンプルでお得な料金プランをご用意しています。電力会社やプランの検討をされたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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JEPX(日本卸電力取引所) と連動する電気料金プラン
JEPXの価格変動が反映される電気料金プランでも、影響の大小はプランごとに異なります。それは料金設定の違いによるものであり、JEPXの価格と連動する料金は主に次のふたつです。
市場連動型プラン
市場連動型プランは、JEPXのスポット市場における価格変動をダイレクトに反映する電気料金プランです。電力量料金の単価は固定されず、30分ごとに変動する市場価格と連動。市場価格が安い日中や夜間に電気を使うと大幅に安くなるメリットがあります。
ただし、市場価格の高騰も電気料金に反映されるのがネック。電気代を節約したいなら、市場の動向に注意を払わなければなりません。
独自燃調
電力量料金とは別に「独自燃調」と呼ばれる独自の調整費用を電気料金の一部に加えている電気料金プランがあります。独自燃調はJEPXから電気を仕入れるコストを電気料金に転嫁する料金。電力会社が独自に算出した調整単価に、電気使用量を掛けて算出されます。
スポット市場の価格変動が電気料金に反映される……という点は市場連動型プランと似ていますが、独自燃調の役割はあくまで料金の調整。単価は一定期間における市場価格の平均から求められ、1カ月ごとに反映されるため、電気代への影響は市場連動型プランほど急激ではありません。
なお「独自燃調」は通称であり、正式名称は「電源調達調整費」や「市場価格調整額」など電力会社によって異なる点に注意しましょう。

独自燃調の調整単価計算方法は、電力会社によってまちまち。独自燃調を導入している電気料金プランへの乗り換えを検討しているなら、内容をきちんと確認しましょう。
独自燃調について詳しく知りたい人はこちらもチェック!
独自燃調(電源調達調整費)とは?燃料費調整額との違いや特徴を解説独自に電力を調達できる電力会社のプランでは当然、電気料金にJEPXの市場価格が反映されません。代わりに「燃料費調整額」を設け、発電にかかる燃料調達コストの変動を料金に反映させています。
燃料費調整額のベースとなる単価は燃料価格に応じて毎月変動しますが、国が定めたルールに従って算出されるので、電気代への影響は控えめです。
ENEOSでんきも、自社で発電所を所有している電力会社のひとつ。調整費用も「燃料費調整額」を採用しているため、電気料金は市場連動型プランや独自燃調よりも安定的です。毎月の電気代を予測しやすいので、家計をこまめに管理したい人にぴったりでしょう。
JEPX(日本卸電力取引所) に関するよくある質問
最後に、JEPXに関するよくある質問をまとめました。こちらも、ぜひチェックしてみてください。
Q.市場連動型プランと一般的な電気料金プランはどっちがお得?
どちらのプランがお得かは一概に言えません。最適な電気料金プランは、電気を使う人のライフスタイルによって大きく変わるからです。
市場連動型プランは単価が30分ごとに更新され、価格変動の幅も広め。高騰するリスクはありますが、電力市場の動きをこまめにチェックでき、家庭での電力消費も柔軟に調整できる人なら、大きく節約できる可能性もあります。
一方で、一般的な電気料金プランは、燃料費調整額以外の単価が大きく変動しません。電力量料金の体系も比較的シンプル。多くの電力会社では、電力量料金に使用量に応じて単価が変わる「3段階料金」を採用しているのも特徴です。
電気代が季節や時間帯、市場価格に影響されないため、「使うタイミングをあまり気にせずに電気代を節約したい」人向きと言えます。
Q.JEPXの電力は安全?質は悪くない?
電気の質や安全性が電力会社によって変わることはありません。JEPXを介して電気を仕入れている新電力でも、電気を各家庭や事業所に届けている送配電のインフラは大手電力会社と同じです。
仮に災害などで発電所にトラブルが起こり、電気を供給できなくなったとしても、他のエリアから電力を送ってもらう体制が構築されています。そのため、新電力に乗り換えても、停電の頻度やリスクが変わることはありません。

契約している電力会社が倒産した場合も、消費者保護の観点から地域の大手電力会社が電気の供給を引き継ぐ取り決めになっています。
JEPX(日本卸電力取引所) は電気料金プラン選びの参考になる!
JEPXは、発電所を持たない電力会社が電気を調達するのに欠かせない存在。市場価格の動きが電気代に反映される市場連動型プランや独自燃調といった仕組みも、JEPXあってこそ成り立ちます。
ただ、そうしたプランにはリスクがあるため、ユーザー自身で市場価格の値動きをチェックする必要があります。「市場価格を頻繁にチェックするのは面倒」「今のライフスタイルを変えたくない……でも節約はしたい!」という人は、一般的な電気料金プランを選んだ方が無難かもしれません。
ENEOSでんきは基本料金の水準を地域の電力会社より低く抑えつつ、使う電気の量が多いほどお得になりやすい料金体系を採用。オール電化向けのプランや太陽光発電向けのプランなども用意しています。自分に合ったプランがあるなら、乗り換えることで、電気代の節約につながるかもしれません。
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