「最近電気代が高くなった」と感じている方も多いのではないでしょうか。
4人家族の電気代は季節や地域、住居形態によって大きく変動し、月額10,000円から15,000円程度が相場となっています。
この記事では、政府統計データをもとに4人家族の電気代について詳しく解説し、電気代が高くなる原因と効果的な節約方法をご紹介します。
電力会社の見直しも含めた具体的な対策を知ることで、家計の負担を軽減できるはずです。
4人家族の月々の電気代相場
【年度別】近年の4人家族の1カ月の平均電気代
4人家族の電気代は、年度によって大きく変動しています。以下の表は、政府統計による近年の1カ月あたりの平均電気代の平均をまとめたものです。
年度 | 料金 |
|---|---|
2024年 | 12,805円 |
2023年 | 13,532円 |
2022年 | 13,948円 |
2021年 | 11,376円 |
2020年 | 11,788円 |
2021年から2022年にかけて電気代は大幅に上昇し、2022年には13,948円とピークを迎えました。これは2021年と比較して約2,500円もの増加です。
その後、2023年から2024年にかけては徐々に減少傾向にあるものの、依然として2021年の水準を上回っています。
この変動の背景には、世界的な燃料価格の高騰による燃料費調整額の上昇などが影響しています。
特に2022年は、ロシア・ウクライナ情勢の関係で電気料金が大きく値上がりした年でした。現在は落ち着きを見せているものの、4人家族にとって月13,000円前後の電気代は、家計にとって決して小さくない負担となっています。
【月別】4人家族の1年間の電気代相場
4人家族の電気代は、2024年の月別データを見ると、年間を通じて10,000円から15,000円の範囲で推移することがわかります。
月次 | 料金 |
|---|---|
1月 | 13,492円 |
2月 | 14,074円 |
3月 | 14,708円 |
4月 | 13,473円 |
5月 | 11,868円 |
6月 | 10,210円 |
7月 | 10,949円 |
8月 | 13,047円 |
9月 | 14,996円 |
10月 | 13,700円 |
11月 | 11,334円 |
12月 | 11,814円 |
4人家族の電気代が最も高い月は、9月の14,996円、次いで3月の14,708円です。一方、最も安い月は6月の10,210円で、最高月と比べると約4,800円もの差があります。
冬場は暖房使用、夏場もエアコンの使用頻度が増えることで電気代が上昇します。年間の電気代を把握した計画的な節約対策が重要です。
【季節別】4人家族の電気代相場の変動
4人家族の電気代は季節によって特徴的な変動パターンを示しています。2024年のデータを季節ごとに集計すると、年間を通じて約2,200円の差が生じています。
季節 | 料金 |
|---|---|
冬(1月〜3月) | 14,091円 |
春(4月〜6月) | 11,850円 |
夏(7月〜9月) | 12,997円 |
秋(10月〜12月) | 12,282円 |
4人家族で最も電気代が高くなる季節は冬季で、月平均14,091円となっています。これは暖房器具の使用頻度増加がおもな要因です。
一方、最も電気代が抑えられる季節は春季で、11,850円となっています。この時期は冷暖房の必要性が低く、自然の風で過ごせる日が多いためです。夏季は12,997円と冬に次いで高く、エアコン使用が影響しています。
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【地域別】4人家族の月の電気代相場
地域によって電気代には大きな差があることが、2024年の総世帯データから明らかになっています。以下は4人家族ではなく、総世帯の平均値ですが、お住まいのエリアの傾向を把握できます。
地域 | 冬(1月〜3月) | 春(4月〜6月) | 夏(7月〜9月) | 秋(10月〜12月) |
|---|---|---|---|---|
全国 | 39,794円 | 33,374円 | 35,952円 | 34,971円 |
北海道地方 | 45,704円 | 36,099円 | 31,403円 | 34,731円 |
東北地方 | 52,201円 | 41,107円 | 38,298円 | 39,489円 |
関東地方 | 39,106円 | 34,339円 | 35,139円 | 34,302円 |
北陸地方 | 55,686円 | 43,335円 | 42,559円 | 45,407円 |
東海地方 | 36,473円 | 32,820円 | 37,212円 | 35,479円 |
近畿地方 | 34,074円 | 29,171円 | 34,066円 | 32,824円 |
中国地方 | 49,785円 | 37,558円 | 38,924円 | 38,891円 |
四国地方 | 40,724円 | 32,496円 | 40,024円 | 37,439円 |
九州地方 | 34,353円 | 25,761円 | 34,272円 | 29,412円 |
沖縄地方 | 26,480円 | 27,398円 | 47,141円 | 44,805円 |
年間を通じて北陸地方が最も高く、特に冬季は55,686円と全国平均を大きく上回ります。一方、沖縄地方は夏季に47,141円と突出して高くなるものの、冬季は26,480円と最も低くなっています。
お住まいの地域の気候特性を理解し、季節に応じた節電対策を立てることが重要です。
4人家族の月々の電気代相場
4人家族と他の世帯の電気代を比較
世帯人数による電気代の違いを比較すると、人数が増えるにつれて電気代が上昇する傾向にあります。以下は2024年の代表的な月における世帯別の電気代データです。
月 | 1人世帯 | 2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯 |
|---|---|---|---|---|
1月 | 7,150円 | 10,995円 | 12,918円 | 13,492円 |
3月 | 7,150円 | 12,583円 | 14,300円 | 14,708円 |
5月 | 5,839円 | 9,983円 | 11,581円 | 11,868円 |
7月 | 6,771円 | 8,972円 | 10,292円 | 10,949円 |
9月 | 6,771円 | 12,226円 | 14,937円 | 14,996円 |
11月 | 6,356円 | 9,416円 | 11,339円 | 11,334円 |
1人世帯の電気代は、月ごとの実測値ではなく、四半期(3カ月)の数値。
4人家族の電気代は1人暮らしの約2倍となっていますが、世帯人数が増えたからといって電気代が単純に倍増するわけではありません。実際、3人家族と4人家族の差は比較的小さく、共用部分の照明や冷暖房を効率的に使用できているためと考えられます。
戸建てとマンション1カ月の電気代相場の比較
日本生活協同組合連合会調査結果によると、戸建てとマンションでは月額で約2,070円の差が生じています。
種別 | 1カ月あたりの電気代 |
|---|---|
戸建て | 8,546円 |
マンション | 6,477円 |
戸建て住宅の電気代が月額8,546円なのに対し、マンションは6,477円と、約24%も安くなっています。
この差が生じるおもな理由は、住宅の構造的な違いです。少し前の調査になるため、昨今の電気代の平均と差がありますが、居住環境による電気代の傾向に大きく変わりはないでしょう。
マンションは上下左右を他の住戸に囲まれているため、断熱性が高く、冷暖房効率が良いという特徴があります。
一方、戸建ては外気に接する面積が大きく、窓も多いため、室温を保つために必要なエネルギーが増加します。
また、戸建ては部屋数が多い傾向にあり、照明や温度調節に関する家電製品の使用量も増えがちに。そのため、マンションより戸建ての方が電気使用量が増える傾向にあるのです。
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4人家族の電気代が高くなってしまう4つの原因

なぜ4人家族の電気代は高額になってしまうのでしょうか?おもな原因として以下の4つが挙げられます。
- 専有面積が広く、部屋数が多い:照明や冷暖房の使用範囲が拡大
- 生活スタイルの違い:家族それぞれの活動時間帯が異なることで電力使用が分散
- 契約アンペア数の不適合:実際の使用量に対して過大な契約による基本料金の無駄
- 使用家電の多さ:個人用デバイスや大型家電の複数稼働による消費電力増加
専有面積が広く、部屋数が多いため
4人家族が暮らす住宅は、一般的に専有面積が広く、個室を含めて部屋数も多くなる傾向にあります。各部屋に照明器具やエアコンを設置することで、電気代が大幅に増加してしまうのです。
たとえば、70㎡のマンションと120㎡の戸建てでは、冷暖房効率に大きな差が生じ、電気代にも反映されます。また、廊下や階段などの共用スペースの照明も加わることで、さらに消費電力が増えていきます。
部屋数が多いと、使用していない部屋でも待機電力が発生しやすく、こまめな電源管理が難しくなるという側面もあるのです。このような住環境の特性を理解し、使用していない部屋の電気をこまめに消すといった積み重ねが節約につながっていきます。
1人ひとりで生活スタイルが異なるため
4人家族では、仕事や学校、習い事などで家族それぞれの生活リズムが異なることが一般的です。在宅時間がバラバラになることで、電気の使用時間帯が分散してしまうのです。
たとえば、朝6時から深夜12時まで、家族の誰かが起きて活動している状態が続くと、照明やエアコン、テレビなどが長時間稼働することになります。
また、それぞれが個室で過ごす時間が増えると、複数の部屋で同時に冷暖房や照明を使用することになり、電気使用量がかさむのです。
さらに、食事の時間がずれることで、電子レンジや炊飯器を何度も使用したり、お風呂の時間が分散して給湯器の稼働時間が長くなったりすることも、電気代増加の要因となります。
家族全員のスケジュールを把握し、可能な範囲で生活時間を合わせることが、電気代節約への第一歩となります。
契約アンペア数が高いため
電気料金の基本料金は契約アンペア数によって決まりますが、実際の使用状況に対して過大な契約をしている家庭が少なくありません。たとえば、60アンペアで契約しているものの、実際には40アンペアで十分というケースです。
4人家族の場合、念のため大きめのアンペア数で契約しがちですが、家電の同時使用を工夫することで、契約アンペア数を下げられる可能性があります。家電の使用タイミングをずらすことで、ブレーカーが落ちることなく快適に生活できます。
使用する家電が多い
4人家族では、使用する家電製品が必然的に多くなります。特に各自の部屋に設置された家電の同時稼働による電力消費は、相当な量になります。さらに、消費電力の大きい家電を頻繁に使用することも、電気代高騰の大きな要因です。
たとえば、洗濯乾燥機を1日に2〜3回使用したり、食器洗い乾燥機を毎食後に稼働させたりすると、月々の電気代に大きく影響します。特に乾燥機能は、1回あたり約50〜100円の電気代がかかることもあるのです。
また、古い家電製品は最新の省エネ製品と比べて消費電力が大きく、電気代を押し上げている可能性があります。家電の使用頻度や稼働時間を見直し、省エネ製品への買い替えを検討することが長期的な電気代削減につながります。
4人家族の電気代を節約するための4つのポイント

電気代の節約は、日々の心がけと適切な見直しで大きな効果を生み出せます。以下の4つのポイントを実践し、4人家族でも無理のない節約に取り組んでみてください。
- ライフスタイルの見直し:家族の生活時間を調整し、電力使用の重複を回避
- 古い家電の買い替え:省エネ製品への更新で消費電力を大幅削減
- 家族全員の省エネ意識:節電ルールの共有と実践で着実な効果
- 電力会社・プランの見直し:最適な料金プランと付加サービスの活用
ライフスタイルを見直す
4人家族では、全員のライフスタイルを見直すことで、電気代を大きく削減できる可能性があります。経済産業省の省エネポータルサイトによると、生活習慣の改善だけで年間数万円の節約が可能に。
たとえば、家族が集まる時間を増やすことで、複数の部屋で別々に冷暖房や照明を使用せずに済みます。週末は同じ部屋で過ごすなど、「集約型」の生活スタイルを心がけることが効果的です。
また、就寝時間を揃えることで、深夜の電力使用を抑制できます。早寝早起きの習慣は、電気代削減だけでなく、健康面でもメリットがあるのです。さらに、洗濯や掃除機の使用時間を決めてまとめることで、効率的な電力使用が可能になります。
小さな工夫の積み重ねが、年間を通じて大きな節約効果を生み出すのです。
古い家電を買い替える
省エネ製品への買い替えは、初期投資は必要ですが、長期的に見れば大きな節電・省エネ効果が期待できます。経済産業省の試算では、10年前の家電と最新の省エネ家電では、消費電力が30〜50%も削減できるケースがあるとされています。
特に効果が大きいのは、蛍光灯からLED電球への交換です。LED電球は蛍光灯と比べて消費電力が約半分で、寿命も約4倍と長持ちします。
また、古いエアコンから最新の省エネエアコンへの買い替えも効果的です。これにより、年間10,000円以上の電気代削減が見込める場合もあります。
冷蔵庫や洗濯機なども、最新モデルは省エネ性能が格段に向上しています。買い替えの際は、省エネラベルを確認し、年間消費電力量を比較することが重要です。初期費用と節約効果のバランスを考慮しながら、順次買い替えを検討することで、着実に電気代を削減できます。
家族全員で省エネ意識を持つ
4人家族の電気代の節約は、家族全員が協力して取り組むことで最大の効果を発揮します。まず、家族会議を開いて現在の電気代を共有し、目標金額を設定することから始めましょう。節電が家計にどれだけ貢献するかを理解してもらうことが大切です。
具体的な節約ルールを決めて、見える場所に掲示しておくと効果的です。特に、電子レンジとドライヤー、エアコンと電気ケトルなど、消費電力の大きい家電の同時使用を避けるようにします。
また、節電の成果を月ごとに確認し、目標を達成したら家族でご褒美を設定するなど、楽しみながら取り組める工夫も必要です。我慢ではなく、賢い電気の使い方を身につけると、快適な生活と節約が両立できます。
電力会社・プランを見直す
電気代が高いと感じている場合、電力会社と料金プランの見直しは即効性のある節約方法です。電力自由化により、さまざまな電力会社から自分のライフスタイルに合ったプランを選択できるようになりました。
見直しの際は、サポート体制の充実度やポイント還元、ガソリン代の割引などの付加サービスを比較検討しましょう。
たとえば、ENEOSでんきでは、Vポイント、dポイント、楽天ポイントなど、電気代の支払い方法に応じて各種ポイントが貯まる仕組みになっています。日常的に利用している方にとっては大きなメリットです。
電気代を節約したいなら、ライフスタイルに合った電力会社プランを選ぶことが大切。各電力会社の特徴を見比べたり、シミュレーションを活用したりして、世帯の使用状況に合ったプランを見極めましょう。

ENEOSでんきは、地域の電力会社と比較すると電力量料金単価が割安に設定されています。電気使用量が多い家庭ほどお得に利用できるプランです。いくらお得になるか電気料金シミュレーションで確認しましょう!
高くなりやすい4人家族の電気代を賢く節約しよう!
4人家族の電気代は、住む地域や住居のタイプ、季節によって大きく変わります。なかでも、広い戸建てや使用する家電の多い家庭では、どうしても電気代が高くなりがちです。
節約の第一歩は、日常の使い方を見直すことです。こまめに電源を切る、省エネモードを活用する、家族で意識を共有するだけでも効果があります。さらに、省エネ家電への買い替えや電力会社・料金プランの見直しも有効です。
近年は、オンラインで電気料金を比較できるサービスも増えています。現在の契約内容を一度チェックし、自分の家庭に合ったプランを選ぶことで、手軽に家計の負担を減らせるかもしれません。
今日からできる工夫で、ムリなく電気代を節約していきましょう。
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