毎月支払っている電気代ですが、どのように計算されているか知らない人も少なくないでしょう。しかし、電気代の計算方法は光熱費の見直しに役立ちます。
そこで、本記事では電気代の内訳や計算式を解説。家電ごとの計算例や電気代の節約術も紹介します。電気代が気になっている方は必見です。
電気代の内訳と計算方法
まずは、電気代が決まる仕組みを確認しておきましょう。
電気料金の内訳は電力会社・プランによって異なりますが、毎月の電気代は一般的に「基本料金+電力量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金」で算出されます。
毎月の電気代を計算するためには、各料金について理解しておく必要があります。
基本料金
基本料金は、電気使用量に関わらず発生する料金です。価格は多くの電力会社が採用する「アンペア制」の場合、契約しているアンペア数に応じて異なります。
いわゆる固定費で、電気を一切使わなくても請求されますが、電気量を多い月でも支払額は変わりません。
基本料金にはアンペア制の他、「最低料金制」があります。アンペア制との違いは、契約アンペア数に関わらず、一律の最低料金が設定されていること。規定の電気使用量までの電力量料金が最低料金に含まれているのが特徴です。
ただし、実際に使った電気が定められた使用量を下回っても、最低料金が請求されます。
採用されているのは主に関西電力、中国電力、四国電力、沖縄電力の4エリア。例えば関西電力の「従量電灯A」では、最初の15kWhまで522.58円と設定されています。
電力量料金
電力量料金は、電気使用量に応じて支払う料金です。電気代の中でも、大きな割合を占めます。計算方法はシンプル。「1kWhあたりの電力量料金単価 × 電気使用量(kWh)」で求められます。
電気使用量単価を一律で設定するプランも存在しますが、「3段階料金制」を採用するプランも多くなっています。これは、第1段階から一定の使用量を超えると第2段階、第3段階へと進み、同時に単価が高くなっていく仕組みです。
電気代を計算するためには、各段階の電気使用量の範囲と料金単価を、きちんと把握しておく必要があります。
燃料費調整額
燃料費調整額は、発電の燃料費(貿易統計に基づく平均燃料価格)の変動に応じて、電気料金を調整するための料金。原油・液化天然ガスなどが高騰すれば電気代に加算され、逆に燃料費が下がれば電気代から減算されるのが特徴です。
価格は「電気使用量 × 燃料費調整単価」で求められます。燃料費調整単価は毎月変動し、調整月の数月前の3ヵ月間の平均燃料価格を反映。例えば、4月の電気料金は1〜3月の平均燃料価格を基に算定されます。
世界的なエネルギー価格や為替相場の変動が、数ヵ月後の電気代に影響を及ぼす点は覚えておきましょう。
燃料費調整額の一例
ここでは、ENEOSでんきの燃料費調整額を例に挙げて見ていきましょう。
以下が関東エリアにおける2025年1〜9月検診分の価格一覧です。2025年2〜4月(1~3月使用分)および8〜10月(7~9月使用分)には国からの補助金を受けて「政府支援値引き」が実施されています。その値引き額と合わせて、チェックしてみてください。
対象年月 | 燃料費調整単価 | 政府支援値引き | 政府支援値引き後 |
---|---|---|---|
2025年1月検診分 | -6.51円/kWh | なし | -6.51円/kWh |
2025年2月検診分 | -6.50円/kWh | -2.50円/kWh | -9.00円/kWh |
2025年3月検診分 | -6.33円/kWh | -1.50円/kWh | -8.83円/kWh |
2025年4月検診分 | -6.08円/kWh | -1.30円/kWh | -7.38円/kWh |
2025年5月検診分 | -6.19円/kWh | なし | -6.19円/kWh |
2025年6月検診分 | -6.39円/kWh | なし | -6.39円/kWh |
2025年7月検診分 | -6.88円/kWh | なし | -6.88円/kWh |
2025年8月検診分 | -7.25円/kWh | -2.00円/kWh | -9.25円/kWh |
2025年9月検診分 | -7.50円/kWh | -2.40円/kWh | -9.90円/kWh |
対象年月は検診月で記載。使用月は1カ月前となり、9月検針分の場合は8月が使用月です。
再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)
再生可能エネルギー発電促進賦課金(以下、再エネ賦課金)は、太陽光や風力など再生可能エネルギーの普及を目的に設けられているものです。国の制度に基づいて、電気を使うすべての人が支払わなければなりません。
再生可能エネルギーで発電された電気を電力会社が買い取る際にかかる費用を、一部電気を使用する国民全員が使用量に応じて負担する料金です。集められたお金は再生可能エネルギーの発電設備の投資回収に充てられます。
計算方法は「再エネ賦課金単価×1ヵ月の電気使用量(kWh)」です。再エネ賦課金単価は毎年度見直されます。単価は、再生可能エネルギー推測値を元に、経済産業大臣が決定。2025年5月〜2026年4月の単価は1kWhあたり3.98円で、全国一律で適用されます。

編集部
再エネ賦課金単価の推測値と実績値で差分が発生した場合、翌々年度の再エネ賦課金単価で調整されます
実際に電気代を試算してみる
電気代の内訳と各料金の仕組みがわかったところで、実際に試算してみましょう。戸建てに住む4人家族で、電気使用量は400kWh。ENEOSでんきの「東京Vプラン」で50Aを契約していると仮定した場合、次のように計算できます。
基本料金 | 1,558.75円 | |
---|---|---|
電力量料金
| 1段階目 | 3,576円(120×29.8) |
2段階目 | 6,273円(180×34.85) | |
3段階目 | 3,690円 (100×36.9) | |
燃料費調整額 | -2,752円(-6.88×400) | |
再エネ賦課金 | 1,592円(3.98×400) | |
合計 | 1万3,937.75円 |
燃料費調整額と再エネ賦課金の単価は2025年8月時点の数値を使用。
注意したいのは電力量料金の計算方法です。3段階料金制では、段階ごとの「単価×使用量」を合算して求めます。
東京Vプランの段階区分は、1段目が120kWh以下、2段目が121〜300kWh未満、3段階目が301kWh以上。つまり、電気使用量が400kWhの場合は、1段目の120kWhと、2段目の180kWh、3段階目の100 kWhそれぞれに、各段階の単価を乗じて算出します。
3段階目に達する400kWhを使用しても「400kWhに3段階目の単価である36.9円/kWhが適用される」わけではない点は注意しましょう。
ENEOSでんきでは、一般家庭向けやオール電化住宅向けなど、ライフスタイルに合った豊富な電気料金プランをご用意しています。電気を切り替えると電気代がいくらお得になるのかシミュレーションしてみましょう!
電気代は電力会社によって異なる
電気料金は、電力会社や契約しているプランによって異なります。
2016年の「電力自由化」によって、電気事業に参入する「新電力会社」が増加。電力会社やプランも自由に選べるようなりました。各社が独自のプランを展開した結果、電力会社の料金差が生まれるようになったのです。
最近ではプランの多様化が加速。電気料金の違いも、ますます明確化されています。だからこそ、電気代の節約には自分の生活に合った電力会社やプランを選ぶことが大切です。
ENEOSでんきは、地域の電力会社と比較すると電力量料金単価が割安に設定されています。電気使用量が多い家庭ほどお得に利用できるプランです。いくらお得になるか電気料金シミュレーションで確認しましょう!
家電ごとの電気代の計算例
家電製品の電気代を把握しておくことは、電気代の節約に有効。どの家電に、どれくらいの電気代がかかっているか知っておけば、省エネ行動の優先順位が明確になり、効率的に電気代を抑えることができます
家電製品の電気代は「電気使用量(消費電力×使用時間)×電力料金単価」という式で算出されます。ここからは代表的な家電製品を例に挙げ、それぞれの電気代を計算してみましょう。
なお、電力料金単価は電力会社ごとに異なるため、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が示す「新電力料金目安単価」の31円/kWhを用います。
PCの電気代の計算例
PCはノート型とデスクトップ型で消費電力に違いがあります。今回は主流となっているノート型に絞り、代表的なメーカーの標準モデルを例に挙げて計算していきましょう。
テレワークを想定し、平日22日間8時間勤務で使用時間は計176時間。消費電力は最大時やスリープ時などで異なりますが、標準時の数値で試算しましょう。ただし、前述した計算式を使う場合、消費電力の単位がWならkWに換算。つまり、消費電力を1,000で割る必要があります。
商品名 | 消費電力 | 電気代の計算 |
---|---|---|
約7.5W | (7.5W÷1,000)×176h×31円=約40.9円 | |
約7.3W | (7.3W÷1,000)×176h×31円=約39.8円 | |
約5W | (5W÷1,000)×176h×31円=約27.3円 |
冷蔵庫の電気代の計算例
エネルギー庁などの調べによると、冷蔵庫の消費電力の目安は200~300W。冷蔵庫は常時使用されているので、30日24時間して使用時間を720時間と想定しましょう。
消費電力の目安 | 1ヵ月間の電気代の計算式 |
---|---|
200~300W | 0.2kW×720h×31円=4,464円 |
しかし、冷蔵庫はドアの開閉回数や庫内温度、周囲の温度などによって消費電力が変動します。そこで活用したいのが、JIS規格に基づく「年間消費電力量」。製品仕様として示されていることが多く、1ヵ月間の電気使用量も12で割ることで、簡単に算出できます。
今回は、4人家族向けとなる451~500Lの冷蔵庫で試算。エネルギー庁の「省エネ性能カタログ2024」によると、451~500Lの冷蔵庫における年間消費電力量の平均値は271kWhなので、次のように計算できます。
年間消費電力量の平均値 | 1ヵ月間の電気代の計算式 |
---|---|
271kWh | (271kWh÷12)×31円=約701円 |
電気代に大きな差はありますが、冒頭の計算は安全に出力できる最大電力量の「定格電力」での一例。冷蔵庫の場合、そこまで最大電力を使用する時間帯は少ないので、年間消費電力量による計算の方が現実に近い数値だと言えるでしょう。
エアコンの電気代の計算例
同じく資源エネルギー庁などの調べによると、エアコンの消費電力の目安は6畳用が450W、10~15畳が750~1100W。夜7時〜朝8時までの13時間を30日稼働すると、使用時間は390時間となります。
エアコン | 消費電力の目安 | 電気代の計算式 |
---|---|---|
6畳用 | 450W | 0.45kW×390h×31円=5,440.5円 |
10~15畳用 | 750~1100W | 0.75kW×390h×31円=9,067.5円 |
ただし、エアコンも外気温や設定温度などによって消費電力が変わります。
そこで、エアコンのJIS規格に基づく「期間消費電力量」を活用。省エネ性能カタログ2024では、10畳用における消費期間電力量の平均値は冷房使用期間135日で251 kWh 、暖房使用期間160日で607 kWhと算出しています。これを元に毎月の電気代を計算してみました。
運転モード | 期間 | 電気使用量の計算 | 電気代の計算式 |
---|---|---|---|
冷房 | 1日換算 | 251kWh÷135日=約1.86kWh | 1.86kWh×31円=57円 |
30日換算 | 1.86kWh×30日=55.8kWh | 55.8kWh×31円=1,730円 | |
暖房 | 1日換算 | 607kWh÷160日=約3.79kWh | 3.79kWh×31円=117円 |
30日換算 | 3.79kWh×30日=113.8kWh | 113.8kWh×31円=3,528円 |
10~15畳用の最低価格は約9,067円であったことを踏まえると、エアコンの消費電力は環境要因によって左右されるかがわかります。
洗濯機の電気代の計算例
洗濯機はドラム式と縦型がありますが、一般的にはドラム式のほうが省エネです。ここでは、ドラム式に焦点を当てて、計算していきます。
まず注意したいのは、洗濯機の運転にかかる消費電力は一定ではないこと。カタログ記載の消費電力に運転時間をかけても同じ値にはなりません。そのため、電気代を計算する際は、カタログに記載されている消費電力量を用いてください。
4人家族が週5回で月に22回選択したと想定した場合、代表的なメーカーの主流な製品の電気代は以下のとおりです。
商品名 | モード | 消費電力量 | 1回あたりの電気代の計算式 | 1ヵ月あたりの電気代 |
---|---|---|---|---|
洗濯 | 75Wh | (75Wh÷1,000)×31円=約2.33円 | 51.15円 | |
洗濯~乾燥 | 870Wh | (870Wh÷1,000)×31円=約26.97円 | 593.34円 | |
洗濯 | 68Wh | (68Wh÷1,000)×31円=約2.11円 | 46.38円 | |
洗濯~乾燥 | 800Wh | (800Wh÷1,000)×31円=24.8円 | 545.6円 | |
洗濯 | 85Wh | (85Wh÷1,000)×31円=約2.64円 | 57.97円 | |
洗濯~乾燥 | 約1,150Wh | (1150Wh÷1,000)×31円=35.65円 | 784.3円 |
パナソニック NA-LX127ELと日立 BD-SX130Kにおける洗濯〜乾燥の消費電力量は標準モードでの値です。
小数点第3以下は四捨五入して計算しています。
液晶テレビの電気代の計算例
液晶テレビの消費電力は、解像度やディスプレイのサイズによって差があり、画面の明るさや音量でも左右されます。電気代を計算するなら、カタログ記載の「年間消費電力量」を割返して計算するほうが妥当でしょう。
省エネ性能カタログ2024で掲載された「4K・50インチ未満」の液晶テレビの平均値を使って計算してみました。
年間消費電力量 | 月当たりの消費電力量 | 1ヵ月間の電気代の計算式 |
---|---|---|
131kWh | 約10.9kWh | 10.9kWh×31円=約337.9円 |
なお、この年間消費電力量は「一般家庭での1日1台あたりの平均視聴時間5.1時間」を基準に算出されています。普段そこまでテレビを見ない人は、電気代はより少ないはずです。
照明器具の電気代の計算例
照明器具は、一般的に白熱灯<蛍光灯<LEDという順に省エネとなります。また、種類もシーリングライトやペンダントライト、ダウンライトなど豊富です。蛍光灯の消費電力は、型番などからWebで確認可能。また、貼られているラベルからも調べられます。
当記事では、主流のLEDシーリングライトを試算します。消費電力は、省エネ性能カタログ2024に記載されている「10畳以下」の器具の平均値を使用。使用時間は夜7時〜深夜0時までの5時間と仮定して計算してみましょう。
消費電力 | 月当たりの電気代の計算式 |
---|---|
39.5W | (39.5W÷1,000)×150時間×31円=約183.7円 |
電子レンジの電気代の計算例
電子レンジは、単機能レンジかオーブンレンジに大別できます。両者の違いはオーブン機能の有無。しかし、レンジ機能に限れば大きな違いはなく、その電気代もそこまで変わりません。
ただ、電子レンジは使い方によって電気代に差が生まれやすい家電です。電気代を計算するなら、定格の消費電力より、家庭での使用を考慮して算出された年間消費電力量を用いるのがおすすめです。
ここでは、省エネ性能カタログ2024に記載される単機能レンジの平均値を使用。年間消費電力量を月単位に割り返して計算してみました。
年間消費電力量 | 月当たりの消費電力量 | 1ヵ月間の電気代の計算式 |
---|---|---|
59.4kWh | 4.95kWh | 4.95kWh×31円=153.45円 |

編集部
ちなみに、電子レンジを使う際に目にする500Wや600Wは定格高周波出力の値です。電子レンジの消費電力ではないので、注意ください!
炊飯器の電気代の計算例
電気式の炊飯器は、マイコンとIHに大きく分けられます。マイコンは釜の底面にヒーターを備える昔ながらの炊飯器なので、火力が弱い分、容量に対して消費電力は少なめ。一方で、IHはふっくら炊けますが、全体を温めるため、電気を多く使います。
また、炊飯器は炊飯中に使用電力が変化。炊飯時や保温時、タイマー予約時などによっても消費電力が異なります。電気代を計算するなら、各モードの電力と炊飯回数も考慮したうえで算出された、カタログ記載の年間消費電力量を用いるべきでしょう。
今回はIH炊飯器の中でも、3〜4人家族向けの「IH3合以上5.5合未満」で試算。省エネ性能カタログ2024での消費電力量の平均値を用いて計算します。
年間消費電力量 | 月当たりの消費電力量 | 1ヵ月間の電気代の計算式 |
---|---|---|
約51.13kWh | 約4.26kWh | 4.26kWh×31円=約132.1円 |
ENEOSでんきでは、さまざまなライフスタイルにフィットする、シンプルでお得な料金プランをご用意しています。電力会社やプランの検討をされたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 自分に合った電気料金プランをお探しの方
- 電気の使用量が多い方
- Vポイントを貯めている方
- ガソリン代をお得にしたい方
お住まいの郵便番号や現在の契約プランなどを入力し、ENEOSでんきに切り替えた場合に、電気代がどのくらいお得になるのかをチェック!
電気代の節約術
電気代の計算がわかったところで、具体的な節約術を5つ紹介します。「毎月の電気代が高い!」と感じたなら、ぜひ活用してみてください。
省エネ行動で家電の稼働効率を高める
家電製品を効率よく使うには省エネ行動を心がけましょう。例えば冷蔵庫では、庫内を詰め込みすぎないことや、温かい料理を冷ましてから入れることが基本。冷蔵庫の背面や側面に放熱スペースを確保することで、コンプレッサーの稼働時間を減らせ、省エネにつながります。
エアコンなら、フィルターのホコリを2週間に1回程度掃除するだけで、風量や熱交換効率が改善。設定温度は冷房なら1℃高く、暖房なら低くすると、消費電力を抑えられます。洗濯機や食器洗い乾燥機では、できるだけ満杯に近い状態でまとめ洗いすると効率的です。
もちろん、こまめに主電源を切るなど、ちょっとした省エネ行動の積み重ねが大切。家電の稼働効率を高め、結果的に電気代の削減につながります。
省エネ・節電モードを活用する
省エネ・節電モードが搭載されている家電製品をお使いなら、積極的に活用しましょう。電力消費を自動で抑えられ、快適さを損なわずに電気代を減らすことができます。
例えば、エアコンの省エネモードなら、室温をセンサーで把握して、ムダな冷暖房を防止。冷蔵庫では、ドアの開閉頻度や庫内温度を感知して庫内を効率的に冷やしてくれます。
日常的に省エネ・節電モードを使う習慣を身につければ、特別な手間をかけず電気使用量を削減できるでしょう。
最新の省エネ家電に買い換える
古い家電を使い続けているなら、最新の省エネ家電に買い換えるのも節電には有効です。最新の家電製品は、技術の進化によって消費電力を大きく抑えられるようになりました。
経済産業省エネルギー庁によると、今どきの冷蔵庫は10年前のモデルと比べて約28〜35%も省エネ。エアコンなら約15%も節電でき、照明器具においては電球形LEDランプと白熱電球を比べると約86%も電力の使用量を抑えられるそうです。
もちろん、相応の初期費用はかかりますが、毎月の電気代の削減額を積み重ねれば数年で元が取れるケースもあります。

編集部
古い家電を長く使い続けるより、省エネ効果の高いモデルに買い替えたほうが、長期的にみるとおトクとなるかもしれません
電気料金が高くなる時間帯を避ける
時間帯によって電気使用量単価が変動するプランを契約しているなら、電気料金が高くなる時間帯を避けましょう。例えば深夜帯に電気使用量単価が安くなるプランの場合、電化製品を充電したり、電気給湯器の湧き上げに利用したりすると、電気代を抑えられます。
加えて、日本卸電力取引所(JEPX)の価格に応じて単価が変動する「市場連動型プラン」の場合、 夜など電気の需要が増す時間帯に、料金が高くなることも。アプリや電力会社のサイトで価格の変動予測を確認できるので、高騰しそうな時間帯を随時チェックし、無理のない範囲で電気の使用を控えると良いでしょう。
なお、ENEOSでんきの「Vプラン」など、電気使用量単価を3段階制で設定する一般的なプランなら、時間帯を気にする必要はありません。
契約中の電力会社・料金プランを見直す
電力会社や料金プランの見直しは、電気代の節約に直結します。まずは毎月の電気使用量や契約アンペア数、電気代の内訳などを確認し、電気代が高くなっている要因を把握しましょう。
例えば、電気使用量が多くて電力量料金が高いなら、1kWの料金単価が安いプランに切り替えれば、効率的に電気代を節約できます。また、家電製品を同時に使うことが少ないなら、契約アンペア数を小さくすれば基本料金を安くでき、電気代も抑えられるでしょう。
電力会社の切り替えやプラン変更は、インターネットから簡単に申し込むことが可能。手間をかけず電気代を大きく節約できる可能性があります。まずは、ENEOSでんきに切り替えるといくらおトクになるかシミュレーションをしてみてください。
電気代の計算に関するよくある質問
最後に、電気代の計算に関するよくある質問について回答します。電気代を節約したいなら、覚えておいて損はないでしょう。
Q.契約アンペア数はどう決める? 目安は?
1〜2人暮らしなら、一般的には30Aが目安です。ただし、家電製品を同時に利用することが多いなら、40A以上にするのがベターでしょう。
例えば、電気ケトル(11A)と電子レンジ(15A)を同時に使うと26Aに達します。冷蔵庫(3A)など常時運転している家電を考慮すると、30Aだとブレーカーが落ちる可能性があるからです。
一方で、3名家族以上は40~60Aが目安。世帯人数が多いほど、家電を複数利用することが増えるので、余裕を持たせたアンペア数での契約がおすすめです。
Q.燃料費調整額や再エネ賦課金はどこで調べる?
燃料費調整額と再エネ賦課金の価格は、毎月の検針票で確認可能。電力会社のWebサイトでは当月分だけでなく過去分も公表しています。気になる会社の燃料費調整額と再エネ賦課金をチェックするなど、電力会社選びの参考とするのも一案でしょう。
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燃料費調整額|ENEOS PowerENEOSでんきの再エネ賦課金はこちら!
再生可能エネルギー発電促進賦課金|ENEOS Power電気代を計算して節約につなげよう!
電気代を計算することは、光熱費を見直すうえで大切。毎月の電気代を正確に把握できるようになるだけでなく、家電の買い替えや電力会社の切り替えをする際にも役立ちます。
例えば「電気代を計算した結果、電力量料金が高かった! でも、これ以上の節電は自分の生活を踏まえると難しい」というなら、電力会社への切り替えが有効です。
ENEOSでんきは、電気を多く使う人ほど安くなりやすくなっています。本当に安くなるか気になる方は、まずは料金シミュレーションを試してみてください。

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